静かな退職とエンゲージメントに関する調査
働く人の6割超が「静かな退職」に共感、約半数が調査は「役に立っていない」と回答
「調査自体が目的化」「具体的な改善策が示されない」エンゲージメント調査の機能不全が浮き彫りに
生活者視点をベースに統合型マーケティングを提案する株式会社クレオ(本社:東京都千代田区丸の内、代表取締役社長:横井 司)は、20代~50代の会社員500人を対象に、「静かな退職とエンゲージメント調査」に関する調査を実施しました。
従業員エンゲージメント調査は、組織の現状把握や課題の可視化に広く活用されています。一方で、調査結果が改善施策に結びつかず、従業員の納得感や改善実感につながっていないケースも少なくありません。
今回の調査では、「静かな退職」の経験者・共感者は64.6%、調査が「役に立っていない」と感じる人は46.4%にのぼり、エンゲージメント調査が機能不全に陥っている実態が明らかになりました。組織変革につなげるには、どのようなプロセス設計が必要なのでしょうか。
近年、「静かな退職」という言葉が注目されるなか、職場への熱量低下や本音の見えにくさが、組織課題として表面化しています。一方で、エンゲージメント調査を実施しても改善施策につながらず、現場の納得感を得られていない企業も少なくありません。調査はなぜ機能しないのか。働く人は職場の将来をどう見ているのか。その実態を明らかにします。
■調査結果からみえた3つのポイント
- 静かな退職は、単なる不満ではなく、組織への熱量低下の前兆。ただし、回復期待が見込める
- 従業員の当事者意識を高める調査でないと、エンゲージメント向上は進みにくい
- 高エンゲージメント企業ほど個人・組織・顧客への取り組みや熱量がそろった状態
■働く人の6割超が「静かな退職」に共感
今回の調査では、「静かな退職」の経験者は27.4%、共感者は37.2%で、合わせて64.6%が静かな退職に該当または共感していることが分かりました。
働く人の間で、「静かな退職」が決して一部の特殊な現象ではなく、身近な状態として広がっている様子がうかがえます。
■背景は「評価されていない」「心身が疲弊している」
「静かな退職」のきっかけをみると、『仕事の成果に対して、適切に評価されていないと感じたため』が29.2%で最多。次いで、『心や体が疲れてしまったため』28.5%、『プライベートや家庭を最優先したいと考えるようになったため』27.0%、『昇進の望みが薄いと感じたため』24.1%が続きました。
また、静かな退職を始めた人が職場への熱意や信頼が取り戻せると思うかを聞いたところ、過去に経験した人では71.7%、今ちょうど経験している人では57.1%が「会社が適切に対処すれば取り戻せる」と回答しました。
静かな退職は、単なる不満ではなく、対処次第で回復し得る熱量低下の前兆であることが分かりました。
■約半数がエンゲージメント調査は「役に立っていない」。理由は「調査の目的化」
従業員エンゲージメント調査の実態を見ると、自社で実施していると回答した人は50.0%。
そのうち、16.8%が「役に立っていない」、29.6%が「あまり役に立っていない」と回答し、約半数の46.4%が、調査が改善につながっていないと感じていました。
役に立っていない理由としては、『調査を実施すること自体が目的になっているように感じるから』が29.3%で最多。次いで、『会社から結果に対する具体的な改善策が示されないから』『回答してもどうせ会社や組織は変わらないと諦めているから』がともに27.6%と従業員エンゲージメント調査を実施しただけで終わってしまっている実態が浮き彫りとなりました。
現場・従業員へ還元するために、調査結果をどのように改善につなげていくかを組織全体に伝達されず、改善アクションが実行されていないことがうかがえる結果となりました。
■高エンゲージメント企業は「個・組織・顧客」の3視点がそろう
企業への愛着や信頼を測る推奨度では、自社を友人や知人にすすめたいと強く感じている推奨者は11.2%にとどまりました。
また、エンゲージメントが高い層ほど、『今の職場で貢献したい』『今の職場は年々企業として成長していると思う』『5年先も今の職場に勤めていると思う』といった就業意識が高い傾向が見られました。
さらに、高エンゲージメント企業では「個の視点・組織の視点・顧客志向の視点」の3領域に対して熱心に取り組む傾向がみられました。仕事の充実、自己成長の機会、報酬・待遇、人材育成、流動性、ダイバーシティ、企業方針、企業進化の力、顧客対応力、生活者視点など、いずれの項目も全体を大きく上回る結果となりました。
■組織変革につなげるには、調査~実行計画までの設計が必要
今回の調査から、組織変革につなげるエンゲージメント調査には、従業員の本音を捉えるだけでなく、当事者意識を高め、改善アクションにつなげるプロセス設計が欠かせないことが分かりました。
単に「対個人」の不満・要望を聞くだけではなく、「対組織」や「対顧客」など幅広い視点で企業課題を可視化し、改善すべき優先度を明らかにしたうえで、実行アクションにつなげられるエンゲージメント調査が、組織変革の起点となることが示唆されました。
【調査概要】
調査対象:20代~50代の会社員 ※派遣・契約社員、公務員、自営業、パート・アルバイトは除く
調査人数:500人
調査期間:2026年7月10日(金)~2026年7月13日(月)
調査方法:インターネット調査
調査実施:株式会社クレオ
◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社クレオ /9月4日発表・同社プレスリリースより転載)
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