人事の品質を上げるために

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■人選の質を上げるための判断基準
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採用の質を上げたい、と思っている人事担当者の方は、
どのような視点で人を判断し見極めていかねばならないでしょうか?
私は大手企業、そしてベンチャー企業での人事経験を踏まえて、
以下の2点から人材として育成すべきか、採用すべきかを判断しています。
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1)基本的なビジネススキルの有無
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特に、中小企業の場合はいい人材を豊富に採用しづらい、という状況があります。
よって、基本的な部分(約束を守る、遅刻しないなど)ができない人材と気付かずに
採用してしまうこともあるでしょう。
しかし、そういう人を雇ってしまうと当然ながら費用対効果が悪くなってしまいますし、
一から教育する体力も時間もありません。
よって、会社のステージに合わせて、人材1人に対してどれくらいの教育費がかけられるか、ということを予め見極めた上で、採用する人のレベルをある程度決めておく必要があると思います。
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2)企業マインドが醸成されているか
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採用や育成対象者をピックアップする時にはその人が持つスキルや経験を見るのは当然ですが私が大切にしている判断基準として
「組織が目指す方向に見合ったマインドや視点が醸成されているかどうか」
これは絶対に外せない、と考えています。
今はスキルがなくても、ポテンシャルがあると判断できれば、その人を受け入れて育成すればポテンシャルがある人は打てば響くので費用対効果が見込めるということにつながります。
会社はビジネスなので、費用対効果が見込めない人材については、無理に引き上げようとせずに別で活躍できる道を示して見せることも人事に関わる人の役割だと思っています。
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■人事の仕組み化の必要性
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人事は人のことを扱い、それを人がやっていることなので、相性もあるので
どうしても偏りが出るものです。
そこをなるべく公平な目で見られるよう複数人で対応したり、人事の仕組み化ということを
考えていく必要性があると考えています。
大きな企業では当たり前のことなのですが、そもそも組織が多段構成になっていること、
人事評価制度や評価者会議があるという理由も様々な視点で平等に見て
判断するという仕組みとなっているのです。
また、人事の判断は相手の人生を左右しがちなので、だからこそ慎重に、可能な限り100%
目指していくために公平な判断が仕組みづくりを取り入れていくべきだと思っています。
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女性は完璧を求めてしまう傾向があるので、部下に一人でも離職者が出ると
ストレスがかかって責任を感じがちです。
しかし、離職が全て悪いというものではありませんし、本当に個人に合った道を選択するための前向きな離職もあるわけですので、
「持った部下は全員引き上げてやらないと!」
という意識は一旦横に置いて、バランス感覚を持った管理職として人に関わっていただければと思います。
このコラムを書いたプロフェッショナル
細木聡子(ホソキアキコ)
株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。

細木聡子(ホソキアキコ)
株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。
得意分野 | 経営戦略・経営管理、モチベーション・組織活性化、キャリア開発、リーダーシップ、マネジメント |
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対応エリア | 全国 |
所在地 | 千代田区 |
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