「英語を学びなさい」 = 「スワヒリ語を学びなさい」!?
私たちビズメイツ社員からすれば、英語は多くの方にぜひとも身につけていただきたいと、強く、揺るぎなく思うところです。英語研修担当者のみなさまにも、自社社員に対して同じように思われている方は多いのではないでしょうか。
でも英語学習を促される当の社員からすると、状況は少し異なります。日本在住の方が英語を使う機会は年々増えているとはいえ、やはり普通に生活している中で英語はあまり必要ないのです。海外ドラマだって海外ベストセラー本だって、大学の講義や高度な専門書まで、日本語に訳されたものはほとんど何でも簡単に手に入るように思えてなりません。
そんな中、会社から「英語を学びましょう」と学習を奨励されても、この先英語を使う機会が希薄な社員からしたら、多少大袈裟に言えば「スワヒリ語を学びましょう」と言われるのとあまり変わらないかもしれません。
英語を流暢に話せるところまで行かなくとも、英語を使おうという姿勢さえあれば、それまで考えもしなかったコネクションができたり、膨大な情報にアクセスできるようになったり(インターネット上の英語コンテンツは全体の約59%、日本語は約3% [参照:Statista Feb 2023])、仕事の幅が広がったりと、できることが飛躍的に増えます。
でもそれはやはり、英語を使おうと思い立ち、行動に移した人だけが実感できること。ではどうしたら行動に移せるのでしょう…?
ノルウェー人が英語を話す理由
数年前、ノルウェー出身の大学院生にインタビューする機会がありました(手前味噌ですが、それはもちろん英語を話そうという姿勢があったからこそ掴めた貴重なチャンス!)。
お聞きしたのは、常日頃から抱いていた疑問:
「ノルウェー人は8割〜9割がネイティブと遜色ない英語を話すとよく言われているけど、それはなぜ?」
ネットに書かれている理由だけでは納得できなかったんです。ノルウェーでは小さい頃から学校で第二言語として英語を学ぶのはもちろんですけど、それを言ったら日本も同じです。
彼女の返答はこうでした。
「ノルウェーは人口が500万人くらいの国ですから、国内だけで完結するビジネスなんてあまりないですし、もしノルウェー語しか話せなかったらあまりいい仕事には就けないと思います。」
少子化が続く日本でもそのうちこうした心構えが出来ていくのでしょうか。
でもこれでは、学生である彼女がすでにネイティブ同等の口語的な英語を流暢に話せる完全な理由にはならないと思い、続け様に質問:
「ノルウェーでは、英語圏の海外ドラマや映画のノルウェー語吹替とか字幕版はあるんですか?」
彼女の返答はこうでした。
「うーん、あると思いますけど、私の周りではみんな英語でそのまま観ていました。だって、学校で海外ドラマの話をする時はみんな英語で話していましたから。登場人物の名前やセリフをノルウェー語で言っても話が通じないでしょうし。」
彼女の意見が全てではないです。私の意見も全てではないです。でも、「身の回りの人たちが英語を使うことを良しとするか、しないか」は当時、研修対象者を英語学習に駆り立てるための大きなヒントに思えてなりませんでした。
実際に、その数ヶ月後、英語研修を導入しているある製薬会社様内で、環境の違いによる研修参加者のパフォーマンスの違いが受講率に如実に現れていることを知ったのです。
…続きはまた次回のコラムにて!
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日本のビジネスパーソンに圧倒的に支持される、ビジネス特化型オンライン英会話
大手英会話スクールで英語教師として10年勤めた後に、同社や出向先の大学院で英語コミュニケーションコースのカリキュラムと教材開発を担当。
その他、著書として理系英会話アクティブラーニング書を二冊出版。
竹原 悠介(タケハラ ユウスケ) ビズメイツ株式会社 プロダクトスペシャリスト
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