専門家コラム

非医療施設の復職支援と精神障害者の就労支援について①

弊社アドバイザー大西守が、厚生労働省労災疾病臨床研究事業にて、「精神疾患により長期療養する労働者の病状の的確な把握方法及び治ゆに係る臨床研究」の分担研究報告書をまとめました。この調査研究に、弊社コラボレーターらも、研究協力者として参画しましたので、今回のコラムでは、その報告内容の一部要約(他機関との連携状況については割愛)をご紹介いたします。

 

本研究では、非医療施設として地域障害者職業センター、ハローワーク等を対象に、復職支援・就労支援の実態を調査し、今後の方策の手がかりを考察しました。

 

【地域障害者職業センター】

地域障害者職業センターにおける職場復帰支援(リワーク支援)の利用者数は、ここ2,3年と比較して増加傾向にあり、20代の減少、50代の増加から、利用年齢層が上昇傾向にあります。また、利用者の主診断名は、「うつ病・躁うつ病」が38%から67%に増加している結果から、うつ病・躁うつ病の休職者においては、積極的にリワーク支援を活用していることがうかがえます。リワーク支援修了者の利用期間は、概ね3ヶ月前後で終えて復帰している一方で、中止ケースの6割弱は「病状の悪化」を理由としていることから、職場復帰の準備段階でも、再発に留意する必要性があることが推測されます。

 

地域障害者職業センターでは、「休職に至った経緯」「従前の状況」「復職基準」といった職場からの情報がリワーク支援において重要と考え、リワーク支援者としては、効果的な支援を進める上でも、職場側と良好な関係性を築く必要性に迫られていることがうかがえます。

 

次回は、ハローワークの調査結果についてご紹介します。

 


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コラム執筆者
中田 貴晃
中田 貴晃(ナカダ ヨシアキ)
パートナー、エグゼクティブコラボレータ―
臨床心理士/精神保健福祉士/社会福祉士/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント
2009年度日本うつ病学会奨励賞受賞
精神科クリニック、障害者職業総合センター等で集団精神療法、デイケア、就労支援の他、スクールカウンセラー、千葉県医療技術大学校非常勤講師、千葉県庁健康管理室相談員を歴任。その後、EAP事業会社にて復職支援を中心にメンタルヘルス対策支援に従事。
得意分野 安全衛生・メンタルヘルス、その他
対応エリア 関東(茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 山梨県)
所在地 東京都/渋谷区

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