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2023年3月末決算企業の有価証券報告書「人的資本開示」状況(速報版)~「人的資本」の記載は2,000字未満が6割~
(公財)日本生産性本部は、2023年8月2日、「人的資本経営の測定・開示ワーキンググループ(WG)」にて取りまとめた2023年3月末決算の東証プライム上場企業の「有価証券報告書における人的資本開示状況」(集計社数1,225社:6月30日時点で開示があった企業)を公表しました。
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●人的資本・多様性に関する記載の傾向:2,000字未満が約6割、記載分量にバラつき
・有価証券報告書における人的資本に関する記述の文字数は、1,000~1,499字が19.9%と最多。続いて、500~999字が19.0%、1,500~1,999字が15.6%と2,000字未満が全体の約6割を占める。全体平均は2,095字。
・記述における頻出語(出現回数)をみると、「人材」が9,455回と最多であり、「育成」(6,958回)、「環境」(6,366回)と続く。「女性」(4位、5,897回)、「健康」(9位、3,967回)、「多様」(17位、3,324回)、「多様性」(31位、2,300回)などのほか、「経営」(6位、5,424回)「戦略」(18位、3,222回)などの語の記載も多く、多様性、健康経営、戦略とのつながりが感じられる頻出語もみられた。
●女性管理職比率:5%未満が全企業の48.2%、15%未満が84.1%
・女性管理職比率が5%未満の企業は全体の48.2%、15%未満が84.1%を占める。
・業種別では、サービス業、金融・保険・不動産業、情報通信業の順で高く、鉱業・建設業、電気・ガス業が低い。
・人的資本に関する記載量の多少と、女性管理職比率の業種平均に対する高低により、相関関係を確認したところ、人的資本の記載量が多い企業で、必ずしも女性管理職比率が高いとは限らなかった。
●男女間賃金格差:男性100に対して女性の賃金は70.8。70~75の企業が最多
・男女間賃金格差は、男性を100とすると女性は70.8(全体平均)、70~75の企業が251社(23.2%)を占め、最多であった。
・業種別の賃金格差は、情報通信業が75.4でもっとも小さく、サービス業、製造業と続く。一方、鉱業・建設業、金融・保険・不動産業がいずれも64.7ともっとも格差が大きい。
【日本生産性本部「人的資本経営の測定・開示ワーキンググループ」について】
人的資本経営の測定・開示のあるべき姿と人的資本指標の具体的な活用を討究・発信することを目的に、2023年4月に設置。学識者と企業実務家(東証プライム企業の人事部門)で構成され、一守靖 事業創造大学院大学教授が座長を務める。本調査・集計は、ワーキンググループ学識者メンバーの一守靖と浅野浩美 事業創造大学院大学教授監修のもと、実施した。
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