会議でのあなたは 『何テーター?』
皆さん、こんにちは。シンスターの曽我です。
突然ですが、皆さんは会社の会議を、どう思っていますか?
当社でも、いくつかの企業様で、会議の運営力を高めるための「ファシリテーション研修」を実施していますが、参加者のお話を聞かせて頂くと、会議は「あまり出たくないもの」という意見が多く返ってきます。
その「あまり出たくない会議」はどんなものかというと、
・終わる時間が見えない、ただ長いだけの会議
・結局何を議論したのか分からない、結論なしの会議
・伝達・報告のみで議論することがない会議
・部門の偉い人が仕切って、部下が報告する尋問型会議
などなど・・・・・・
そんな会議をより良いものにしていくためには、ファシリテーター(進行役)がいかに会議の場をマネジメントできるかが一つの大きなカギになりますが、なかなか上手くいかないのが実状です。
ファシリテーターは、「あまり出たくない会議」にしようと思ってやっているはずはないのですが、いざ実際にファシリテーターをやってみると、、、、
・常に自分が議論の中心にいて、都合よく議論をまとめたがる人 →「シキリテーター」
・意見を聞こうとはするが、結局意見がまとめられない人 → 「ナガサレテーター」
・参加者の発言にだんだんイライラしてきて、しまいには説教をしてしまう人→「シカリテーター」
(その上は「イカリテーター」。最上級は「ドナリテーター」)
・出た意見に対して、いつも他人事で感想を述べる人 →「コメンテーター」・・・
などなど、
いろんな迷惑「テーターさん」になってしまっているということも、よくあるのではないでしょうか?
それでは、良いファシリテーターとはどんな人か?というと、会議に参加するすべての人が会議の目的を理解し、自発的に発言して議論が進んでいく、「自律型会議」の状況を作り出すことできる人が、理想的なファシリテーターではないかと思っています。
そのような「自律型会議」を作り出すファリシテーションになっているかということをチェックする一つの指標として、「ファシリテーターが話している時間の長さ」があります。
当社のファシリテーション研修のロールプレイの際に良くやるのですが、自分がファシリテーターをやった後に、他の参加者の人に、「今の会議でファシリテーターが話していた時間は全体の何%程度だと感じたか?」をフィードバックしてもらいます。
ファシリテーションを、何も意識せずに普通にやっていると、
・ファシリテーターが話を切り出す(○○について皆さんの意見を聞きたいのですが・・)
・誰かが意見や質問を行う(私はこう思うのですが・・・)
・ファシリテーターがそれに答える(なるほど、今の意見は・・・・。他ありますか?)
・また違う人から意見が出る(すみません、□□についてはどうなのでしょうか?・・・
・ファシリテーターが答える(それは、今△△の状態で、今後は・・・)
(以降、繰り返し・・・)
といった具合に、1対1の問答の繰り返しが続きます。(よくありますよね! このような感じの会議・・)
そうなると、必然的にファシリテーターが話している時間比率は、50%位(もしくはそれ以上)になります。ほとんど自分でボールを持ってしまっている、シキリテーター率が高い状態にあるということですね。
そこで、少し意識して意見を他人にふってみると、
(例えば、「○○さんからこういう意見が出ましたが、△△さん、どう思われます?」など)、その比率は徐 々に下がっていきます。
そうなると、意見も広がり、他の人が勝手に議論を進めていってくれる、会議がみんなのファシリテーションで動き出す、「自律型会議」に近づいていくというわけです。
実際は、他の人に振ってばかりだと、議論が発散して前に進まなくなることがあるので、時々ファシリテーターが介入することが必要になりますが、議論を活性化する一つの手法として使ってみると良いかと思います。
自分がファシリテーターをやる際、どれだけ自分以外の人が話できているかを、少し気にしてみることで会議の雰囲気が少し変わるかも知れません。
皆さんも一度、自分は「何テーター」になりがちかを、一度振り返ってみるといいかも知れませんね。
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『理屈だけでは現場は動かない』大企業とベンチャーでの豊富なビジネス経験をネタにした現場感あふれるセッションが好評
「巻き込み力研修のシンスター」にて、若手から管理職までのスキル研修・営業力強化研修の講師を担当。事業会社での実務経験を活かし、理論と組織力学を押さえたリアリティのある講義・ファシリテーションに定評がある。
曽我 充貴(ソガ ミツタカ) 株式会社シンスター シニア・マネジャー
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