ストレスチェック組織結果報告会③
【ヒューマン・タッチ レター vol.108】
みなさん、こんにちは。株式会社ヒューマン・タッチの森川です。
前回は、ストレスチェック後の対応として、以下の③④にあたる部門長への結果報告会(研修)の様子についてお話しさせていただきました。
①ストレスチェックの実施
②経営層もしくは人事労務担当者への結果報告会の実施
③部門長を集めた会議にて、部門別結果説明会の実施
④部門長を集めた会議にて、自部門の結果の振り返りと改善案の作成
⑤高ストレス者割合が多い(30%以上)、もしくは総合健康リスク値が高い(120以上)部門長との個別面談
⑥チームメンバーを集めての、小集団での「職場環境改善活動」の実施
今回は、②の経営層もしくは人事労務担当者への報告会のお話させていただきます。
ストレスチェックの目的は大きく2つあります。「セルフケア」と「職場環境改善」です。
前者は義務の範囲内で、個人結果の明示と高ストレス者(希望者)への意思面接まで対応しなければなりません。後者については努力義務になります。個人結果とは別に集団分析結果(組織結果)を作成し、職場環境の改善に役立てていくことになります。
②の報告会を受けたことがない、あるいは集団分析結果(組織結果)なるものをみたことがない、という担当者の方もおられるのではないでしょうか。そのようなご担当の方は、まず以下についてストレスチェックの業者さんに確認してみてください。
・集団分析結果(組織結果)の作成ができるか。
・集団分析結果(組織結果)の報告会を実施しているか。
・集団分析結果(組織結果)の分析カテゴリを指定できるか。
・集団分析結果(組織結果)から課題や強みを明確にし、今後の取り組みの提案をもらえるか。
最近では、組織結果については管理画面から担当者自ら作成できる場合も多いように思います。報告会については、Webシステムによって価格競争力をもってチェックを実施している場合、有償であっても対応してくれないところもあります。
分析カテゴリについても、投入時点での個人情報にうまく組み込んでおけば、チェック後にシステムにて集計をかけることも可能です。
「性別」「年代」「職種」「職位」「部署1」「部署2」「部署3」といったところが一般的な分類項目になります。
上記の中で最もハードルが高いのが、「集団分析結果(組織結果)から、課題や強みを明確にし、今後の取り組みの提案をもらえるか」ですね。
そもそもシステム屋さんが提供するストレスチェックではこちらの機能は望めません。
課題と強みを整理して、解決策を提案してもらうことは、経験豊富な心理職(コンサルタント)でないと対応が難しいと感じます。
人事労務担当者の皆様が日頃感じている部門ごとの課題が、報告会での内容と重なる場合、皆さんの課題意識は正解だということです。では、その課題に対してどのような対応を行うのか考えていくことが必要になります。
会社全体の傾向と、部門ごとの傾向は異なることもあるかと思います。
まずは課題感が明確(数字としても表れている)で、部門長の協力を得やすい部門から、改善の取り組みを始めることも意味があると考えます。④⑤⑥の取り組みを、小さく始めて、横に広げていく認識ですね。
「職場環境改善」にご興味のある担当者の方は、まずは②の報告会を受けてみてください。
具体的な取り組みは、2年後3年後になるかもしれませんが、数字で会社の現状を把握する
ことが、まずは第一歩だと思います。
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森川 隆司(モリカワ タカシ) 株式会社ヒューマン・タッチ 代表取締役 臨床心理士 公認心理師
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