働き方改革と生産性向上の関連性とは?
昨今、「生産性向上」という言葉が盛んに取り上げられていますが、そもそも「生産性」とは何でしょうか。生産性とは、インプットとアウトプットの割り算で構成されています。
インプットとは、どれだけ「投入」したであり、例えば、業務の効率化や、それによる時間・コストの削減から、リストラ・アウトソーシング化などが挙げられます。一方で、アウトプットとは、どれだけ「発揮、もしくは生産」できたであり、例えば、生産量の増大やビジネスモデルの刷新、新商品・サービスの開発などが挙げられます。
つまり、生産性向上のためには、インプットを減らすか、アウトプットを増やすということになります。ある人が、今回の働き方改革とは、「経営革命」だとおっしゃっていましたが、まさにその通りかもしれません。
一方で、現在の「働き方改革」の議論においては、長時間労働是正をはじめとして、プレミアムフライデーや有名企業の書類送検等、単なる労働時間削減の論点に終始しているように思えます。この議論はある意味で、非常に危険だと考えています。
例えば、昨今、報道等で報じられている企業は、”誰もが知る“有名企業である場合が多く、仮に強制的に労働時間削減の策を講じたとしても、有名企業特有の「ロイヤルティー」があり、それほど深刻な影響を及ぼさず、表面上の時短が上手くいく場合があります。
しかし、それがない場合は、会社からの圧力が強いと未払い賃金・メンタルのリスクのみが急増し、制度そのものが形骸化してしまう可能性があります。行政等が推奨する「労働時間削減」は、すべての企業が”そのまま“実施できるわけではなく、最悪の場合、業績の悪影響を及ぼす等、重大な結果を招く可能性があります。その結果、各企業とも、「働き方改革」の取り組みに躊躇している現状があるかと思います。このような理由から、生産性向上が求められると考えています。
生産性向上とは何か、それにはどのようなアプローチが必要なのかということについて、アウトプット(生産力、顧客サービス等)・インプット(コスト、労働時間等)の2つ視点から触れると同時に、人材の特性ごとに求められる方向性を説明します。
(1)インプット
主に労働時間・コスト削減であると思われます。単に人員を増やすことは得策ではないと考えています。理由としては、業務の整理・役割等が不明確である場合、単なる業務シェアに終わる可能性が高く、それほど業務軽減にはならないからです。人員を増やす場合は、業務の可視化・質及び量の測定ができている状態で行うことが求められます。
さかえ経営が考える労働時間削減は、労働時間の適正な管理による”グロス”の労働時間の把握と、その”グロス”2の労働時間削減の2つのステップがあると考えています。
(2) アウトプット
この論点は非常に難しいですが、概ね言えることは外部の目線をどれだけ持つかということ、そして、ハイパフォーマーを如何にして発見・育成していくかということになるかと思います。ポイントしては、下記の通りになります。
① 新製品の企画開発
② 既存業務のリニューアル
③ 人材の育成・開発
④ マネジメントのスキルの向上
⑤ 今までの価値観の変革
などが挙げられます。
以下の2つの視点で、検討していくことが求められます。
・利益の源泉 ・・・ 当社において、利益の核となっている部分はどれか。
(例. 技術力・規模、アイディア等)
・人材の特性 ・・・ 当社における優秀な人材とはどのような人材なのか
次回以降、もう少し詳細に、インプットの議論、アウトプットの議論に分けて説明していきたいと思います。
- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- 労務・賃金
- 安全衛生・メンタルヘルス
- 人事考課・目標管理
私達、さかえ経営は、経営の視点から人材マネジメントと労務マネジメント双方を支援している数少ない企業です。
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森田征(モリタススム) 株式会社 さかえ経営 代表取締役
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