借り上げ社宅|社宅規定の作り方 ─ お部屋探し編 その2 ─

こんにちは、プレニーズ秋口です。
引き続き『社宅規定の作り方シリーズ』お部屋探し編として、社宅規定を定めるのに押さえておきたい基本の10項目と、なぜその項目を設定する必要があるのか?をご紹介します。地域や業種によって実情が異なりますが、これらが一般的に多い制限です。
社宅規定の作り方 ~お部屋探し編~
※1~4については前回のコラムをご参照ください
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(5) 建物構造
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一般的にマンションは鉄骨・鉄筋、アパートなら木造の建物が多いです。どの構造でもいいのか、あるいは防災面を考慮してどこかで線を引くのか判断をします。割合としては木造を選択しない企業様が多いです。
【 理由.1 火災に弱い 】
鉄骨・鉄筋の建物に比べると木造物件は地震や火災に弱い造りです。耐火使用の木材を使用したマンションも徐々に建てられていますがまだまだ主流とは言えず、リスクがあることから火災保険料も高くなるのでNGとされることが多いです。
【 理由.2 防音面に不安 】
鉄骨造の建物と比べると防音にも不安があるので、近隣住民とのトラブル防止の観点から避けられる傾向にあります。
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(6) 階数制限
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契約するお部屋は「何階以上」ならいいのか?それとも階数制限は付けないのか?を設定します。後述の「1階NG」にも繋がる項目で、「3階以上」「4階以上」と中層階を設定する場合もあります。
【 地域によっては重要項目! 】
水辺や山の近くのエリアでは自然災害に見舞われるケースが考えられます。浸水・土砂災害は低層階の方が被害が甚大になるため、できるだけ上層階を選択してもらうと安全です。
ただし、中層階以上で制限を付けるとヒットする物件が途端に少なくなってしまいます。周辺環境を調査して安全な地域だと判断出来れば厳しく設定する必要はないでしょう。
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(7) 1階はNG
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階数制限でよくある項目です。社宅規定に無くとも、本人希望により1階NGでお部屋探しをする事も多いのではないでしょうか。借り上げ社宅でも理由は同じです。
【 理由.1 安心して暮らすため 】
1階NGの一番の理由は、やはり防犯面です。社宅である以上社員の身の安全を守る義務がありますから、企業側も防犯面には慎重になります。
【 理由.2 心配事が増えるから 】
1階では6であげたような災害に見舞われやすい事や、上層階に比べ虫が湧きやすい事も懸念されます。さらに上にも部屋があること、道路が近いことから騒音被害も考えられるでしょう。
★余談 エリアによって規定の表記を変えましょう
都心など中高層マンションが多いエリアでは「2階以上」、地方で2階建てアパート/マンションが主流で建っているエリアでは「1階NG」という設定の方が仲介業者には通じやすいです。それぞれのエリアでどんな建物が多いか調査の上で規定を設けると、その後のお部屋探しがスムーズになります。

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(8) 同居人
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社員本人しか入居できないのか、同居人も認めるか?の判断です。
【 OKの場合は追加要素も設定 】
同居人を許可する場合は「婚姻関係にあるならOK」「家族のみ」「3親等以内」といった要素も追加で設定します。
もし友達やただの恋人関係だと“社外の人間”という要素が強くなる上、関係がこじれた場合簡単に退去されてしまうことに繋がるため入居を許可している企業様は少ないです。
【 社宅は社員様のために用意されています 】
お部屋は法人名義で契約して、社員様のための福利厚生として企業側も賃料を負担しています。そこに(言い方を厳しくすれば)全く関係のない人が住んでしまうと、企業側としては「自社に無関係な人の生活を補助する義理は無い」「社外の人間が出入りするのはトラブルの元では?」となるのです。
借り上げ社宅よりも自社保有寮でイメージするとわかりやすいかもしれません。会社保有の寮に社外の人間が出入りすることは好ましくありませんよね。それはマンション1室になっても同じことです。
しかし完全NGにすると利用できる社員が少なくなるため、多くの企業様が「家族のみOK(住民票要提出)」にしています。
「婚姻関係にあるならOK」の場合は虚偽の申請を防ぐため「ただし6ヵ月以内に入籍すること、入籍しない場合は退去(あるいは個人名義に変更)」と条件設定しておくと安心です。
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(9) 禁煙部屋のみ可
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近年では多くのお部屋が室内禁煙で入居募集をかけており、本人希望でも条件にする方は多い項目でしょう。企業様の都合を鑑みても、「禁煙部屋のみ」は設定した方がよいとされています。
【 理由.1 原状回復費を抑えたい 】
室内で禁煙すると壁紙が汚れたり臭いが染み付いて原状回復費がかさみます。会社負担を抑えるために禁止にしておくと安心です。
【 理由.2 不要なトラブルの防止 】
タバコの臭いやゴミのポイ捨て問題は、他の入居者からの苦情によりトラブルに発展してしまうことがしばしばあります。寝タバコから火災が発生することも無いとは言い切れないので、事前に禁止事項として盛り込むのが得策です。
★ 個人判断は厳禁!
「電子タバコならバレないでしょ」「ベランダは“室内”じゃないから吸っていいよね」と個人の判断で喫煙する方もいますが、いずれも規約違反となり最悪退去を命じられることがあります。
禁煙部屋のみとする場合は、くれぐれも違反の無いよう入居社員に注意を促しましょう。
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(10) ペットの飼育
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以前は禁止にされることが多かったのですが、近年では“ペットも家族の一員”という認識が高まっているので許可を出す企業様が増えています。
とはいえ会社負担で費用を出すためある程度は線引きするべきでしょう。また、当然リスクも増えますので以下の点にご注意ください。
【 注意.1 原状回復費がかさむ 】
これまでの項目でも度々理由に挙がりましたが、ここでも原状回復費が関わります。無臭の生き物は少ないためどうしても独特の臭いが付きますし、犬や猫の場合は壁をひっかく、床を傷つけるといった心配もあるためです。
【 注意.2 敷金が上乗せされる 】
一般的にペット可の物件には敷金が上乗せされます。
「飼育しなければ敷金1ヵ月ですが、もし飼育するなら2か月払ってください」と初期費用が高くなるので、上乗せされた分はどちらが支払うのか定めておきましょう。
【 注意.3 近隣トラブルのリスクが高まる 】
ペットの鳴き声、部屋を走り回る足音、臭いなどを理由に近隣住民から苦情が入ることも考えられます。
★ 申込前に細かい条件もご確認ください
特に地方ではペット可の物件は少なく、もし“可”でも「小型犬限定」「金魚小鳥のような小動物限定」のように条件付きの場合が多いです。そのため気に入った物件が”ペット可”で募集していても、実際に飼う動物がOKか個別で確認を取ると安全です。
★社宅規則で一律禁止にできる?
追加費用や不要なトラブルを避けるために、ペットを飼うことを一律で禁止にする企業様ももちろんあります。
ただ、規定で完全禁止にした場合は社宅利用できなくなる社員様が増え、不満も多くなってしまいますので、一見解としては「ペット飼育を理由とする追加費用は社員様負担」と定めるのがオススメです。
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お部屋探しをスムーズに
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社宅制度の土台となる社宅規定。今回は基本の10項目を挙げましたが、まだまだ設定を検討するべきものはたくさんあります。
トラブルを防ぐためには、業種特有の事情や、企業様の実情、それに社宅探しをする地域の特性などを考慮し、公平かつお部屋探ししやすい規定を目指しましょう。
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秋口 朱里(アキグチ シュリ) 株式会社プレニーズ 法人営業課 社宅コンサルタント

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