女性が管理職として活躍するために重要な上司の関わり方
女性管理職の必要性が大きく叫ばれており企業でも様々な施策がとられていると思いますが、なかなかパーセンテージがアップしない、という悩みを抱えていることも多いのではないでしょうか。
今回は、人事的な施策だけでなく、女性社員のモチベーションを高め、期待している役割をしっかりと担ってくれる人を増やすためのポイントについてお伝えしたいと思います。
1つには、やはり上司の関わり方が重要です。
基本的な姿勢として、真・インターアクションスキル(注:ぜひ他のコラムをご覧ください)の基本行動にあるように
・人間性を尊重する
・共感的に関わる
・よく話を聴く
・言うべきことは言う
・約束をし援助する
という5つの基本行動はとても重要で、男性女性変わりなく大切なことですが、女性の場合「言うべきことは言う」をどのように伝えるのか、より意識をすることが必要になると考えます。
例えば
A「保育園の子どもの送り迎えといっても、他の人も働いているんだから、そんなの言い訳にならないよ」
B「もう少し、リーダーとして他の人に関わる時間を作ってもらう必要があるよ、子育て中だからといって在宅だけでなく出社もしてもらわないと」
などということは、果たして「言うべきこと」にあたるのでしょうか。
Aの場合は、問題は何なのだろう?と考える必要があります。
「保育園の送り迎えで早く帰ったり遅く出社したりすること」は問題なのでしょうか。もし課題があるとしたら、「そのことによって仕事の滞りが発生している」とか「そのことによって期待している仕事が仕上がってこない」などが発生していることなのではないでしょうか。
または、「他の社員であの人ばかり優遇されている」のような不満を持っている人が見受けられる、のような組織内の雰囲気を作り出してしまっている状況が問題なのではないでしょうか。
ということは、
「●●さんに期限までに頼んだ仕事、どうなっているか聞かせてもらえますか? これはしっかりやり遂げてもらう必要があります。仕事がうまくはかどっていない部分について、どんなことが原因でしょうか。保育園の送り迎えはあると思うから、どの部分で改善できることがあるか、一緒に案を出していきましょう」
などと言うべきことははっきり言いつつ、支援をしていくことが重要になります。
Bについても、「言うべきこと」は「在宅でなく出社しろ」ということなのでしょうか。状況を詳しく確認する必要がありますが、問題は「(××の仕事がうまくいっていないため、など)もっとリーダーとして周りとコミュニケーションをとってほしい」ということだと考えられます。
そこで、現在の女性社員の子育て環境は理解をし、「周りとコミュニケーションをもっと取ることができるようにするにはどのように行動を変える必要があるか」を一緒に考えていく姿勢が大切です。
そういう意味では、会社の方針、施策と合わせて上司の考え方、捉え方の思い込みを手放し、変化させていく必要があります。アンコンシャスバイアスの研修などが役立つのはそのためです。
ぜひ、管理職層の対応の仕方、意識の仕方を社内でディスカッションし、共有する機会を作ってみてはいかがでしょうか。
- 安全衛生・メンタルヘルス
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- コーチング・ファシリテーション
売上V字回復!離職率激減の職場づくり マインドセットで社員の生産性をアップ
複数の業界の経験、多くの企業での講師や1on1の経験をへて、どんな人もマインド・セットをし、「変化できる可能性がある」と考えています。自分に自信がない人たちに学んで気づきを得ていただき、イキイキと働けるようになることを願っています。
渡部幸(ワタベミユキ) ガイアモーレ株式会社提携講師 合同会社アクトクリア 代表取締役
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