フォロワーシップのスイッチを入れる【Episode.2】
前回は、仕事も会社もそれほど楽しくないが、そんなものだと考えている、
そんな若手社員がチームビルディング研修を受けに来たところまでお話しました。
さて、若手社員の意識はどのように変化したでしょうか。
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「チーム創りは組織全員が平等に取り組む仕事です」と講師は言う。
が、ピンと来ない。
そんなのリーダーの仕事でしょ。
メンバーは個々がやるべき仕事をしっかりやる。それで十分でしょ。
それ以上、求められても困る。
「チームは1そうのボートと同じです。メンバーが自分勝手に漕ぎ始めたら
どうなるでしょう。全員がバラバラに一生懸命漕ぐけれど、前に進まない。
目前に岩礁が迫ってきてもよけられない。最悪、ぶつかってボートは沈没、
メンバーの命の保証もできない。」
おいおい、待ってよ。命の保証って。
ん~、確かにチームがボートならそんなこともあり得ないことじゃない。
でも、チームという実感もなければ、他の同僚が同じボートの乗組員だなんて、
考えた事もない。
「ボートのメンバー同士がチームワークを高め、良いチームを創っていく
ことは、好き嫌い、守る守らないの問題ではなく、掟です。
ボートに乗った瞬間から、掟に従わない者が居れば、ボートは沈没します。」
まあ、理には適っている。
「会社に入社した瞬間、配属された瞬間、同様に“良いチーム創りに参加する”
は私達の掟となります。」
掟。同じ会社に入って、貴重な時間を過ごす仲間・・・
知らなかった。誰も教えてくれなかった。
だとすれば、学校であれ、家族であれ同じなのかもしれない。
そんな簡単なことが分からなかったことで、どのボートも沈没しそうだった。
何となく腑に落ち感が生まれた。沈没しそうなボートに居るのは嫌だ。
自分が原因でボートを沈没させるのも嫌だ。沈没させたくない。
素直にそう思う。
どうしたら?
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……今回はここまで。
こんなに簡単に腑に落ちるか?と思われた方も居ると思います。
しかし、こんなに簡単なんです。
何故か?
それは、誰の不利益にもならないし、若手の方がより長く沈没しそうな
ボートに居る。
ちょっと考えれば誰もがうんざりです。
誰かの為ではなく、自分の為だと気づくからです。
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日本における「チームビルディング」第一人者。人を育て、信頼を生み、成果を出すチームの創り方、“斉藤式チームビルディング”をお伝えします。
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティング(現 Bearing Point)の人事コンサルタントを経て、人材開発コンサルタント。
齋藤 秀樹(サイトウ ヒデキ) 一般社団法人 日本チームビルディング協会 代表理事
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