【ヨミ】ロウドウイドウシエンジョセイキン 労働移動支援助成金
(2013/5/27掲載)
経済再生を最重要課題と位置づける安倍晋三政権では、製造業などの成熟産業から人手不足が見込まれる成長産業への円滑な人材移転を促す「失業なき労働移動」を、成長戦略の一環として盛り込んでいます。雇用政策は、従業員を解雇しない企業を支援してきた従来の「雇用維持型」から脱却。「移動支援型」へと大きく転換することになります。その雇用制度改革の具体策の柱となるのが、従業員の再就職を支援した企業に支給する「労働移動支援助成金」の大幅な拡充です。
現行制度における労働移動支援助成金のおもな受給要件は、以下の通りです。
(1) 次のいずれかに該当すること
a 雇用対策法に基づく再就職援助計画を作成し、公共職業安定所長の認定を受けること
b 雇用保険法施行規則に基づく求職活動支援基本計画書を作成し、都道府県労働局長又は公共職業安定所長に提出すること
(2) 中小企業事業主であること
(3) 計画対象者の再就職支援を民間の職業紹介事業者に委託すること
(4) 計画対象者の離職の日から2ヵ月以内(45歳以上は5ヵ月以内)に再就職を実現すること
(5) (3)の委託に係る計画対象者に対し、求職活動等のための休暇を1日以上与え、当該休暇の日について、通常賃金の額以上の額を支払った中小企業主であること
厚労省の制度改正案では要件の(2)を緩和。受給対象を大企業まで広げて、人材の移動を促すのがねらいです。また現行制度では、助成金は再就職が実現したあとでしか支給されません。これを、企業が民間の職業紹介事業者に従業員の再就職支援を委託した段階で、助成が受けられるようにするといいます。拡充した分の財源は、従業員の雇用維持に努めた企業に支給する「雇用調整助成金」を削減することで捻出。同省では13年度中に雇用保険法の施行規則を改正し、14年度から制度拡充を実施する見通しです。
新しい助成金制度を機能させるためには、有望な成長産業を雇用流動化の受け皿として育てることが大前提になります。医療・介護や環境、IT分野はもちろんのこと、日本の技術力を生かした新しい成長エンジンの創出も欠かせないでしょう。


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