閉塞感からメンタル不調になる前に
当社の管理職育成塾で開催している卒業生限定コミュニティの定例会での出来事です。
すっかりテレワークが定着した大手IT企業の女性管理職の方が
「だんだん、疲れてきました・・」とおっしゃっていたのです。
テレワークが始まった当初は、
「すごく楽だし、コミュニケーションの取り方も工夫し甲斐があって楽しい!」
とおっしゃっていたのですが、さすがにここにきて疲労を感じるように
なってきているようでした。
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■思うように仕事が進まない?
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先の女性管理職の方のように、
新型コロナウィルス感染症拡大による
閉塞感を感じている人は少なくないと思います。
他にも、今月はある技術系企業様の
全女性社員対象・個別面談に関わらせていただきましたが、
「モチベーション維持する方法はありますか?」
と、実に半数以上の女性社員の方から相談を
受けていたことからしても、現状として、
思うように仕事に集中できずに、閉塞感を抱えた方が
増えているのではないかと感じています。
もし、実態としてこのような状況であるなら、
メンタル不調となってしまう方がどんどん増えて
しまうのではないかと危機感を抱いた次第です。
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■閉塞感からメンタル不調になる前に
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私は、コンサルティングや女性活躍推進プロジェクトで
さまざまな技術系企業の社員の皆様と
関わらせていただく中で、
●自律的にモチベーションを維持する方法
を持つことの重要性についてお伝えするようにしています。
私も人間ですので、思うようにいかず、
悩んだり、落ち込む場面も多々あります。
落ち込む時はとことん落ち込むのですが、
最終的には這い上がってくるための
自分なりの方法を持っています。
落ち込んでいる時は、辛くて辛くて、
どうにもならない状況だと酷く嘆くのですが、
乗り越えた後、振り返ると必ず、
「成長」「発展」「飛躍」
これらのことを得られてきたなと改めて感じています。
そして、その先には、それまで気づかなかった
世界が目の前に広がっているような気がしたものです。
これはきっと、視野が広がった、
視点が上がったことによる体感覚だと思います。
結果として、以前は到底乗り越えられそうもないと
思っていた壁も、新たな視点で得られた良いアイディア
によって、自信を持って乗り越えられるようになった
といった経験も、たくさんありました。
今まさに、困難な局面にあって、モチベーションダウン
してしまっている方がいらっしゃったとしたら、
これから大きく飛躍するための“タメ”を作っているんだ、
という視点を持つことが、辛い気持ちを少し楽に
してくれるのかもしれません。
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■会社員時代から取り入れている私のモチベーション維持の方法┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
コロナ禍と言われ始めた頃、私もそれまでの事業方針を
考え直さざるを得ませんでした。眠れない日々が続いて、
よくない考えが何度も脳裏をよぎったこともありましたが、
結果として、新たな視点に立って現状を捉え直し、
信念を持って進み続けたことで、自分も会社も
成長したと今は手応えを感じています。
そんな私の行動する姿を見ていた周囲の方から
協力の申し出があったり、支持してくれる方が
増えてきて、成果となって現れていることには、
本当に、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
そこで気づいたことは、経営者でも、
企業で働く一社員であっても同じなんだ、
ということでした。
私が企業勤めだった時も、辛いことから目を背けずに
少しずつでも前に進もうと試行錯誤していたら、
応援してくださる部下の方々、そしてさりげなく
支援してくださる上司や同僚の存在が増えてきて、
苦難はいつのまにか成長の糧となり、
大きな飛躍を遂げることができたのだったな・・と
振り返って改めて思ったのです。
経営者と会社員、どちらも経験したとはいえ、
具体的な取り組み内容は違うかと思います。
それでも、
“成果を出す” “自己成長”
といったことの手前には、やはり大きな挫折や苦難が
つきものであることが多く、それを自分なりに
捉え直しさえすれば、「成長のきっかけ」そのもの
だと思えるもの、と考える自分が今ここにいます。
とはいえ、
「苦難の渦中に前向きに捉えるなんて無理!」
という気持ちも痛いほど分かります。
苦難から抜け出す視点変換には、自分なりの手段を
自身で見つけ出していく必要がどうしてもあると思います。
まだピンときていない、見つけられていない、
という方がいらっしゃれば、ご自身がよく陥る
思考の癖などを把握された上で、ではどんな行動によって
その思い込みを取り払えだろうか?と考えて、
具体的な手段を探し続けて欲しいと願っています。
以下に、コンサルティングやプロジェクトで
関わらせていただいている社員の皆様へお伝えしている
「自律的なモチベーション維持の方法」の中で、
私が実践している行動をご紹介いたしました。
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1)本屋へ行く
1度目の管理職昇格試験に落ちた時も
本屋へ足を運んでいました。ジャンルはさまざまですが、
その時、前向きになりそうな本を手にしていました。
最近は「これを読めば初心に帰ることができる」という
本を身近に置いて、気持ちを整えています。
2)自分のあり方10か条
管理職研修の第2講の中でお伝えしている内容で、
ブレない自分軸を確立するため、自分の強みや信念などから
10か条を書き出しています。
この10か条はいつも肌身離さず持ち歩き、仕事中も見えるところに
置くことで、判断に迷いがなくなったと感じています。
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いかがでしたでしょうか?
先行き不透明な状況が続くことが予測されますので、
ぜひ、ご自身の気持ちと向き合う時間を取っていただき、
モチベーション維持に必要な手段について考える
きっかけを持っていただければ幸いです。
- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- キャリア開発
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◆技術系企業D&I突破口となる次世代リーダー・女性管理職を育成
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまでのべ5,000人以上の技術系企業のリーダー・管理職育成に携わる。専門は技術系企業に特化したD&I推進コンサルティング。
細木聡子(ホソキアキコ) 株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
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所在地 | 千代田区 |
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