「評価されない」のは、会社にとっての「成果」が見えないから
今回は、
「成果を出す」
について考えていきたいと思います。
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■ドラッカーの言う成果とは
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今回のテーマである「成果」の定義として、
マネジメント理論で有名なドラッカーは
以下のように定義しています。
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「成果」とは「利益」である。
企業がもつヒト・モノ・カネの資源を活用して
利益を生み出すことが重要だ。
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ドラッカーの言う「利益」は「顧客の創造」を指しており、
「顧客」は広義の概念で、消費者や取引先だけでなく、
従業員や組織のメンバーも含まれています。
つまり、顧客が求める価値を、
製品やサービスという形で提供し、
「顧客が満足した」ということが成果であり、
満足の対価として顧客が支払う報酬が
最終的な利益である、という意味になるかと思います。
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■評価されない理由
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ドラッカーの成果の定義を踏まえて
日々の仕事の「成果」に目を向けてみると、
「会社が求める成果」を出すことが
何より重要であることが見えてくるかと思います。
至極当たり前の事かもしれませんが、
常に組織が掲げる目標からブレークダウンして
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今の自分の立場で
組織に貢献できることは何なのか?
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と問い続ける姿勢が重要であり、
そこから生まれる行動が、会社が求める成果に
繋がって初めて、会社側もそれを成果として
認めるのだと思うのです。
もし、
「自分はなかなか評価してもらえていない」
「何度提案しても受け入れてもらえない」
という状況に陥った際には、
“自分は組織に貢献し、
会社の利益につながる成果を出しているか?”
と一度立ち止まり、振り返ってみることで
今まで気づけなかったことが見えてくるかもしれません。
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■【実体験】会社が認める成果を出すということ
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私は入社後の初期配属で、希望の部署に
入ることができませんでした。
当時、一度配属となった系列業務から
別系列の部署に異動することはない、
というルールがあったため、入社1年目で
奈落の底に突き落とされたかのように
絶望的に感じたものでした。
当然、人事制度や会社のルールは
簡単に変わるものではありませんので、
私は今の環境でできる事からやろうと
決心し、行動をスタートしました。
職場の業務改善プロジェクトのリーダーに任命されたのをきっかけに、
自分で学びながらシステムを構築し、
2年がかりで完成させ、部署内の生産性向上に
貢献することができたのです。
この取り組みは全社的に表彰されることとなり、
それが人事部の目に留まって、特例が認められる形で
かねてより希望していた部署への異動が叶いました。
このような実体験から、会社が求める成果を
エビデンスと一緒にアピールして、その成果も人の
2倍、3倍の結果であれば、会社から認められ、発言力もぐっと高まり、
自分の手で自分の環境をより良くすることにも
つながるのだ、と思いました。
そして、私は今経営者という立場になって、
より一層、組織で働くひとりひとりが
会社側の立場、すなわち経営視点を持って
仕事に取り組み、成果創出にコミットすることの
重要性を痛感しています。
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■経営視点の醸成に取り組む意義
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経営者や人事部といった立場にあると、
会社のルールや制度に対する不平不満が
あちらこちらから飛んできて、その対応に苦慮している方も
少なくないかもしれません。
その根本的な要因の1つが、社員の経営的な視点が
十分に醸成されていないことであるならば、
そこからメスを入れていくことで、社員が会社が求める成果を
もたらす第一歩となると考えます。
そこを理解した社員は、自律的に成長し続け、
会社成長に貢献する成果を必ず出してくれます。
それまでの道のりは、決して簡単ではありませんが
諦めずに、思いつく限りの取り組みを通して
成果にコミットする人材育成を続けていただきたいと願っています。
- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- キャリア開発
- リーダーシップ
- マネジメント
◆技術系企業D&I突破口となる次世代リーダー・女性管理職を育成
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまでのべ5,000人以上の技術系企業のリーダー・管理職育成に携わる。専門は技術系企業に特化したD&I推進コンサルティング。
細木聡子(ホソキアキコ) 株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
対応エリア | 全国 |
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所在地 | 千代田区 |
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