人事組織は企業成長ステージに応じて構築せよ!
こんにちは、藤田です。
長年ベンチャー企業とお付き合いをしてきたなかで、数社は上場に至るまでお手伝いをしてきました。
その経験から、人事をはじめとした管理部門に求められる役割というのは、
成長ステージに応じて変動していくものだと感じています。
もちろん業種により異なりますが、一般的には、下記の7ステップをたどっていくようです。
①創業期:
社員が30名くらいまでのイメージです。基本は内部に管理部門を置く必要があまりなく、
税理士など、アウトソースにより管理部門専任がいなくてもしてもやっていけます。
②成長期:
業種にもよりますが、社員が100名未満のサイズです。この時期になると、組織化が進み中間管理層が出来はじめます。
人事としては、企業理念、ビジョンに向けた組織デザイン経営戦略、採用、研修、制度構築など、
人事ルール整備の必要性が出てきます。
ここではじめて、財務・経理・人事といった管理部門の専門職を社内に置きはじめます。
③上場準備期:
この時期にくると、特に人事部門はコンプライアンス上、内製化の指導がされるため、
これまでのアウトソーサーとの付き合いをストップし、社内に人事専門スタッフを増やす場合があります。
④再成長期⑤成熟期:
上場後は、管理部門の分業が進み、大企業になると、「管理部門の官僚化」が問題視されてきます。
⑥再生期:
再び「小さな本社」への要請が強まり、業績変動に耐えれる可変的(変動費としての)な管理部門が求められます。
改めてアウトソーサー、コンサルタントを活用しはじめる時期です。
⑦グローバル期:
更なる成長をめざし、海外、特に今であればASEAN地域に進出を行う時期。
この時にはグローバルな人事制度の構築、グローバル人材の採用・活用がキーワードになってきます。
賢い経営者は自社がどのステージにあるかを熟知し、必要に応じた、過不足ない人事体制を組みますし、
そのために、上記でいえば②の時期に「人事のプロ」を外部や、外部のスカウトを使い、
人事のプロを社内につくり、人事ノウハウを社内に蓄積しはじめます。
一方で伸び悩むベンチャーに多いのが、成果を上げた営業や販売担当者を人事の責任者に横滑りさせて、
コスト削減ばかりやらせたり、外部から企業人事の専門家をスカウトしても、結局自分で全てに口を出し、
「事務屋」扱いするために彼らを社外に短期で追いやり、いつまでたっても
人事ノウハウが社内に残らないというパターンです。
人事は経理や財務に比べて一見身近な「ヒト」の問題を扱う部署なので、経営者が「誰よりも俺が知っている」と思い、
口出しをしやすい部署ではありますが、実は「カネ」と同じく専門性に富んだ部門なのです。
ゆえに長期的に専門人員を育成していく必要性があり、早期から専門人員を育てるか、
または外部のコンサルタントやアウトソーサーと長期的に付き合う必要があります。
いま自社がどのステージにあるのか。状況に応じて内部人材を育てるべきか、アウトソーサーを使うべきか、
最適な組み合わせを常に模索することをお薦めします。
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山崎製パン㈱、セブンイレブン・ジャパン㈱、「TSUTAYA」FC本部㈱CCC人事部長、社長室長そして㈱ソフトバンクBBの業務企画部長と企業人を20年。独立し、㈱アウトソーシングSR、(社)人事部サポートSRを設立。
藤田 敏克(フジタ トシカツ) 社会保険労務士法人SRグループ 代表
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