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多様な価値観混在時代「ここで働き続けたい」組織づくりの第一歩

大手を振って人と会うのがためらわれた数年が過ぎ去り、温度感が伝わる距離で微笑みあう人々の姿も見受けられるようになりました。私事ではありますが、コロナ禍と表された時期に大学生となり、成人式を迎え、この春から社会人スタートをする甥っ子がいます。マスク姿の彼やその友人たちと触れ合う機会があるたびに、もっと若者らしくもっとおおらかにもっと青春を謳歌してほしいと願いながら見守ってきた数年間でもありました。甥は岩手県に住んでおりますので、小学生のときに東日本大震災の恐さも経験している彼らは、どのような価値観を携えて社会の一員となっていくのでしょうか。世の中全体が厚い雲のようなものにおおわれたともいえる時期に10代~20代を過ごした彼らの未来が、どうか輝かしいものでありますようにと願ってやみません。

転換期の現代は実に多様な価値観が混在しています。よりよい社会をつくるためには新しい価値観を装備している若者たちと、先に生まれた経験によって価値観を形成してきた私たちが調和し、互いを敬い、あゆみ寄り、認め合い、協働する姿勢が欠かせないと思います。
ところで、転換期と言われる時代に多様な価値観が混在するのはなぜでしょうか?

大転換の時代
自らを社会生態学者と名乗ったP・F・ドラッカー(以降、本コラムではドラッカー教授)は、あるがままの人間社会を観察し生涯をかけて人々に言葉で伝え続けた人物です。

ドラッカー教授は『ポスト資本主義社会』(1993年)のなかで「1965年から1970年の間のどこかで始まったこの転換期は2020年頃まで続く」と述べています。そして、転換のあとにやってくる新しい世界を「ポスト資本主義社会」と呼びました。「ポスト」と冠されるものに永遠のものはありません。例えば、縄文時代を生きていた人たちが「私たちの生きている時代は縄文時代です」と言っていなかったように、この時代を名づけるのは未来を生きる人たちでしょう。つまり、いま私たちが生きている時代は「資本主義社会のあとの名もなき新しい社会」と言いかえてもいいのかもしれません。

西洋の歴史では、数百年に一度際立った転換が起こる。世界は歴史の境界を越える。社会は数十年をかけて次の新しい時代に備える。世界観を変え、価値観を変える。社会構造を変え、政治構造を変える。技術と芸術を変え、機関を変える。やがて五〇年後には新しい世界が生まれる。 P・F・ドラッカー『ポスト資本主義社会』1ページ

産業革命に始まった200年くらいの時代の流れにイメージをふくらませてみたいと思います。しばしお付き合いいただけると幸いです。

18世紀半ばから19世紀にかけて起こった産業革命は蒸気機関や紡績機などの発明を皮切りに発展を遂げ、ハイ・テクノロジーによる大量生産が実現しました。あらゆるものが人の手でつくられてきた時代からの大転換です。それまでは、モノをつくる技や方法は職人さんの頭のなかだけにありました。弟子たちは師匠の姿を真似ることで生活の糧となる「技能」を必死に学んでいったのではないでしょうか。「モノをつくる方法・やり方」は産業革命をきっかけに体系化されていきます。蓄積された経験をもとにマニュアルがつくられ、繰り返し練習することで身につけることが可能な「技術」となりました。モノをつくるために人々がひと処に集まって働くスタイルがスタンダードになっていったのです。

発展した社会には組織が増え、先進国では人と人が必要なものを直接交換することで成り立っていた社会は過去のものとなりました。組織社会のはじまりです。

いまを生きる私たちは、誰かが育ててくれたものを食べ、誰かがつくってくれた服を着て、誰かがつくってくれた家に住んでいます。もちろん、広い世界のどこかには「すべて自給自足でやっています」という方もいらっしゃるかもしれませんが、ほとんどの人の安心や安全、快適を担っているのは社会のなかにあまたある組織です。私たちの暮らしはどこかの誰かの働きによって生み出された製品やサービスをお金で交換することによって成り立っているといえるでしょう。

そしていま起きているのは生活スタイルが激変した産業革命以来の大転換、後戻りすることのない変化だというのが社会生態学者ドラッカー教授の教えです。

この境界を越えた後の世代にとって、祖父母の生きた世界や父母の生まれた世界は想像すらできないものとなる。われわれはいま、そのような転換期を経験しつつある。この転換がポスト資本主義社会を創造しつつある。 P・F・ドラッカー『ポスト資本主義社会』1ページ

転換期の価値観は、ゆっくり、でも、確実に変わっていく
冒頭の甥っ子を例に考えてみたいと思います。2001年に生まれた彼は、祖母である私の母(80代)が育った世界を知りません。映画などで目に触れる機会はあるかもしれませんが実体験としては知りません。生まれたときから水洗トイレがあり、ガスも電気も水道もテレビも食べるモノも着るモノも病院も学校も自動車も当たり前にある世界で育った彼が80年前にタイムスリップしたら右往左往するでしょう。

では彼の母(私の妹:50代)の育った時代のことなら想像できるのでしょうか?

例えば電話。妹や私が育った時代、電話機は固定されたものだけでした。なぜか玄関に置かれていました。お友だちの家に招かれるとどの家も電話機は玄関にあったように思います。近頃は固定電話を見たことがない子もいるようです。2022年総務省が発表した固定電話の世帯全体の普及率は66.5%。つまり全世帯の約3割は固定電話がない状況ということがうかがえます。彼らは昭和の時代の電話事情を理解できるでしょうか。

ここで、人生の先輩Kさんから教えていただいた子ども時代の思い出話をお聞かせいたしましょう。Kさんが少年時代を過ごした55年程前、電話機はどのご家庭にもある「当たり前のモノ」ではなかったようです。Kさんのお宅はご商売をされていた関係で電話機がありました。では、電話機のないご家庭に連絡をとりたい人はどうしていたのでしょうか。なんと、Kさんのご家庭のような電話機のあるご近所さんが取次ぎをしてくれていたのだそうです。(ご近所さん宛ての電話を受けると呼び出しに走るのが子ども時代のKさんのお役目だったそうです)Kさん曰く「昭和の家庭の電話機が玄関にあった背景には、近所のかたが頻繁に出入りするという事情があってのことだったんじゃないかなぁ。これは僕の考えだけどね」とおっしゃっていました。

私たちが小学生だった頃(45年程前)クラス全員の家に固定電話があったと記憶しています。(学級連絡網なるものも存在していました!)すでにご近所さんを呼びに行く必要がなくなっていたにも関わらず、玄関に電話機が置かれていたのは「電話機は玄関に置くもの」というなんだかよくわからないうちに刷り込まれてきた古い価値観の名残だったのかもしれません。電話の置き場所に限らず、目的があいまいなまま習慣だけ引き継がれるということはままあるのではないでしょうか。

そもそも当時は固定電話とは言いませんでした。“固定”電話とか家電(いえでん)などと称するようになったのは、移動して使える携帯電話の普及に伴ってのことかもしれませんね。

現代のご家庭の玄関に電話機は置かれているのだろうか
翻って現代はどうでしょう。マイホームを新築した友人の家に遊びにいっても、モデルハウスに行っても、玄関に電話機のある光景は見られなくなりました。電話ひとつをとっても大きな時代の移り変わりを感じとることができます。環境が変わると目に見えるものが変わる。人々の価値観が変わるのは自然の流れかもしれません。

新しい価値観
さて、新社会人としてスタートを切る彼らはどのような価値観をもって歩みを進めていくのでしょうか。新しい時代をリードする人材となっていただくために私たちにできるサポートはなんでしょう。彼らのはぐくみを私たちの固定観念で押しつぶすことなくすこやかに羽ばたいてもらうために。

若い世代の人たちと手を組みこれからの時代を生き抜いていくためには、私たちのなかに刷り込まれている古い価値観を潔く脱ぎ捨てる勇気が必要かもしれません。脱ぎ捨てるといっても違う人間になりましょうということではありません。衣服を脱ぎ捨てたとしても体は残るように、ほんとうに大切なものは時代が変わったとしても生き続け次の時代にリレーされていくと思うからです。

初手は居場所づくりから
さまざまな価値観をもつ人々が互いを尊重しチームとして成果を目指すことが求められる現代社会では、上司から部下への一方的な指示命令で組織が機能することはあり得ません。真に働き甲斐のある組織であるための最初の一手は、安心できる居場所づくりだと私たちは考えます。

弊社パートナー講師の廣瀬公尚(ひろせ・まさなお)氏は、居場所づくりとは「ここでやっていきたいと感じられる環境づくり」だと定義しています。

こころを配るべきポイントは3つです。
1、役割の明確化
2、自己効力感
3、社会的受容

Six Stars Consultingでは、ワークショップ形式で「すぐに現場で使える知識」としてお持ち帰りいただける各種セミナーや各社に合わせた社内研修などのご提供も承ります。お気軽にお問合せくださいませ。

「ここで働きたい」と思われる組織づくりのために皆さまのお役にたてれば幸いです。

 

  • モチベーション・組織活性化
  • キャリア開発
  • マネジメント
  • チームビルディング
  • コミュニケーション

一社一社、お一人おひとりにしかない未来の物語を人材育成を通じてカタチにできるようご一緒に取り組ませていただきます

現代の組織運営のコンセプトの8割を体系化し「マネジメントの父」と言われるピーター・F・ドラッカー教授。Well-Being経営に関心が集まりあらゆるものが多様化する今こそマネジメントの原理原則が活きると確信しサポートに役立ててまいります。

瀬川 智美子(セガワ トミコ) 研修コーディネーター(実践するマネジメント読書会(R)認定ファシリテーター)

瀬川 智美子
対応エリア 全国
所在地 横浜市中区

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