無料会員登録

日本の人事部への登録は45秒で完了!
※登録内容はマイページで確認・変更できます。

※「@jinjibu.jp」からのメールが受信できるようにしてください。

既に会員の方はこちら

または各SNSで登録

日本の人事部があなたの許可無く投稿することはありません

既に会員の方は
こちらからログイン

ログイン

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・ログイン

ありがとうございます。会員登録が完了しました。
メールにてお送りしたパスワードでログインし、
引続きコンテンツをお楽しみください。

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・自動ログイン

会員登録とログインが完了しました。
引続きコンテンツをご利用ください。

マイページ

会員登録済み


選択したSNSアカウントは既に会員登録済みです。

第3回「コミュニケーションは永遠の課題」

このコラムでは、わたしが出会った素敵なマネジャーたちの物語をご紹介します。彼らのストーリーの中に、「働く」を「幸せ」に変えるための大切なヒントが詰まっていると思います。ぜひ、感じ取ってください。
*このコラムは実話をベースにしたフィクションとなっております。

第3回「コミュニケーションは永遠の課題」

新任部長の平山は、昇格から半年が経ち、少し物足りなさを感じていた。
課長時代は、部下からの相談に答え、お客さんのもとへ日参し、自分がこの会社の利益を稼いでいるという手応えがあった。

結果も残し、部長に昇格し、意気揚々としていた。
仲間達から、得意先から「おめでとう」と言われる毎日に、何とも言えない充実感を感じていた。

しかし半年が経ってお祝いムードが終わると、事態は一変した。
幹部会議では毎月叱責を受け、
課長の作った資料で業績状況は説明するものの、具体的に突っ込まれると正直答えようがない。「○○と課長から報告を受けています・・・」と。

ようやく手に入れた自分の城に戻ると、課長たちから得意先とのトラブルについての意思決定を次々と求められた。
総勢60名。6つの課で構成しているので、正直ストレスは課長時代の6倍だ。

「今期の着地見込みはだいじょうぶだよな」と課長に問い掛けると、「全力で頑張ります」とだけ返ってきた。詳細な資料を作って報告させたいという衝動に駆られるものの、課長時代から資料作りに時間を費やされることに憤りを感じていた自分としては、その言葉だけはグッと飲み込んでいた。


部長就任から半年後、人事が主催で新任部長研修というのが開催された。
部長就任から半年間の振り返りや取り組みの共有から研修は始まった。

最初は、抽象的に自分の身に降りかかったことを共有する。
何とも言えない照れくささがあったが、皆が同じような事で悩んでいることに正直ホッとした。
会議で叱責され、課長の報告遅れに振り回されている、と・・・。

しかし、ファシリテーターという司会役が
「もっと具体的な行動について話してください。」と促してきてから状況は変わった。
100人の部員全員と面談した。
自分が大切にする価値観を紙にまとめ、それを少人数で共有する会を何回も開いた。
課長たちとの合宿も行った。

皆が色々と工夫して行動を起こしている話を聞き、私は恥ずかしさを覚えた。
研修資料にあったが、私のような部長を土管型というらしい。本部長に「売り上げは大丈夫か?」と問われれば、そのまま課長に「大丈夫か?」と繰り返すだけでは土管という汚名を受け入れざるを得ない。

「上級管理職はビジョンを語れ」と人事部長から発破をかけられたが、正直何も湧き上がってこない。「売上目標を達成し、何とか今年も乗り切ったと喜び合おう」では誰もついてこないだろう。

何となく問題が分かってきた。
結局、コミュニケーション不足か・・・。永遠の課題だな・・・、と。
研修の最後で、「お恥ずかしながら」と断りながら、「部下との日常会話をまず増やし、よく知るところから始めたいと思います」と宣言した。

ファシリテーターから、
「1日考えて日常会話が一番大事と考えたのですね」と質問が入った。
こりゃ失敗だったかなと思ったものの、
「恥ずかしながらそこから始めさせてください」と素直に答えた。

「では、本気で日常会話をしてくださいね。本気ですよ。必死に、真剣に。」
「毎日、毎日、本気で日常会話をしてくださいね!」と奇妙なエールを送られた。


「本気で日常会話をするって、何をするんだろうか・・・」


悩んでいてもしょうがない。行動力が自分の強みだったと思い出した平山は、
翌日の朝から自分に試練を課した。
試練と言っても大それたことではない。
毎日朝の30分を部下との日常会話に使うというだけだ。

外出の多い営業メンバーに対し、朝から矢継ぎ早に電話をした。
「おはよう!」、「元気か?」、「困っていることはないか?」、「そう言えばあの件は?」と。

 

3ヶ月が経過した。
朝の電話攻撃にオフィスのブラブラ歩き、とすっかり私の行動は部内で有名になっていた。
そして、平山は大きな手応えと充実感を感じていた。一人5分も話さなかったため名前と顔を覚えることもままならなかった60人と毎週のように話せるようになってきた。そして次第に、部内で何が起きているか、次にどこでトラブルが起きそうか、が見えるようになってきた。
しかしもっとも嬉しかったのは、気のせいかもしれないが、メンバーがイキイキと笑顔で働きだしているように思えたことだ。

3ヶ月前には何も思いつかなかった部のビジョンや将来像についても、もっと皆と話したいと思えるようになってきた。伝えたいことも、聞きたいことも沢山ある。短期間で自分がこんな気持ちになるとは思いもしなかった。
何とも言えない充実感だ。就任当時とは全く違う。

「コミュニケーションは永遠の課題」・・・でもなかったか。。。

END

  • モチベーション・組織活性化
  • マネジメント
  • コーチング・ファシリテーション
  • チームビルディング
  • コミュニケーション

アサヒビール株式会社、同社関連会社でのコンサルティング部門で活躍後独立。ジェイフィール設立より参画。

リフレクションラウンドテーブルのカリキュラム開発、展開や診断ツールの開発などを担当。多摩大学大学院博士課程前期修了、同大学・知識リーダーシップ総合研究客員主任研究員。雑誌掲載、寄稿、学会発表など多数。

片岡 裕司(カタオカ ユウジ) 株式会社ジェイフィール コンサルタント

片岡 裕司
対応エリア 全国
所在地 渋谷区

このプロフェッショナルのコラム(テーマ)

この記事をオススメ

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。
※コメント入力は任意です。

オススメ
コメント
(任意)
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

コメントを書く

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。

コメント
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

問題を報告

ご報告ありがとうございます。
『日本の人事部』事務局にて内容を確認させていただきます。

報告内容
問題点

【ご注意】
・このご報告に、事務局から個別にご返信することはありません。
・ご報告いただいた内容が、弊社以外の第三者に伝わることはありません。
・ご報告をいただいても、対応を行わない場合もございます。

プロフェッショナルコラム

新人・若手のメンタルダウン予防に必要な関わり

原田 由美子(Six Stars Consulting株式会社 代表取締役(人材育成コンサルタント、キャリアコンサルタント/国家資格))

2024年度入社 新入社員が入社して約1か月。新入社員の皆様のご様子はいかがでしょうか。 既に配属されたところ、配属はも...

2024/04/30 ID:CA-0005322 新人・若手のメンタルダウン予防策