企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】ワンデイインターンシップ 1dayインターンシップ

短期間のインターンシップのなかで、とくに1日で行うものを「1dayインターンシップ」と呼びます。コストをかけずに大勢の学生を受け入れたい企業側と、限られた時間でより多くの会社との接点を求める学生の双方にメリットがあるとして、注目を集めています。
(2010/12/6掲載)

1dayインターンシップのケーススタディ

リーマンショック以降、短期化が加速
「優秀人材の囲い込み」か「説明会と同じ」か

米国で普及していたインターンシップが日本に導入されたのは、1990年代の後半から。当時の文部、通商産業、厚生の三省が普及をはかり、全国に広がりました。大学三年生が夏季休暇などに一週間から数週間ほど会社に通い、就業体験を得る制度としてすでに定着していますが、最近は期間が短くなる傾向にあり、2008年秋のリーマンショック以降、一日だけの「1dayインターンシップ」を実施する企業も目立つようになってきました。

各社とも「採用選考とは一切関係ありません」とするものの、就活がさらに“厳冬化”するなか、企業との接点を求めて学生がインターンに殺到するのは当然でしょう。競争率が数十倍に達するケースも珍しくありません。その点、1dayなどの短期インターンなら、企業もコストを抑えて頻繁に開催できるので、学生への門戸は広がります。就職情報会社の毎日コミュニケーションズの調べでは、11年卒の学生でインターンに参加した割合は48.7%で、06年卒の25.7%からほぼ倍増。そのうちの60%以上が「1dayに参加した」と答えています。

一般に短期のインターンは、「一定期間、企業で研修生として働き、就業体験を通じて従来の仕事について考える」という従来のインターンとは、趣旨やねらいがかなり異なります。「1day」を実施する大手企業のなかには、参加する学生に対して課題論文の提出やTOEICのハイスコアを求めるなど、応募資格を設けるケースもあり、優秀人材の囲い込みといった色彩を濃くしているのが特徴です。インターンの内容も、自社のビジネスにかかわる実践的なグループワークが中心で、ハードなだけに一日でも、採用担当者はより深く学生とコミュニケーションがとれるといいます。

一方で、やはり一日では不十分という評価も少なくありません。担当者が会社の歴史や業務を延々と説明するだけで、グループワークはおろか、職場見学や先輩社員との交流もなし。「これでは会社説明会と変わらない」と学生から不満が出るケースも見られます。そもそも「1day」を導入した企業の多くは、担当部署が多忙であったり、採用コストの削減に迫られていたり、大勢の学生を長期に渡って受け入れるのが困難な事情を抱えているため、内容に限界があるのは致し方ないのかもしれません。しかしその場合、「インターンシップ」と名乗ってよいのか――。立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の小島貴子准教授は「学生がきちんと就業体験できるよう、『インターン』の定義を企業間で定める必要がある」と指摘しています。

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

あわせて読みたい

エクスターンシップ
大学生に対するキャリア教育の一環として行われる短期就業体験プログラムのことを、アメリカでは「エクスターンシップ」(Externship)と呼びます。学生自身が関心のある分野に能動的に参加することによって、企業や業界に慣れ、実践的な職業スキルに触れる機会を提供するのがねらいです。同じく就業体験であるイ...
コラボインターンシップ
「コラボインターンシップ」とは、業種が異なる複数の企業が合同で実施するインターンシップ(就業体験)のことで、略して「コラボインターン」ともいいます。空前の就活“売り手市場”が続く中、異業種の企業と連携することで、新卒者採用活動における同業他社との競合を避けるとともに、他業種に関心のある学生や志望業界...
逆求人
企業が求人募集をかけて学生を集める従来の新卒採用活動の流れとは逆に、学生側がイベントやインターネットなどを活用して自らをアピールし、興味をもってくれた企業からのアプローチを待つしくみのことを「逆求人」と言います。知名度は低いけれど採用意欲の高い中堅・中小企業と、人気企業にこだわらずより広い選択肢か...

関連する記事

学生と企業それぞれが考える 「インターンシップ」の乖離をなくしたい 「学生が選ぶインターンシップアワード」に込められた想い、 実現したい世界観とは
売り手市場と言われる、近年の新卒採用。企業・学生ともに、短いスケジュールのなかで行動しなければならず、苦労も多いのではないでしょうか。そこで、このところ注目されているのがインターンシップです。本来は学生の職業観を育むことが期待されますが、受け入れ側である企業側...
2017/12/28掲載編集部注目レポート
インターンシップで優秀な学生に出会ったら、多くの企業が「個人的な関係を維持し、継続的にアプローチする」と回答 ~「2016年卒採用」を見据えた、インターンシップの取り組み状況を調査~
2016年卒の新卒採用から、日本経済団体連合会(経団連)の「採用選考の指針」に基づき、「広報開始」が2015年の3月以降、「選考開始」が8月以降に後ろ倒しになります。従来より3ヵ月後ろ倒しされることで、企業の採用活動にも大きな影響が及ぶことが予想されますが、企...
2014/10/10掲載編集部注目レポート
人事マネジメント「解体新書」第83回 「インターンシップ」の現状と課題(前編)
『前編』は、インターンシップの現状と課題を整理すると共に、質の高いインターンシップ、特に近年話題となっている採用連動型のインターンシップをどのように実現するかを考えてみたい。
2015/06/12掲載人事マネジメント解体新書

関連するQ&A

08年賃上げ
お疲れ様です。 08年度の全国平均昇給額と昇給率のデーターをお持ちでしたら、教えて頂きたくお願い申し上げます。 大企業・中企業・小企業別にあれば、なお幸でございます。
座談会の開催について
初めて投稿させていただきます。 当社は新卒採用を開始して6年目を迎え、 私が採用担当に赴任してから3年ほど経ちます。 上層部から「学生の質が弱い」という指摘を受け、 早期にターゲット層の学生の囲い込みを実施すべく、 座談会を開催し、学生との接触回数を増やす提案をしました。 しかし、上層部からは...
内定者インターンシップについて
現在、内定者インターンシップして検討しています。インターンシップといっても、内定者用に企画するのではなく、毎年夏休み期間に募集している学生アルバイトにインターンシップとして参加してもらうというものです。アルバイト先は、入社1年目の仕事をしている職場です(宿泊先提供・交通費提供・給与支給)。そこで、入...
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

関連するキーワード

分類:[ 採用 ]

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

50音・英数字で用語を探す

新着用語 一覧

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


ウィズコロナ時代の働き方改革<br />
デジタルシフトで変わる!店舗が実施した非対面の人材開発、職場コミュニケーションとは

ウィズコロナ時代の働き方改革
デジタルシフトで変わる!店舗が実施した非対面の人材開発、職場コミュニケーションとは

新型コロナウイルスの感染拡大は、店舗事業者に甚大な影響をもたらした。さ...