【研修設計】学びを深めるオンライン研修デザインのポイント
2020年2月に初めて弊社リ・カレント株式会社がオンライン研修を実践してから1年以上が経ちました。新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴ってオンライン研修が主流になるにあたり、情報の伝え方、研修そのもののあり方も変化しています。今回は、オンライン研修の講義部分の設計について、改めて基本となるポイントを振り返ります。
1.オンライン研修は事前・事後学習がワンセット
研修は講義当日だけでなく、事前・事後の学習があってこそ効果を発揮します。研修の目的は、受講者が学び、行動の変化を促すことにありますが、研修全体のうち数時間の講義が与えられる影響は大きくありません。
ロバート・ブリンカーホフの「4:2:4 の法則(研修効果に影響を与える要素割合)」で述べられている通り、研修当日よりも、研修の前後の学習のほうが、受講者の学びにより大きな影響を与えます。
オンライン研修においては、集合研修と比べて、後述の通り1回の研修で集中力を継続できる時間が短く、長時間の講義が難しいため、前後の設計がより重要になります。研修の事前・事後においては、就業現場で関わる先輩・上司にも受講者が研修で何を学ぶかを理解してもらい、その学びを正しくサポート・評価してもらう協力を得ることが重要です。
本コラムでは、研修当日の運営や講義の設計におけるポイントを解説します。
2.オンライン研修における講義の設計ポイント
①時間
従来行っていた対面での集合研修の場合とオンライン研修の場合を比較すると、1講義の時間を短くしたり、休憩をこまめにとるほうがよいことが分かっています。
- 理解しながら話を聞ける限界=対面研修:90分、オンライン研修:45~60分
- 聞きながら記憶できる限界=対面研修:20分、オンライン研修:10分~20分
- 飽きずに話を聞ける限界=対面研修:8分、オンライン研修:4分
- 研修中に見る動画の長さ=オンライン研修:5分程度
※ATDより
受講者とのやりとりをはさむ「インタラクション」において、Zoomでオンライン研修を行う場合は、チャットにコメントを書いてもらったり、挙手をしてもらう、反応ボタンを押してもらう、等の方法があります。
動画視聴について、オンライン研修で動画を流す場合、画面の向こうの受講者の様子が分からなくなってしまうことや、受講者が自宅から一人で参加している状況で長時間動画を見続けることへの集中力を考えると、短めに設定することが望ましいといえます。また動画であれば事前視聴してもらうこともできます。
②受講者の参画態度
受講前の準備、講義中のコミュニケーション、抗議への積極的参画の観点で、オンライン研修は集合研修と異なります。オンライン研修では、集合研修より積極的に参加してもらう工夫が必要です。特に積極参画を促すためには、集合研修の時よりも時間をかけてウォーミングアップすることが推奨されます。
③テキスト
オンライン研修の場合、講義資料は画面にスライドで投影することになります。印刷した資料を手元に持っていない場合が多いため、一度見て理解できるよう資料の構成をシンプルにし、演習を行う際の指示も手順を細かく、具体的に示す必要があります。
<従来の資料>字が細かく、説明書きが長い。具体的な指示が書かれていない場合もある。
<オンライン研修の資料>シンプルな構成で、アイコン等を活用し視覚的に分かりやすく伝える。演習指示は手順を細かく、具体的に伝える。
このように、オンライン研修の設計においては、オンライン環境におかれた受講生の状態を正しく認識し、集中力や参画姿勢をコントロールしていく必要があります。
また、研修内の設計だけでなく、対面学習以上に研修の前後を綿密に設計することが求められるといえます。
より詳しい設計や、研修当日の進め方・運営方法、具体的な研修内容について気になる方は、下記より無料でご案内している日本の人事部内ダウンロード資料をご覧の上、お気軽にお問い合わせください。
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