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プロフェッショナルコラム

もう見逃せない性差への偏見〜社内の実態を正しく把握する

去る7月2日、内閣府の女性社会参画の有識者会議でのとりまとめが発表されました。
都市部に若い女性が流出し続ける理由について、「地域に性差への偏見が根強く存在している」と指摘しており、
自治体や地域社会、企業が連携し、女性が働きやすい環境を整えるよう求めています。

これは地方だけの話ではなく、日本社会全体において共通することではないかと
感じているのは私だけではないと思います。

現状を見ても、日本における女性国会議員比率は、
25年前の世界レベルにも追いつけていません。

企業においては、女性役員比率を手っ取り早く上げるため
社外女性役員を登用し体裁を整えている、といった耳を疑うような実態も聞こえています。

私の些細な経験談ではありますが、20年程前に初めてプロジェクトマネージャーとしてコンペに登壇した時
「女性がリーダーで大丈夫ですか」
と言われて悔しい思いをしたことを思い出しました。

そして何よりも、今、私は専門家として企業における女性活躍推進やダイバーシティ推進のサポートをしていますが、
私が10年前、20年前に悩んでいたことと全く同じ悩みを抱えて苦しむ女性たちが現場にたくさんいて、
何も変わっていない現実を目の当たりにしているのです。

もうこれ以上「性差への偏見」を見逃しては、国として立ち行かなくなるとして、
ようやく動き出したと感じさせる発表だと私は受け止めた次第です。

 

┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
■経営層と現場の本音をつなぐ
┗━━━━━━━━━━━━━━━┛

2019年6月5日に女性活躍推進法が改正され、
労働者が101人以上の事業主は一般事業主行動計画の
策定とその届出義務、また自社の女性活躍に関する
情報公表の義務の対象となることが決定しています。
(令和4年4月1日施行)

対象となる事業規模の人事担当・女性活躍推進担当者の中には、
準備の真っ只中にいる方もおられるかもしれません。

「目標の達成数値は決めたのですが、
具体的にどのように進めていけばいいのでしょうか?」

といった相談を受けた際には、わたしは必ず
「現場の声を正しく把握することから始めましょう」
とお伝えするようにしています。

なぜなら、私がそれで一度失敗をしているからです。

人材育成担当として女性活躍推進に取り組む中で、
成果を急ぐあまりに現場の声を把握しないまま、
施策展開したところ、現場の反発が続出し、
施策実行が進まなかったのです。

とはいえ、企業の現場では、

「うちは社員数が多く、現場の業務も多忙だから面談時間を取ることが難しい」

「果たして人事がらみの面談で本音を言ってくれるのか?と判断が難しい場面がある」

「人事としての実務に多くの時間を割かれて人材育成に取り組む暇が思うように取れない」

といった実情があることも承知していました。

そこで提案しているのが、現場のリアルな本音を含めたアンケート調査の実施です。

現場の声を正しく把握するために、リアルな声を人事施策に反映するために、

また、経営層と現場をつなぐツールとして、大いに活用できるよう設計してもらえたらと考えています。

 

┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
■自社内アンケート調査の活用事例
┗━━━━━━━━━━━━━━━┛

自社内アンケートの結果を活用し人事施策に繋げた企業様の活用事例を以下に記載いたしました。

自社の取り組み施策のご参考にしていただければと思います。

------------------------------------------------------------------
(1)女性管理職研修を実施
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【企業情報】
・技術系企業(女性管理職比率10%未満)
・男女社員約200名が回答

【取り組み施策】
女性管理職研修として以下の内容を実施
・実態調査から上司・部下・同僚の本音を紹介
・女性管理職としてのマインド醸成

【成果】
・女性管理職同士のネットワーク構築
・女性の特性を強みに変えるマネジメントスタイルの理解

 

------------------------------------------------------------------
(2)次世代女性リーダー育成(女性活躍推進プロジェクト)
------------------------------------------------------------------
【企業情報】
・技術系企業(女性管理職比率5%未満)
・女性社員50名が回答

【取り組み施策】
女性活躍推進プロジェクトとして以下の内容を実施
・上司向けダイバーシティ推進説明会
・ビジネススキルアップ研修×3回
※プロジェクト前後で実態調査を計2回実施

【成果】
・プロジェクト前後で昇格に対する意識・仕事への満足度が向上
・昇格対象者の絞り込み、および5名の昇格を達成

 

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(3)全社向けダイバーシティ推進講演会
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【企業情報】
・SE企業(男性社員比率90%超)
・全社員約400名が回答

【取り組み施策】
ダイバーシティ推進講演会として以下の内容を実施
・ダイバーシティ推進の必要性
・エンジニアリング業界の動向とダイバーシティマネジメント
・実態調査の結果共有

【成果】
・女性活躍推進プロジェクトメンバーの絞り込み
・率直な意見交換を通してチーム内の信頼関係が醸成
(講演会ではチームでミニディスカッション実施)


***


現場の声を把握することで、多様な視点からの人事施策につなげることが可能となります。
巷には無料アンケートツールなども多数存在しますので、自社の実態に合わせて実施することで
会社成長をもたらす人材育成施策へとつなげていただきたいと願っています。


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コラム執筆者
細木聡子
細木聡子(ホソキアキコ)
株式会社リノパートナーズ代表取締役/中小企業診断士/公益財団法人 21世紀職業財団 客員講師/ダイバーシティ経営コンサルタント
元NTT女性SE管理職10年・人材育成3年の経験を活かし、技術系会社特化の女性活躍推進を中心としたダイバーシティ経営コンサルティングを提供
女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験から「技術系・専門職の女性社員育成には、技術系ならではのアプローチが必要」として、技術系会社特化の女性活躍推進を中心としたダイバーシティ経営推進を専門にサポート。
得意分野 経営戦略・経営管理、モチベーション・組織活性化、キャリア開発、リーダーシップ、マネジメント
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