人材育成施策に取り入れたい“3本柱”

今回は、
「人材育成施策に取り入れたい“3本柱”」
について一緒に考えていきたいと思います。
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■視野が広がり、視点・視座が高まった理由
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ある大手建設業様の女性管理職育成プロジェクトに
携わらせていただいてから、7カ月が過ぎようとしています。
いわゆる男性社会の代表例と言える職場環境下で
働く女性社員の方を集めた取り組みで、
「女性管理職として活躍して欲しい」
という会社からのセンセーショナルな
メッセージ発信からスタートしたものでした。
先日、本プログラムに組み込まれた取り組みの1つである
私との1on1ミーティングを受講者全員と行った時、
こんな声が多く寄せられました。
「プロジェクトが進むごとに、先生に質問したいことが
どんどん増えてくるんです」
「上司とコミュニケーションを密に取るようになり
業務がスムーズに進んでいます」
私はなぜこのような反応が多かったのか
要因を分析した結果、以下のような流れが
生まれているのではないかと考えました。
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研修・課題に取り組む
↓
受講者の視野が広がり、視座・視点が高まる
↓
言動が変わる(現場視点→管理職視点)
↓
上司サポートを引き出しやすくなる
(上司も相談に乗ろうという気になる)
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■組織活性化につながる“管理職の視点”
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この企業様では、当社のリーダー育成プログラムを
約10か月間にわたり、スキル付与(2か月に1回、1日研修)と、
学んだスキルを自業務で実践する課題実践、
そして、研修の合間に講師である私との
1on1ミーティングを必須で行う、という取り組みを
続けています。
プロジェクトがスタートする前は、職場に
女性リーダーはいるものの、女性管理職はおらず、
管理職の視点で業務を十分に捉えることができていない
受講者が大半でした。
それもあってか、当初は1on1ミーティングでも
なかなか質問が出なかったのですが、
知識を得て、実際に学んだことを自業務の中で実践し、
管理職の視点を常に持つ訓練を繰り返したことで、
一段高い視点から物事が見られるようになっていきました。
その結果、それまで見えていなかった様々な疑問や
課題点に気づけるようになったのではないかと思います。
プロジェクトを通して、自分がスキルアップするだけでなく、
上司との協力関係も構築しやすくなったという相乗効果が
得られたことは、組織活性化につながる好事例になった
のではないかと感じています。

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■体感!自分の特性を強みに変えるということ
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他にも、1on1ミーティングの中で
「“自分の特性を強みとして活かす”を実感した!」
という感想をいただきました。
会議の場面で意見が食い違ってしまい、
緊迫した雰囲気になったとき、
普段だと声を荒げてしまいそうなところを、
研修での私の話し方を真似て意見を伝えたら
場が和んだ・・・というものです。
※私も自覚はしていますが、話し方や物腰が
柔らかく受け取られがち、という特性があります。
実は、この方は「男女で研修を分けることに違和感がある」
と初めての1on1ミーティングでおっしゃっていました。
しかし、場面によっては女性である自分の見られ方の
特性を発揮することで、協力体制を得られたり、
場づくりに活かせるんだと実感しました、と
教えてくださったのです。
プロジェクトスタート時は、本当にいろいろな事が重なり、
どうなってしまうのかと内心ヒヤヒヤしていましたが、
プロジェクト後半に差し掛かり、彼女のエピソードや、
皆さんの成長ぶりを目の当たりにして、
良いプロジェクトになってきているぞ!と
手ごたえを感じている次第です。
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■人材育成施策に取り入れたい“3本柱”
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これまでご紹介してきたように、人材育成に取り組む上で
私が大切にしていることは、この3つです。
●現場での継続実践
●個別のフォロー
●上司の巻き込み
この3本柱をぜひ施策に取り入れていただき、
対象者に気づきを与え、自律的に課題に取り組み、
自己成長できる人材へと導けるような工夫を
考え抜いていただきたいと思います。
今回ご紹介した以外にも、技術系企業に特化した
リーダー育成に関する詳細情報や具体的事例について
まとめたものを公開しています。
ぜひご参考にしていただければ幸いです。
このコラムを書いたプロフェッショナル
細木聡子(ホソキアキコ)
株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。

細木聡子(ホソキアキコ)
株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。
得意分野 | 経営戦略・経営管理、モチベーション・組織活性化、キャリア開発、リーダーシップ、マネジメント |
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対応エリア | 全国 |
所在地 | 千代田区 |
このプロフェッショナルの関連情報

育成・研修 しなやかリーダー塾
経営視点と行動力を育む、実践型 女性管理職育成プログラム

組織開発 しなやか組織改革プロジェクト
◆技術系企業に特化したDE&I推進支援 ◆実践型・人材育成アプローチで社員の意識浸透を促し、形骸化しない組織改革を実現
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