常に不安に襲われる経営者は必見!原因と克服法を詳しく解説
今回は経営者の方からよく寄せられる相談です。
年齢や性別やビジネスモデルを問わず、不安に襲われることに悩んでいる人は多いです。
常に不安に襲われどう対処して良いかわからず、気づけばメンタル的に限界を迎えてしまう人もいるのです。
そこで今回は、経営者が常に不安に襲われる原因を解説します。
また私が書籍やお客様との相談時にお伝えしている、不安を手放す方法も解説します。
●経営者が常に不安に襲われるのはなぜ?
経営者が常に不安に襲われるのは、大きく3つの背景があります。
どれか1つに該当することもあれば、複数に当てはまることもあります。順番に見ていきましょう。
1、一度に動かすリソースが膨大
経営者であれば一度に動かすリソースが膨大です。
百万、一千万、一億円と、扱う金額が増えたり、従業員やクライアントの生活を左右することも増えるので、それだけプレッシャーを感じるのです。
仕事の規模がいち社員とは違うので、その分だけ不安な気持ちも抱きやすいのです。
人的、物的、金銭的なリソースの大きさに、どこかで心が耐えきれなくなってしまいます。
2、事業が上手くいかないことを想像する
「失敗したらどうしよう…」
「契約を打ち切られない様にしないと…」
この様に事業が上手くいかないことを想像するほど、不安な気持ちが増大します。
そもそも経営者であれば、明日の保証はありません。
今日まで順調に進んでいても、明日になったら一気に落ちてしまうこともあるのです。
どれだけ事業が上手くいっていても、心のどこかで不安を抱き続けてしまうのです。
3、人間関係に悩んでいる
「私たち人間の悩みのほとんどが、人間関係によるものだ」
これは『嫌われる勇気』でも有名な、心理学者のアドラーが残した言葉です。
つまり仕事の悩みも人間関係が背景にあります。
社員やクライアントや協業先や経営者仲間など、さまざまな人間関係が発生します。
「辞められたらどうしよう…」
「信頼していた社員に裏切られてしまった…」
「取引先の社長と関わるのがストレスだ…」
「クレームを言われないか気がかりだ…」
こうした悩みも人間関係に起因しています。
●不安を紛らわせるのは逆効果!
多くの経営者がやりがちなのが、不安を一時的に紛らわせることです。
お酒を飲んで発散したり、気分転換にショッピングをしたりと、ストレス発散に走ってしまうのです。
あるいは無理してポジティブに考えて、その場を乗り切ろうとします。
ですがこれらは一時的には前向きになれても、すぐに不安に襲われてしまいます。
たとえるなら栄養ドリンクの様なもので、効き目が必ず切れてしまうのです。
不安を一時的に解消できても、不安の原因に向き合い解決まではできていません。
これでは不安にとらわれ続けてしまいます。
●不安に襲われ続けるとどうなるのか?
不安に襲われ続けてしまうと、どこかで心身が限界を迎えてしまいます。
体調を崩したり精神的に苦しくなったりと、心身にダメージがやってくるのです。
あるいは不安から散財してしまったり、不安をぶつけて人間関係が悪化することもあります。
過去には不安に襲われる原因と向き合わず、夫婦関係でトラブルが発生した人もいました。
また不安から正常な判断ができなくなり、仕事で大きな失敗をしてしまうこともあります。
一時的には不安を紛らわせることはできても、不安の根本原因に対処しなければ、どこかで爆弾が爆発してしまうのです。
●不安に襲われる根本原因は自信のなさ
私は相談に来られるお客様に対して、すべての悩みの根本原因は自信のなさだとお伝えしています。
経営者の方が不安に襲われ続けてしまうのも、自信のなさが背景にあります。
普段は自信満々に仕事をしていても、特定の場面・状況で自信が持てなくなり、悩みが発生する人も多いのです。
自信のなさから不安が増大し、不安な気持ちに振り回されてしまいます。
大事なのは「解消」ではなく「解決」
先ほどもお伝えした様に、大事なのは不安の原因に向き合い対処すること。
一時的なストレス発散で不安を解消するのではなく、不安の原因を解決することが、現状を根本から変えていくポイントです。
解消とは、マイナスからゼロに戻る状態。
一方で解決とは、プラスに進んでいくことです。
自信のなさと向き合いながら、不安の原因に向き合い克服していきましょう。
●不安を手放す2つの方法
ここからは不安に襲われた時の対処法をお伝えします。
2つの方法を意識して実践することで、不安に襲われてもすぐに手放せる様になります。
一時的に不安を解消するのではなく、根本的な解決へと向かう様になります。
1、自分で自分の気持ちを声に出す
まず最初の方法が、自分で自分の気持ちを声に出すことです。
不安に悩まされている経営者の方ほど、普段から自分の気持ちを声に出していません。
声に出さず、頭の中で考えを巡らせています。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、ネガティブ思考が強まる特性を持っています。
一説では1日に頭の中で考える事柄のうち、9割がネガティブな内容だと言われています。
つまり頭の中で考えていると、不安が増大してしまうのです。
どんな気持ちでも構いません。
「不安だな」と声に出してみてもいいです。
自分の気持ちを声に出すことで、次第に冷静さを取り戻せます。
そしてここでのポイントは、自分で自分の気持ちを声に出すこと。
社員や取引先や家族や友人など、いきなり誰かに気持ちを吐き出さないでください。
誰かに不安な気持ちを吐き出せば、自分はスッキリするでしょうが、相手は嫌な気分になるでしょう。
「また同じ話を聞かされた…」
「いい加減、自分で何とかしてほしい…」
この様に思われてしまうかもしれません。
相手との関係が悪化したりと、人間関係に影響を与えてしまうのです。
私の書籍でも詳しく解説していますが、独り言をブツブツとつぶやく様に、まずは自分で自分の気持ちを声に出すことが重要です。
●「どうしたい?」と問いかける
そして自分の気持ちを声に出した後は、「どうしたい?」と問いかけます。
「どうしたい?」の主語は自分自身。
不安に襲われている時ほど、自分を主語に問いかけていません。
自分以外の誰かや何かのことを、先に考えがちな傾向があります。
・した方がいい
・するべきだ
・しなければいけない
・してほしい
・してあげる
たとえばこれらの言葉が浮かぶのは、自分以外の誰かや何かのことを先に考えている時です。
どれだけ相手のことを考えても、相手の気持ちはわからないですし、いつまでも結論が出ません。
また「どうすればいいのか?」と考えるのも、不安に襲われている時の共通点です。
「私はどうしたい?」ではなく、「私はどうすればいいの?」と考えてしまうのです。
答えを誰かに求め続けてしまい、自分が出した答えにも自信が持てなくなるので、不安がつきまとうのです。
「どうしたい?」と自分を主語に問いかけるのは、不安を根本的に手放すために必要不可欠です。
●大事なのは習慣化です
ここまで2つの方法を紹介しましたが、大事なのは習慣化です。
一度や二度だけ実践しても、これまでの癖が出てしまうので、根本的な変化につながりません。
勉強でもスポーツでも共通していますが、何度も繰り返し実践することで現状は好転します。
私は経営者の方を対象にエグゼクティブメンタルコーチングでサポートしていますが、本当の意味で自信が持てる様になるほど、仕事の悩みが解決し穏やかな気持ちで毎日を過ごせます。
今まで数多くのことを学んだものの解決しなかったことが、根本から解決へ向かった事例も多いです。
また仕事だけでなく、私生活でも良い変化が起きるケースは数多くあります。
「すべての悩みの根本原因は自信のなさ」
この点に気づくことが、現状を変えるための重要なポイントです。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
このコラムを書いたプロフェッショナル
伊庭 和高(イバ カズタカ)
株式会社マイルートプラス代表取締役
高校教員を経て、独立した2017年から7,000名以上のお客様を支援。自身もカスハラを受けた経験があることから、企業におけるカスハラ対策をサポート。カスハラやクレームを受けても現場の社員や管理職が自力でメンタルを立て直せる3ステップを開発。
伊庭 和高(イバ カズタカ)
株式会社マイルートプラス代表取締役
高校教員を経て、独立した2017年から7,000名以上のお客様を支援。自身もカスハラを受けた経験があることから、企業におけるカスハラ対策をサポート。カスハラやクレームを受けても現場の社員や管理職が自力でメンタルを立て直せる3ステップを開発。
高校教員を経て、独立した2017年から7,000名以上のお客様を支援。自身もカスハラを受けた経験があることから、企業におけるカスハラ対策をサポート。カスハラやクレームを受けても現場の社員や管理職が自力でメンタルを立て直せる3ステップを開発。
得意分野 | モチベーション・組織活性化、安全衛生・メンタルヘルス、マネジメント、コーチング・ファシリテーション、コミュニケーション |
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対応エリア | 全国 |
所在地 | 品川区 |
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