【アメリカビザ】米国の Eビザ特殊なカテゴリー

E-tdy とは?

米国の Eビザの中には特殊なカテゴリーのビザがあるのをご存知でしょうか?

聞きなれない名称ですがTDY という少々特殊なビザについて、ご紹介したいと思います。

“tdy”とは、temporary duty、つまり、短期間の用務の略称となります。その前にEがついているので、Eビザのカテゴリーですが、短期間の用務で渡米されたい方々に適したビザとなります。

Eビザとは、いわゆる貿易・投資ビザで、E-1が貿易、E-2が投資ビザとなります。E-2ビザは通常、個人の投資家、あるいは企業投資の場合には、その企業の中で重要なポジションにある管理職、マネージャー職、専門職の方が赴任する際に申請・取得されます。

つまり、数年以上のある程度長期間、米国に滞在し、就労するために取得するビザです。しかしながら、社内プロジェクト等で数か月程度のみ米国に滞在したい場合もあります。その際にESTAやBビザでは米国での活動内容が馴染まなかったり、限りなく就労活動に近い場合には、これらのステイタスで米国に滞在することは不法就労となる可能性もあり、危険です。

入国拒否にあったり、米国滞在中に不法就労と認定されてしまうと会社も個人も大きな不利益を被ることになってしまいます。それらのリスクを回避するための一つの方策が E-tdy です。

これはあくまでEビザという就労ビザのカテゴリーですので、米国での就労が可能となります。ただし、短期間であるため、在籍は日本企業のまま、報酬の源泉も日本企業のままで問題ありません。

この E-tdy の根拠は、FAMと呼ばれる米国の規則に記載されています。

わかりやすく日本語訳にすると、

「場合によっては、通常のスキルを持つ労働者が必要不可欠な従業員として認められることがあります。ほとんどの場合、立ち上げや研修の目的で必要とされる労働者が含まれます。米国で新規事業や、新分野に進出する既存事業が、短期間に通常の熟練労働者である従業員を必要とする場合があります。このような従業員の不可欠性は、技能の本質よりも、海外事業に精通していることから生じています。技能の専門性は、申請者が保有する機械的なスキルよりも、雇用者の企業運営の特殊性に関する知識にあります。」 と書かれています。

 

以前はE-tdy とビザに表示されていましたが、現在はビザにはE-tdyの表示はなく、通常のEビザと同様の表示しかされません。

E-tdy というビザカテゴリーは現在、存在しないのですが、申請上は E-tdy が可能です。E-tdy の概念は残っています。

直近でご依頼いただいたお客様が3か月程度の滞在予定期間だったので、E-tdy で申請しましたが、ビザの有効期間は5年間のものが発給されました。

E-tdy の利用にあたって、注意しなければならないことは、これはあくまでEビザなので、当然のことながら、Eビザの条件を満たさなければならないということです。

最も大きな問題は、Eビザの企業登録がなされているかという点です。

既にEビザでのご赴任者がいらっしゃる企業であれば、間違いなく企業登録がなされておりますので、短期プロジェクト等で従業員の方を短期間米国に派遣し、現地で就労してもらいたい場合には、この E-tdy のご利用をお勧めいたします。

アメリカビザ申請でお困りの方がいらっしゃいましたら、是非弊社までお気軽にお問い合わせください。

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松井 明子(マツイ アキコ) 行政書士法人IMS 【アメリカビザチーフコンサルタント】

松井 明子
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