脳のストレスを予防する ~脳冷却と水分補給に気を付ける~
2021年の夏は、昨年から継続し、新型コロナ感染症のパンデミックにより、マスクの着用、外出自粛、三密など予防対策の徹底が求められています。
こうした長引く予防対策にストレスや疲れを感じておられる方も多いのではと思います。
今回は、暑さで脳を疲れさせないためのポイントについてお伝えしたいと思います。
- 「選択的脳冷却機構」って?
これから始まる暑い時期での、感染予防のためのマスクの着用は、暑い空気を鼻から常に吸い込むことになり、本来の鼻の大切な機能である「脳の冷却装置」としての働きを阻害してしまいます。
脳はとても暑さに弱い部位です。
脳の温度が40・5℃を超えてしまうと、脳を構成するたんぱく質が変異してしまい、脳は機能障害を起こしてしまいます。それを避けるために、本来脳には過熱を保護するためのシステムが備わっています。これを「選択的脳冷却機構」と言います。
鼻腔の奥には脳と繋がっている毛細血管がたくさん通っていて、鼻呼吸で冷たい空気を通過させることによって、脳を冷やすことができます。
特に夏場に運動をして体温が上がり、さらにマスクをしたままでいると、「選択的脳冷却機構」が有効に働かなくなり、頭がぼーっとしたり、頭痛を起こすなど熱中症のリスクも高まります。
人のいないところではマスクを外し、涼しい空気を吸う。また、マスクを着用しているときには、いつもの夏よりエアコンの温度設定を少し下げ、脳の過熱を防ぐなどの対策をしましょう。
また花粉症、夏風邪などで鼻呼吸ができなくなった時には、できるだけ早く治療をされることをお勧めします。
参考図書:「熱から脳を守るしくみ」永坂鉄夫 小川徳雄 著
- 脳は80%が水分でできています
「脳は80%が水分でできています。」こまめな水分補給を心掛けましょう!
イースト・ロンドン大学とウェストミンスター大学の研究者たちは、知的作業に集中する前に約0.5㍑の水を飲んだ人は、飲まなかった人と比べて、14%反応時間が速くなることを発見しました。
水分不足の脳への影響は、ホルモンの不均衡によるものです。そして、水がこうした欠如を制御することができると多くの研究が仮説をたてています。
仕事でついつい集中してしまうと水分補給を忘れがち。
意識して水分補給をすることで脳を活性化させ、仕事に臨みましょう。
また、水分の不足は脱水症の要因となります。
呼吸や排泄で出て行く水分なども合わせると、成人であれば約2L〜3Lもの水分を1日で失っていますので、定期的な水分補給絵が大切になります。
ポイントは「のどが渇いた」と感じる前に水分を補給することです。
成人であれば一日に1.5リットルを摂取するよう心がけましょう。
参考:フロンティア 人間の神経科学
- モチベーション・組織活性化
- 安全衛生・メンタルヘルス
- マネジメント
- コミュニケーション
企業経験を経て、2000 年に労働省認定「産業カウンセラー」資格取得。
2002年以降、株式会社セーフティネットのカウンセラーとして勤務。
【セーフティネットでの活動】
マネージャーとして相談部カウンセラーの取りまとめ、教育、指導
メールカウンセリング実施責任者、事例検討責任者、面談カウンセリング
人事相談担当、復職支援担当、ポストベンション担当
藤掛 弘美(フジカケ ヒロミ) 営業本部 シニア・アドバイザー
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