ストレスチェック組織結果報告会
【ヒューマン・タッチ レター vol.106】
みなさん、こんにちは。株式会社ヒューマン・タッチ 森川です。
ストレスチェックの実施時期は、企業様によってそれぞれだと思いますが、
法律の施行時期の関係で9月から11月にかけての実施が多くなっています。
組織結果報告会も、必然的に1月から3月にかけて集中しているのですが、
今回は報告会で見えてくる、人事労務担当者の悩みについてです。
ストレスチェック実施後の活動(組織結果の活用)としては、
以下が一般的に考えられる対応です。
①ストレスチェックの実施
②経営層もしくは人事労務担当者への結果報告会の実施
③部門長を集めた会議にて、部門別結果説明会の実施
④部門長を集めた会議にて、自部門の結果の振り返りと改善案の作成
⑤高ストレス者割合が多い(30%以上)、
もしくは総合健康リスク値が高い(120以上)部門長との個別面談
⑥チームメンバーを集めての、小集団での「職場環境改善活動」の実施
などになります。
①は当然義務範囲ですが、②さえも実施していない企業は、実は多くあると感じています。
②まで実施している企業様は、肌感覚ですが50%もないかもしれません。
努力義務としての職場環境改善には、まだまだ目が向けられていない現状ですね。
③~⑤まで実施いただける企業様は、
「健康経営」に関して積極的な取り組みを行う企業様と言えると思いますが、
取り組みがマンネリ化しているところもあります。
表面上は、「取り組んでいる」けれども、
何かを「変える」取り組みまではなかなか難しいのも現状だと思います。
⑥を実施している企業様は本当に数%未満と感じますが、
ボトムアップでの取り組みにより、従業員参加型での取り組みが
「当事者意識」を醸成し、毎年の知見も蓄積されるので、
取り組みがブラッシュアップされ、結果が伴ってくる企業様が多いように感じます。
例えば⑤の面談を、コンサルタントと部課長様にて実施いただくとします。
通常、面談対象とする部門は、上記の基準を使われるところが多いのですが、
「上司の支援」が昨年に比べて一定基準下がった部門を対象にしたような場合は、
人事側としては「あなたたちの支援力に課題はありませんか?」
もっと言えば「振り返って反省してください」との気づきを得てもらいたいのですが、
部門長面談では「そもそも人員が足りていない」
「20年戦士の補充に、新人が割り当てられた」
など、人事労務側への注文が多くなることもあります。
人事担当者としては、コンサルタントにも、もう少し踏み込んでくれないか、
とのご依頼もある中で、はじめましての関係性でのむずかしさを感じることもあります。
ただ、しっかりと課題感や困りごとをおうかがいする中で、
「そうは言っても、昨年は中堅が辞めた後、メンバーの話を聴けていなかった」
「中堅社員に任せっきりだったかな」
「中堅社員のつらさをもっと聴いてあげるべきだった」
「今年は、こちらから積極的に時間を作ろうと思う」など、
ご自身の課題や改善に話題が及ぶこともあります。
まずは、自部署の数字を把握して、部門長自身の課題を振り返って、
改善を試みる対応は意味があると考えます。
加えて、部門のメンバーの皆さんにも、
自分事として働きやすさを検討する場を作り、
改善案を検討していただくことを重ねられれば、
よりよい「職場環境改善」が実現するのではないでしょうか。
問題追求型の改善では、なかなかうまくいかないことも多いと思います。
課題を明確にして、皆で知恵を持ち寄って改善していく姿勢は
なじみやすいように感じています。
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森川 隆司(モリカワ タカシ) 株式会社ヒューマン・タッチ 代表取締役 臨床心理士 公認心理師
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