無料会員登録

日本の人事部への登録は45秒で完了!
※登録内容はマイページで確認・変更できます。

※「@jinjibu.jp」からのメールが受信できるようにしてください。

既に会員の方はこちら

または各SNSで登録

日本の人事部があなたの許可無く投稿することはありません

既に会員の方は
こちらからログイン

ログイン

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・ログイン

ありがとうございます。会員登録が完了しました。
メールにてお送りしたパスワードでログインし、
引続きコンテンツをお楽しみください。

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・自動ログイン

会員登録とログインが完了しました。
引続きコンテンツをご利用ください。

マイページ

会員登録済み


選択したSNSアカウントは既に会員登録済みです。

目標管理制度の棚卸しと競争力への転換

先日、目標管理制度に関するセミナーを開催させていただいた。
目標管理制度の教科書的なお話はなるべく省略し、日頃お客様とのコンサルティングの中でお悩みどころとして挙げられる内容を踏まえて紹介させていただいた。

多くの会社で目標管理制度の悩みとして以下の内容が挙げられる。

・個人の目標設定がうまくできない
・評価者による評価のバラつき
・評価の負荷が高く、形骸化しがち
・育成に活用できていない

これらの課題認識にも触れながら一部セミナーの内容をご紹介させていただきたい。

 

●そもそも目標管理制度とは?
ドラッカーによって紹介されたマネジメントツールであることは既知のとおりである。
遡るとF.W.テイラーの科学的管理法による「標準作業・時間」の話(差別的出来高払い制度)にまで遡るようである。

ただしこの「差別的出来高払い制度」については、「ノルマを達成すれば次にはより高いノルマが課せられる(ラチェット効果)」ことから、組織的な怠業をうむことになるという批判があった。(他に人間性を失うという観点での批判などもある)

話を幾分省略させていただき、目標を管理するとは、上記のような管理をいうのではなく、人間本来のモチベーションなどを勘案すると、「自己統制」として、自分でやるべきことを設定しそれを実現しようとすることである、という点がMBO(Management by objectives and self-control)なのであろう。
そうすれば前述の「組織的怠業」にも対応できるのではないかというものであったのではないだろうか。


●日本の目標管理制度の課題
シンプルに目標管理制度を表現すると、経営・事業目標をカスケードし、ちゃんと実現していくというPDCAサイクルである。
冒頭で目標管理制度についてよくあげられる「悩み」をあげているが、なぜ生じているのだろうか。
まず日本の企業の特徴として、職務が無限定で曖昧である、人事異動で仕事が変わりやすいという点が挙げられ、これは目標管理制度を複雑にしているいち要因となっているのではないだろうか。
また、評価し処遇に紐づけているため、その納得性や公平性の観点に人事部として考慮するため、「社員には統一的に適用」し、「なるべく定量的に評価が決まる」という仕組みにする点において、これもまた目標管理制度を複雑化している要因ではないだろうか。(複雑化に加え、負荷や育成に活用しにくいことにもつながる)


たびたび指摘される「目標管理制度はマネジメントツールであって、評価・処遇のための手法ではない」というのは、この弊害をうけてのものである。
だが現実的にはすでに目標管理制度を評価制度の一部として運用している企業が多く、まったく評価に取り入れない、という「切り替え」は難しいのではないだろうか。

 

●現行目標管理制度の棚卸し
繰り返しになるが、シンプルに表現すると、経営・事業目標をカスケードし、実現していくPDCAサイクル、ラチェット効果への対応がポイントである。
仕組みと運用の面からまずは以下の4点について現行制度について棚卸をしてみることをお勧めする。

①対象者
そもそも全員を対象としなければならないのかどうか?
目標がカスケードされたものだとすると、その目標が設定できない、しにくい対象者(職種など)にまで適用してしまっていないか?

 

②目標設定
KPI管理を用いて財務指標(売上やROEなど)を分解し、組織の目標としてそのまま設定をしている会社がある。
それは目標としては説明不足である。管理指標にはなりえるが、本来そこには上位者(マネジメント)からの意思や思いがいくつもある指標から「それ」を選択させているはずである。それがまさに組織や企業としての競争優位の源泉ともいえるものではないだろうか?
現在ある意味「惰性的」に設定してしまっている目標は、ラチェット効果を生んでしまうような目標設定となっていないか?またそのようなマネジメントをしていないか?
チェックが必要であろう。

 

③評価
評価制度・仕組みと整合性がとられているか?
①で目標管理制度の対象外とした対象者も評価は必要なので、どのような仕組みが必要となるのかについてもセットで整備が必要となる。

 

④育成
人材育成に活用できる仕組みとなっているか?
目標管理のサイクルが、人材の育成サイクルと整合性がとられているか、そのような運用がなされているかについても当然チェックが必要であり、大きく上司(管理職)のマネジメントに依存するものの、そこに過度に依存しすぎない仕組み、運用を検討することも一案である。


さて、貴社の状況はいかがだろうか。

現行の目標管理制度をより効果的に運用することで組織・会社の業績向上余地が高められるのであれば、早期に取り組むことで競争優位性を高められるのではないだろうか。

当期の目標管理はすでにはじまってしまっているかもしれないが、下期もしくは来年度からの見直し要否について取り組まれてはいかがだろうか。

 

  • 経営戦略・経営管理
  • モチベーション・組織活性化
  • 労務・賃金
  • 人事考課・目標管理
  • キャリア開発

事業会社人事の経験も踏まえ、表面的な仕組みではなく、機能する仕組みの導入、定着をご支援します。

大手総合電機メーカーの人事業務に従事した後、シンクタンク系コンサルティングファームを経て現職。
人事制度の設計・運用支援を専門とし、タレントマネジメント、チェンジマネジメント等人事領域全般におけるコンサルティングに従事している。

上野 晃(ウエノ アキラ) EYアドバイザリー株式会社 マネージャー

上野 晃
対応エリア 全国
所在地 千代田区

このプロフェッショナルのコラム(テーマ)

この記事をオススメ

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。
※コメント入力は任意です。

オススメ
コメント
(任意)
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

コメントを書く

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。

コメント
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

問題を報告

ご報告ありがとうございます。
『日本の人事部』事務局にて内容を確認させていただきます。

報告内容
問題点

【ご注意】
・このご報告に、事務局から個別にご返信することはありません。
・ご報告いただいた内容が、弊社以外の第三者に伝わることはありません。
・ご報告をいただいても、対応を行わない場合もございます。

プロフェッショナルコラム

部下の弱音を吹き飛ばすリーダーの一言~組織のD&I実現の土台

細木聡子(株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士)

今回は、 「一人ひとりが充実した仕事人生を送れる組織となる」 について一緒に考えていきたいと思います。   ┏━━━...

2024/04/26 ID:CA-0005316 ダイバーシティ&インクルージョン