従業員の高齢化と今やるべき健康対策
こんにちは。
株式会社グッピーズで医療・介護・福祉に特化した人材サービス(中途採用、新卒採用等)と、健康管理アプリを活用したヘルスケアサービスの事業本部長を務めている、木村と申します。
毎月、弊社が手掛けている人材と健康という両事業から見えてきた課題とその対策についてお伝えできればと思います。
今回は「従業員の高齢化と今やるべき健康対策」というテーマについて考えていきたいと思います。
〇2030年には644万人の人手不足に
日本は他の国と比較しても急速に少子高齢化が進行しています。
生産年齢人口は1995年をピークに、総人口も2008年をピークにそれぞれ減少に転じています。
総務省「国勢調査」によると、2015年の総人口(年齢不詳人口を含む)は1億2,709万人、生産年齢人口(15歳~64歳)は7,629万人であり、14歳以下の推計人口は1982年から連続して減少が続いており、少子化に歯止めがかからない実態が改めて浮き彫りになっています。
国立社会保障・人口問題研究所の将来推計(出生中位・死亡中位推計)によると、総人口は2030年には1億1,662万人、2060年には8,674万人(2010年人口の32.3%減)にまで減少すると見込まれており、生産年齢人口は2030年には6,773万人、2060年には4,418万人(同45.9%減)にまで減少すると見込まれています。
また、パーソル総合研究所の「労働市場の未来推計 2030」(https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/spe/roudou2030/)によると、2030年には、7,073万人の労働需要に対し、6,429万人の労働供給しか見込めず、「644万人の人手不足」となることが分かりました。
女性への就労支援、シニアに向けた定年延長、外国人就労のための制度改正、そして生産性向上がこの人手不足を埋める方向性だと期待されています。
〇人手不足解消には「健康」への投資が必要
ではここで「健康」という目線で上記の方向性を考えてみたいと思います。
64歳男性の労働力率が69歳まで維持され、60代女性の70%が働くようになると、働くシニアは163万人増えると推定されていますが、労働政策研究・研修機構が行った調査によると、60代の人が仕事に就いていない理由の32.7%が「自身の健康上の理由」のためだといいます。
また東京大学政策ビジョン研究センターと横浜市経済局の調査によると(https://www.data-max.co.jp/article/29734)体調不良などによる従業員1人あたりの労働生産性損失は年間76.6万円と推計されています。
このように「健康」は現在の従業員一人当たりの生産性を向上させるだけでなく、未来の人手不足を埋める投資活動と言えます。
〇どんな取り組みをすればいいの?
では、企業として従業員の方々にどのような健康促進施策を行えばいいのでしょうか?
ウォーキングなどの運動促進
禁煙推進
健診の受診鑑賞
メタボリックシンドローム対策
睡眠改善プログラム
生活習慣病の重症化予防
取り組み事例としてよく見られるのは以上のようなものです。
これは最近目にすることも多くなっていますが「健康経営」に取り組んでいる企業の施策でもあります。
〇「健康経営」に取り組むと?
従業員の健康を促進することで生産性があがり、将来の労働力不足の解消にもつながることは先ほども申し上げましたが、それ以外にも
「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組むこと」=「健康経営」がもたらす事として
・従業員・就職希望者の安心・信頼
・金融機関・投資家からの信用・評価
・ビジネスパートナーからの信頼
・商品・サービスに対する選好
・自治体等からの評価
などにも繋がるといわれています。
そのようなメリットが各企業に伝わり「健康経営優良法人2021」として、大規模法人部門に1801法人、中小規模法人部門に7934法人が認定されました。毎年認定数が増大している事からも、
企業が従業員の「健康」に投資する流れは今後ますます増えていくだろうと考えられます。
〇さいごに
2030年に起こる「人手不足」と解決策としての「健康への投資」についてお話しました。
「644万人の人手不足」と言われるとあまりにも大きな話で自分とは関係ないように思えますが、その解消のためには今目の前の自分や従業員の「健康」が鍵になることが見えてきました。「健康」はすぐに効果が出るものではないので、今から会社全体を巻き込んで「健康経営」を推進し、現在と未来の課題に立ち向かっていきましょう。
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木村 仁士(キムラ ヒトシ) 株式会社グッピーズ 取締役事業本部長
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