うわべだけの健康経営にしないために

弊社では、会社を支える社員の健康を考えて、毎日体に良い食事を提供しています。
今、健康経営が流行っているものの、その背景といえば、
少子高齢化社会によって国が国民の健康を守るのがだんだん難しくなってきているので、
企業側の支援へ少しずつシフトして、健康を守るよう課しているといった構図が
垣間見えるように思っています。
もちろん、労働基準法という形で企業勤めの社員は守られている一貫で、
健康を守るという義務があります。
それも踏まえた上で、私は働く大前提が健康であること、と考えると、
社員が健康で、パフォーマンスを発揮できる働き方を実現するのは、
健康経営という言葉があってもなくても、至極当たり前のことなのでは
ないかと思えてなりません。
人のパフォーマンスを上げる=会社成長
会社は人が動かしています。
だから、人のパフォーマンスが上がることが、
会社の成長につながるという関係性は周知の通りです。
もし、社員が無理をして徹夜をし、その結果体調が悪くなり、
パフォーマンスが上がるどころかモチベーションまで
下がってしまったら元も子もありません。
そうならないように対処することは、経営の一貫であると私は感じています。
働き方改革の考え方
働き方改革も、社員のパフォーマンス上げて会社を成長に導くための
一貫の取り組みだと思います。
遅くまで働かず、栄養と休息を十分取って、パフォーマンス高く
仕事へ取り組んでいくことが重要ではないでしょうか。
働き方の中には、広い意味で生活習慣も含まれていることを考えると、
毎日のように仕事で飲み会があるような職場も考えものです。
-週3の飲み会、平気ですか?
知り合いの女性管理職(部長クラス)の方は、最低週3回飲み会があると言っていました。
私も前職ではその程度の飲み会が平気でありましたし、
お酒も強い方だったので苦ではありませんでしたが、
男性にとっては、週3回くらい平気な人も多いかもしれません。
しかし、当然ながら女性は男性よりも体力がないので、
夜の飲み会は辛いものです。
私もお酒は好きですが、年齢を重ね、独立起業し、
常にパフォーマンス良く、社員と共に健康的に仕事を続けていこうと考えると、
日々飲み歩くという考えは自然と思い浮かんで来なくなりました。
このように、男性視点だけでは気づきづらい、体力的な差、感覚的な差が、
女性にはあるんだということを無視しては、真の働き方改革には
つながりづらいのではないでしょうか。
-残業時間が減ったけれど、自宅に仕事を持ち帰っていませんか?
しなやか女性リーダー養成講座の卒業生の中には、
働き方改革に注力する企業から派遣された方もいらっしゃいましたが、
定時に上がって、自宅に仕事を持ち帰っており、残業する場所が変わって、
残業代がでなくなっただけ・・と辛そうな毎日を送っていました。
このように、数字上では残業時間が削減され、パフォーマンス高く
働けるようになったように見えますが、実態が伴っていない現場が
多いのでは?と疑問を持たずに入られません。
女性視点を含めた改革が必須
もう終わったと言われている女性活躍推進ですが、
企業内の女性管理職比率UPを改革達成の目安とした結果、
見た目は改革成功しているようでも、蓋を開けてみれば、
下駄を履かせた女性管理職たちの悲痛な思いを抱えながら、
組織でうまく動けず困り果てた女性たちで溢れているのが、
私が今コンサルティングで関わらせていただいている各企業の現状です。
これと同じことが、働き方改革でも、健康経営でも、
起きてしまうのではと私は感じています。
男性視点で考えられた改革目標や仕組みは、
“男性にとっての健康経営”であり、“男性にとっての働き方改革”に止まってしまいがちです。
女性視点を取り入れないことには、真の改革には繋がらないと思っています。
このコラムを書いたプロフェッショナル
細木聡子(ホソキアキコ)
株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。

細木聡子(ホソキアキコ)
株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。
得意分野 | 経営戦略・経営管理、モチベーション・組織活性化、キャリア開発、リーダーシップ、マネジメント |
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対応エリア | 全国 |
所在地 | 千代田区 |
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