『壊れ窓理論』小さな乱れが組織を壊す
壊れ窓理論とは?
壊れ窓理論(Broken Windows Theory)とは軽微な犯罪によって、巨悪な犯罪が起こり、社会の治安が乱れてしまうという理論。
1982年で、社会科学者のJames Q. WilsonとGeorge L. Kellingの著書「Broken Windows:The Police and neighborhood safety」にて紹介されました。
「壊れ窓」という言葉が使われている意味は、次の説明の通りです。
①建物の窓が壊れているのを放置する
②誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される
③そして割れた窓を見た人が、「この場所は防犯に配慮していない」と感じる
④犯罪を起こしても大丈夫ではないかと考える
⑤町全体の犯罪の発生件数が増えてしまう
ニューヨークの治安改善
この「壊れ窓理論」の事例として、有名なのがニューヨークの治安改善です。
ニューヨークは1980年代からアメリカ有数の犯罪多発都市となっていたが、1994年に当選したジュリアーニ市長が治安対策として「割れ窓理論」を利用しました。
当時問題となっていた地下鉄の落書きをひとつひとつ消していくなど、しらみつぶしのように、小さな不正を正し、軽微な犯罪をなくしていくにつれて、次第に地下鉄内における犯罪が大幅に減少したのです。
そして、次第にニューヨークにおいて発生していた凶悪犯罪の件数が自体が減少しました。
組織マネジメントに活かすには
組織の規律が乱れる原因の多くは、あいさつ、時間厳守、整理整頓など誰にでもできる簡単なことに対する小さな不徹底から起こります。組織の当たり前の基準を設けて、しっかり全員が守っていくことができる組織が、組織を重大な事故や不正から守る近道です。
また、多様な人材が集う組織で重要なことは、実は「多様であってはいけない」ことを決めることです。多様であってはいけないことである、何が組織として許せないことか?を規律として明確にすることが多様性をマネジメントする第一歩です。
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【目的に向かって組織の力をタバネル】
組織マネジメント、OKR導入コンサルタント
著書「本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR」
ファッション・化粧品メーカー、コンサルティング企業などで勤務。取締役として最大 170 人の組織マネジメントに携わる。 自らのマネジメントと他組織のコンサルティグを経て、組織の力を束ねる目標管理「OKR」導入コンサルティングを行っています。
奥田和広(オクダカズヒロ) 株式会社タバネル 代表取締役
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