5年以内に営業の業務の60%がAIに置き換わる
こんにちは。Pythonエンジニア育成推進協会の吉政でございます。生成AIと人事及び人材育成について私見を述べたいと思います。
表題のニュースは9月にガートナーが発表した予測レポートによるものです。興味がある方はレポートのタイトルである「Gartner Expects 60% of Seller Work to Be Executed by Generative AI Technologies Within Five Years」を検索すると出てきますので、見てみるとよいと思います。
このニュースを聞いたとき、あぁついに来たかという感じの印象を受けました。実は2018年のニュースになりますが、それを予見するAIに置き換わる大きなニュースがありました。それは世界的な金融機関であるゴールドマンサックス証券のトレーダーが600名から2名に削減されAIに置き換わったというものです。このニュースもインパクトが大きかったと覚えています。他にもAIの導入事例は増えており、着実に業務がAIに置き換わってきている印象です。
業務がAIに置き換わるというと、社員の仕事がAIに奪われるという印象になってしまいますが、業務の自動化によって労働がより生産的な方向にシフトしてきていると考えると、良い方向になっていると思います。
現在、日本の企業の雑務は35%を占めており(興味がある方は検索してみてください。データが出てきます。)、先進国やアジア諸国と比べても断トツの多さです。そして、5年後には600万人の人材が不足すると総務省からも調査データが公開されております。あくまで総じてという話になりますが、日本はまだまだ業務を自動化する伸びしろがたくさんあるということであり、AIの普及により日本の企業は大きく変わる可能性があるということも意味しています。
これもあくまで総じてという話ですが、雑務は生産的な労働から少し違っていることが多く、雑務に追われることで仕事をした気持ちになってしまい、事業が拡大していないようなことも割とあります。AIに普及により労働がより生産的な労働に集中していくため、人材の成長も早くなると考えています。
釈迦に説法になるような気もしますが、AIを活用し業務を自動化できれば、労働生産性は向上します。残業時間も軽減できるはずです。これは人事部門としても重要な検討事項になると考えます。人事部門としてAI の採用を進めるというのももちろん良いと思うのですが、人事考査の基準にAIの活用などの生産性の向上を加えてもよいと思っています。人事考査の基準は簡単には変更できないと思うのですが、実現できるとその会社のAI化や自動化の推進は大きく進むと思います。いかかでしょうか?ちょっと面白いアイディアだと思うのです。
さて、続いて人材育成の話です。社内でAIの普及を進めるにあたっては社内にAIを理解した人材を育成する必要があるのは言うまでもありません。そしてAIはPythonができればすぐに作れるわけではありません。PythonはAI分野でもかなり使われてはいますが、そのほかの技術やAIを活用としている分野の知見も必要であり、人材育成にはかなり時間がかかります。時間がかかることなので、今のうちから長期視点での人材育成を是非ご検討いただいたほうが良いと考えています。
皆様の企業ではAIの人材育成はどの程度進んでいますでしょうか?
開始が遅れる分だけ、他社よりも競争力の差ができかねないと思っています。
- 資格取得
年間登壇約20回、連載数15本以上、顧問先14社を持つマーケッター。著書「ITエンジニア向け企画力と企画書の教科書」大手企業の職級査定審査員
日本を代表する大手企業を中心にマーケティング支援を実施。日本のIT業界の発展のためには教育が重要であると考え、LinuxやXML、PHP、Ruby on Rails、Python、IPv6の検定試験を立ち上げ、運営組織の代表を歴任する。
吉政忠志(ヨシマサタダシ) 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 代表理事
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