「やらされ感」の背景にあるもの
現在、複数の企業様で次世代リーダー育成プログラムを導入いただき、
約250名の受講生の育成指導に日々携わっています。
日々寄せられる相談事、プログラムの中で実践していただく
課題の取り組みに対するフィードバックなどで
私も非常に充実した毎日を送らせていただいております。
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■「やらされ感」の背景にあるもの
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受講生の多くは、とても前向きに、自律型姿勢で
本プログラムに取り組んでおられているのですが、
やはり一部で「やらされ感」が伺えるような方も
見受けられるのが実情です。
もちろん、やらされ感を抱く受講者の状況や
これまでの背景などにもその理由が見え隠れしています。
特に、当社では技術系企業に特化したダイバーシティ経営の
推進支援に取り組んでいるため、次世代リーダー育成の
プログラムもD&I推進の一環として導入されることが
ほとんどです。
例えば、これまで育成機会が少なかった
企業のプロパー社員や女性社員の方々に向けて、
「これからは多様性の時代。会社でもダイバーシティ推進に
取り組んでいきますので、まずは皆さんの中からも
管理職になってもらうべく研修を受けてもらいます」
という会社方針が打ち出され、実際に研修を受講することに
なったという方が研修に参加されている状況です。
受講者は、現場ではプレーヤーとして多忙を極めており、
研修は受けてはいるものの、自分の周りに
同様の立場で管理職になった人が一人もいない中で、
マネジメントの仕事に携わるなんてイメージすらできない、
という方もいらっしゃいます。
こうなると、とてもじゃないけれど研修に対する意義を
見出せそうにないと諦めてしまいそうになるなどして、
せっかくの学びの機会も、成長するチャンスも、
最終的には見逃してしまいかねません。
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■本人が気づくために、周囲ができること
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私はそんな「やらされ感」を持っている受講生が
当事者意識を持って研修などに取り組むためには、
●自分自身で「気づく」
というプロセスが不可欠だと考えています。
だからこそ、どうしたら本人の気づきにつながるかを
本人の立場や現状を踏まえて、課題の添削や面談での
フィードバックを私は常に心がけています。
しかし、それらのメッセージを受け止めて、自ら気づいて
行動へ移せるかどうかは、受講者ご本人次第であることは
言うまでもありません。
だからこそ、気づきを促す仕掛けや取り組みは、
常に、そして様々な場面で取り入れています。
その1つ、「上司からのコメント」があるのですが、
先日とても共感するコメントがあり、研修受講者である
部下の方も大変前向きに発言されていたので
一部抜粋の形ではありますが、ご紹介したいと思います。
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研修は、受ける人の姿勢次第で
得られる成果の差がはっきりするものです。
忙しい中だとは思いますが、しっかり研修に向き合い
自分の糧にして、自分とチームの成長につなげて下さい。
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気づきを得るには、自分以外の誰かの関わりが
きっかけとなることが多いと思います。
人材育成に携わっておられる、人事や管理職といった
立場にある方には、ぜひ、社員や部下の気づきを与え、
本人の成長を促進させるような関わりについて、
一度考えていただければと思います。
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■自分軸のベース“自分のあり方10か条”
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私自身、今関わらせていただいている
受講者おひとりお一人に対して
他にできることはないだろうか・・と考えた時、
1つ思いついたことがありました。
それは、リーダー育成プログラムのコンテンツの1つ、
「自分のあり方10か条」を常に意識しておけるように
するということです。
仕事に向き合っていくためには、何はともあれ、
自分のあり方の軸がベースになると考えています。
自律型姿勢の原則をベースに、自分の信念を織り込んだ
「自分のあり方10か条」を制定することで、
悩んだり不安な時はそれを見返すことで、迷いが消え、
自信を持って決断・判断ができるようになります。
受講者にも好評なコンテンツで、
「自律型姿勢と自分のあり方10か条の制定についてぜひ講演してほしい」
というご依頼も寄せられています。
私自身も制定した「自分のあり方10か条」があり、
常にパソコンのデスクトップに置いてあるのですが、
目にするたびにやる気が湧いてきて、チャレンジしようと
前向きなエネルギーがもらえる気がしています。
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~細木聡子の「自分のあり方10か条」~
第1条:最後は必ず前向き思考
第2条:多様な価値観を受け入れる
第3条:2ステップ高い視点で見る
第4条:人の可能性を信じ、人を大事にする
第5条:まずは実行してみる
第6条:最高のものだけを提供する
第7条:自分をとことん磨き続ける
第8条:やると決めたら諦めない
第9条:自己責任・自分依存
第10条:全てのことに感謝する
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しかし、多忙を極めると、ついつい忘れがちなのも
この「自分のあり方10か条」です。
そこで、受講者の皆さんにも研修を通して
ご自身で制定した「自分のあり方10か条」を
常に意識できるよう、フォーマットを提供しようと
思いつきました。
当社のリーダー育成プログラムを通して制定した
「自分のあり方10か条」は、
自分が目指していきたい「あり方」そのものだと思います。
日々挑戦し、たとえ挫けそうになった時でも
その原点に常に立ち返るために、このフォーマットを
活用いただけたら、私も嬉しく思います。
他にもできることがないか、私も引き続き考え、
行動し続けて参ります・・!
- 経営戦略・経営管理
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◆技術系企業D&I突破口となる次世代リーダー・女性管理職を育成
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまでのべ5,000人以上の技術系企業のリーダー・管理職育成に携わる。専門は技術系企業に特化したD&I推進コンサルティング。
細木聡子(ホソキアキコ) 株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
対応エリア | 全国 |
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所在地 | 千代田区 |
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