社員のヘルスリテラシー向上施策はどうあるべきか?
社員のヘルスリテラシー向上施策はどうあるべきか?
企業や健康保険組合の方から
「社員のヘルスリテラシーが低いので何とかしたい」
と相談されることがあります。
どうすれば良いのか?の前に、
「健康とは何か」
「ヘルスリテラシーとは何か」
について簡単に整理した後、働く人にとっての健康増進、ヘルスリテラシー向上施策とはどうあるべきかについて考えてみたいと思います。
【健康】
健康とは、肉体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病又は病弱が存在しないことではない(WHO憲章)
【ヘルスリテラシー】
健康に関連する情報を探し出し、理解して、意思決定に活用し、適切な健康行動につなげる能力
※厳密な定義や尺度は複数あります。
上記はWHOの健康の定義とヘルスリテラシーに関する一般的な認識ですが、これらを
「社員の健康」
「社員のヘルスリテラシー」
に置き換えて考えてみると、以下のように整理できるかと思います。
【社員の健康】
心身が不調ではない、というだけでなく、心身ともに良好でパフォーマンス高く働けること
【社員のヘルスリテラシー】
心身ともに良好でパフォーマンス高く働くために必要な情報を探しだし、理解して、適切な行動につなげる能力
ポイントは、社員がパフォーマンス高く働くための心身の健康管理をどう実現するか、という視点
健康保険組合の場合、医療費低減を目的としているためどうしても心身の不調改善に向けたアプローチが中心になりがちですが、企業の場合は社員の働き方を含めた環境整備などにより、より幅広いアプローチが可能です。
・自社の社員がパフォーマンス高く働くためにはどのような要素が必要か?
・そのために社員自ら実践すべきことは何か?
・そのために企業や健康保険組合がそれぞれ実践すべき環境整備は何か?
具体的な施策を考えるにあたり、まずはこのような整理と議論(現状のデータに基づく議論)を行うことが必要ではないでしょうか。
それが企業と健康保険組合の目線合わせにつながり、社員が持つべきヘルスリテラシーとは何か、そのために企業と健康保険組合が何をすべきかが明らかになってくるかと思われます。
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出間 由里子(イズマ ユリコ) 健康経営エキスパートアドバイザー
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