新しい価値を生み出すための「コミュニティ型組織」とは
■コミュニティ型組織とは何か。
コミュニティ型組織を体感したことはあるでしょうか?
私(アンドア代表)が勤めていたアメリカ発祥のカフェチェーンに入社したことにより、
コミュニティ型組織と出会いました。
その会社のバリューはコミュニティづくりというものを大切にしていました。
店舗での立ち話がきっかけでお客様同士がイベントに参画したり、ビジネスを立ち上げたりということもありました。
実際に私も常連客の方と意気投合してメディア事業を立ち上げたことがあります。
時代は変わって、現在ではイノベーションの必要性が高まっています。
そのやり方は、秘密をブラックボックスに隠すやり方から、社外の人と人脈を形成してどのように共創するかという動きへと変わってきています。
そのために、コミュニティ型組織作りというのが鍵になります。
つまり、コミュニティ型組織とは、社内外の人と共創を生み出すために、情報をオープンにしながら、対等な関係で新しいことを生み出し続けることができる組織体制です。
■コミュニティ型組織が必要になる組織の問題とは
どうして企業はイノベーションの喪失に苦労するのか二つの問題意識を紹介します。
一つ目は社員のキャリア自立性が低いこと。
キャリアというのは会社都合のものであり、自分じゃない誰かが決めるものという諦めが強くあります。その結果、会社の言うことを聞いておこう。会社がどうせ決めるのだから、このまま可もなく不可もなく進もう。とする気持ちが強くなります。
(「キャリアは自分が決める」度合いの国際比較)
二つ目はビジネスの失敗に対する公的な救済が少ないこと。
失敗をしたら自己責任という認識が強く、失敗をしないように安全に進んでいこう。波風を立てずに、道を踏み外すことがないようにしよう。という気持ちが強くなります。
何度も失敗を繰り返しながら進めることが必要なイノベーションや新規事業の創出は、失敗しても安全であるという組織の姿勢が必要になります。
二つの要因が失敗をするくらいなら会社の言うことを聞いておこう。という諦めの姿勢を強めてしまっています。
様々な企業が、イノベーションや新しい取り組みをするために、研修や組織開発をしていますが、社員一人一人が持つキャリア観や会社としての安全な場づくりができず、何も生まれないという事例に繋がってしまっています。
■コミュニティ型組織を生み出すノウハウとは
アンドアはいくつかの大手企業とプロジェクトを組んで、社外の人と共創を生み出す取り組みを構築してきました。
その結果、仕組みと仕掛けによってコミュニティ型組織を世の中に作るというノウハウを構築しました。
仕組みとはやりたいと言い出した人が歓迎されるような制度構築仕掛けと、
失敗に対して社内外の仲間が励まし対話を生みやすくする教育体系です。
この二つを兼ね備えた組織をコミュニティ型組織と呼びイノベーション創出の基礎となります。
そして三つの対話技術が、このコミュニティ型組織作りには欠かせません。
1.パスを作り浸透する翻訳技術。
会社が掲げるビジョンやミッションを社員が理解するためには、翻訳し続ける方々が必要になります。最初は、ファシリテーターが翻訳をしていくことで、管理職や若手メンバー層が、現場レベルに翻訳することができるようにすることが必要です。
2.コーチングをベースとした対話で新しい視点を問いかける技術
組織内で問いかける文化を作ることが必要です。上司部下の一方的なやり取りではなく、相手の価値観を問い合い、共にできることを探しながら、新しい観点を生み出す問いを投げかける方々がいることで、組織に対話の文化を形成することができます。
三つ目は社内外のリソースを可視化して試行錯誤に活かす技術
自分たちのビジョンやミッションに向かって必要なリソースを自ら見つけていく、発見する行動を促すことが必要になります。組織内には様々なリソースがあり、社外にもリソースが溢れています。そのリソース活用をお互いに阻害するのではなく、喜んで受け入れ、相互に情報共有するために試行錯誤ができる場を作ります。
ただこれらを組織に根付かせるには覚悟と時間が必要です。
時間がかかるものとして、一歩ずつ取り組んでいくことが、新しい組織のあり方につながっていきます。
■「折れない心」を育て、コミュニティ型組織を生み出す
まず初めは人材と組織作りの方向性を作りましょう。
何のために何を実現したいのか経営者部門長人事が同じ熱量で語れる必要があります。
次にコミュニティ型組織作りを整備します。例えるなら学園祭を成功させるイメージです。
忙しくても心が折れそうでも粘り強く働きかけるチームを育てます。
最後に成果物をマーケットにお披露目して磨いていきます。
ポイントになるのは、折れない心です。
折れない心を身につけていくことで、試行錯誤を意味のあるものに磨いていきます。
コミュニティ型組織は、会社全体がその形を目指すことも重要ですが、
一部署、一チーム単位から目指していくことで、大きな効果を発揮します。
新しい価値を創造していくために、コミュニティ型組織を取り入れていきましょう。
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「縦割り組織」を「共創組織」に変える“問いのデパート”
外資+国内、大手+ベンチャー、あらゆる組織風土の経験を生かした【対話型ファシリテーション】に強みがあります。大手企業のイノベーション事業、パーパス浸透からプロ野球選手のコーチ業まで、人と組織の活性化に実績があります。
堀井悠(ホリイ ヒサシ) アンドア株式会社代表取締役
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