初めてでも安心!オンラインセミナーの企画~本番の流れを解説

オンラインセミナー(ウェビナー)は、低コストで集客・商談機会の創出・採用広報・社員教育などに活用できる有効な手段ですが、初めて担当する方は「どこから手をつければいいのか分からない」という悩みがあるのではないでしょうか。
この記事では、オンラインセミナー開催のやり方を、企画・準備・集客・本番・開催後フォローまでの全体の流れと各段階におけるポイントを解説していきます。
1.オンラインセミナー実施の全体像と流れ
ここでは、初めてでも失敗しないために押さえておくべき、オンラインセミナーの流れを6ステップで解説します。
1-1.開催目的の明確化
まず最初に、セミナーの目的を明確にしましょう。目的によって、企画内容やKPIの設定が変わります。
▼目的の例
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認知拡大:ブランドやサービスを広く知ってもらう
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商談獲得:リード育成や新規顧客の獲得を目指す
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教育目的:社員研修やパートナー向けの学習コンテンツ
例えば、教育目的がゴールであれば、参加人数だけでなく、受講後の理解度テストやアンケートの満足度スコア、業務への活用度といった学習効果を測る指標をKPIに設定し、コンテンツの構成や教材の質を最適化する必要があります。
1-2.配信環境の整備
オンラインセミナーのクオリティを左右するのが配信環境の整備です。
▼環境の整備で確認したいこと
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配信ツールの選定:Zoom、Microsoft Teams、Google Meetなど目的に合わせて選択
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通信環境の確認:有線接続が推奨。バックアップ回線もあると安心
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機材準備:高品質マイク・カメラ・照明で映像と音声のクオリティを向上
特に企業向けセミナーの場合、映像や音声が不安定だと企業イメージの低下にもつながりかねませんので、しっかり事前準備をしておきましょう。
1-3.セミナーコンテンツの制作
オンラインセミナーでは、分かりやすい資料と構成が参加者の満足度を大きく左右します。
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シナリオ設計:導入→事例紹介→まとめ→Q&Aの流れが基本
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資料作成:ビジュアルを多用し、テキスト過多を避ける
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演出の工夫:動画や投票機能を取り入れ、参加型セミナーにする
1セッションは15〜20分程度に区切り、参加者の集中力が続く構成に飽きさせない工夫をしましょう。
1-4.集客施策の実施
良いコンテンツを準備しても、参加者が集まらなければ成功しません。集客の工夫が重要です。
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自社サイト・オウンドメディア:専用LPを作成してSEO対策
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SNS広告・リスティング広告:ターゲット層に合わせて配信
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メールマーケティング:既存顧客やリードへの案内メール
開催2週間前から告知を開始し、3日前と当日にリマインドメールを送ると参加率を高めることができます。
1-5.リハーサル・本番運営
リハーサルはトラブル回避の要です。
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操作確認:ツールの画面共有・録画・投票機能の使い方を確認
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進行役の配置:司会・講師・サポート担当を明確に分担
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当日チェック:開始前30分には全スタッフがオンライン入りして準備完了
本番中は、チャットやQ&A対応を行うサポート要員がいると安心です。セミナー中に話をした内容の関連リンクを参加者に素早く共有するなど行うことで、ユーザー体験が向上します。
1-6.開催後のフォロー
オンラインセミナーは開催後の活用が成功のカギです。
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アンケート収集:満足度・関心テーマ・商談意欲などを把握
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録画配信:当日参加できなかった人にもアプローチ可能
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次回告知:定期開催型セミナーの案内でリピーターを獲得
特にBtoB分野では、アンケート結果をもとに商談化する流れが重要ですので、事前にアンケートも用意しておくようにしましょう。
オンラインセミナーは、会場費や移動時間の削減だけでなく、リード獲得や情報発信の効率化にも役立ちます。
今回紹介しました、6ステップを押さえることで、初めての担当者でも計画的にセミナーを運営し、集客から本番・開催後フォローまでスムーズに進行することができます。
2.オンラインセミナー企画のポイント
オンラインセミナーの成功は企画段階での設計力にかかっています。ここでは、初めて担当する方でも押さえておきたい5つのポイントを解説します。
2-1. 目的とKPIを明確にする
セミナーを企画する際は、まず目的とKPI(重要業績評価指標)を明確にすることが重要です。
目的が曖昧なままでは、集客方法やコンテンツの方向性がぶれてしまうと、成果につながりにくくなってしまいます。
例えば、教育目的であれば、以下のようなKPIを設定します。
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受講者数100名以上
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受講後アンケート満足度80%以上
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理解度テスト正答率70%以上
このように数値化することで、セミナーの成功基準が明確になり、改善点を特定しやすくなります。
2-2.参加者のニーズに合わせたテーマ設定にする
次に重要なのが、テーマ設定です。ターゲット層の課題や関心を正確に把握し、その解決に直結するテーマを選ぶようにしましょう。
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事前アンケートを実施して興味の高いテーマをリサーチ
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FAQや顧客サポートの問い合わせ内容を参考にする
こうした工夫により、参加者が「役立った」と感じるセミナーを実現できます。
2-3.飽きさせないコンテンツ構成を意識して制作する
オンラインセミナーは、参加者の集中力が続きにくいという特性があります。そのため、飽きさせない工夫が欠かせません。
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1セッションは15分以内に区切る
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セッションの合間にQ&A・投票・クイズを挟み、双方向のやり取りを取り入れる
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動画・画像・グラフなどを多用し、視覚的に分かりやすい資料を準備する
こうした要素を組み合わせることで、参加者の満足度や記憶定着率を高めることができます。
2-4.オフラインセミナーとの違いを活かす
オンラインならではのメリットを活用することもおすすめです。
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チャット機能:質問をリアルタイムで受け付け、双方向性を演出
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投票機能:参加者の意見を可視化し、セミナー内容に反映
これにより、オフラインでは難しい参加者とのインタラクティブなやり取りが可能になります。
この内容を踏まえることで、目的に合った企画設計ができ、初めての担当者でも成果の出るオンラインセミナーを実現しやすくなります。
3.集客とプロモーション戦略
オンラインセミナー(ウェビナー)の成功を左右する最大の要素は、いかに集客できるかです。
良いコンテンツを用意しても、参加者が集まらなければ成果につながりません。ここでは、初めての担当者でも実践しやすい集客とプロモーションのポイントを解説します。
3-1.告知タイミングの最適化
告知は早すぎても遅すぎても効果が半減します。以下のタイミングで複数回告知するのがおすすめです。
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開催2週間前:1回目の告知で申込み開始
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開催3日前:リマインドメールを送付し、申込みを促進
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当日朝:最終リマインドで参加率アップ
特にBtoB分野では、前日や当日のリマインドメールが参加率を大きく改善する傾向にありますので、必ずリマインドするようにしましょう。
3-2.集客チャネルの活用方法
集客には複数のチャネルを組み合わせることが重要です。
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自社サイト・オウンドメディア:特設ページやバナーで参加申し込みを受け付ける
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SNS広告・リスティング広告:新規層へのリーチに有効。ターゲットを細かく設定できる点が強み
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メールマーケティング:既存顧客やリードに向けて告知。過去参加者への案内も有効
集客チャネルを分散することで、幅広い層にリーチできます。
3-3.LP(ランディングページ)の最適化
集客のゴールは申し込みフォームのコンバージョン率を上げることです。そのためにLPの設計が重要になります。
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セミナーのメリットを明確化:何を得られるのかを一目で理解できるようにする
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事前特典を用意:資料ダウンロードや録画配信の提供で申込みハードルを下げる
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申込みフォームの簡略化:必須項目を最小限にし、離脱率を減らす
特に「事前特典の提供」は、BtoBマーケティングにおいて申込み率を20〜30%改善するケースもあります。
3-4.集客結果の分析と改善
セミナー開催後は、チャネル別の集客成果を分析し、次回に活かしましょう。
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メール:開封率・クリック率
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広告:CTR(クリック率)、CPC(クリック単価)
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LP:CVR(申込み率)
こうしたデータをもとに改善を繰り返すことで、集客効率が向上します。
オンラインセミナーは、会場費や移動時間の削減だけでなく、リード獲得や情報発信の効率化にも役立ちます。
今回紹介した6ステップを押さえれば、初めての担当者でも計画的にセミナーを運営し、集客から本番・開催後フォローまでスムーズに進行できるかと思います。
4.本番当日の運営ポイント
オンラインセミナー当日は、スムーズな進行と参加者体験の向上が重要です。以下のポイントを押さえることで、参加者満足度を高めることができます。
4-1.開始前にルールを提示
投票機能やQ&A、チャットを活用し、双方向のやり取りを取り入れることで、参加者の集中力や満足度を高められます。
4-2.参加者の集中力を維持
セミナー開始前には、参加者に向けたルールを提示し、協力をお願いします。マイクをミュートにする、通信の負荷を軽減するため必要に応じてビデオ停止を設定するといった項目を、わかりやすい言葉で表示します。
4-3.録画とアーカイブの活用
オンラインセミナーのメリットは、開催後に内容を再利用できることです。セミナー内容は録画し、編集をすることで、後日オンデマンド配信や営業資料として二次利用できます。
そうすることで、参加できなかったお客様のフォローにもつながります。
4-4.サポート要員の配置
進行役、トラブル対応担当、参加者対応担当を明確に分担し、予期せぬ事態にも迅速に対応できる体制を整えておくことが重要です。
5.開催後のフォローと未来のお客様との継続した接点につなげる
セミナーの価値を最大化するためには、開催後のフォローが欠かせません。未来のお客様の大切な接点になりますので、次回の参加促進につなげるため、以下の施策を実施しましょう。
5-1.アンケートの実施
参加者の満足度や関心テーマ、今後のニーズを把握し、次回の企画や営業活動に活かしましょう。
5-2.資料・録画配信・コンテンツ提供

当日参加できなかった人や復習したい人に向けて、セミナーの資料を提供したり、録画データの提供や、可能であれば録画したセミナー動画を編集してコンテンツとして提供するなどするのも良いでしょう。
5-3.次回セミナーの案内
開催後のメールやSNSで、次回セミナーの告知や案内を行い、リピーターの獲得を目指しましょう。
6.安心して質の高いオンラインセミナーを実施するために
オンラインセミナーは、集客・商談化・教育・採用広報など幅広い分野で活用できる有効な手段です。
しかし、初めて担当する方にとっては、企画設計・集客・進行管理・開催後のフォローまで、やるべきことが多く負担を感じやすいのも事実です。
今回の内容を踏まえて準備頂くことで、初めてのオンラインセミナーでも計画的に進め、参加者満足度と成果の両方を高めることができます。
また、オンラインセミナーは、開催して終わりではなく開催した内容を編集しコンテンツとして活用することで、企業の資産になります。
ホープンでは、オンラインセミナーでもご活用いただけるスタジオも完備しているため、オンラインセミナーの企画・運営・撮影・編集をトータルでサポート可能です。
そのため、初めての方でも安心して開催できる体制をご用意していますので、ぜひお気軽にご相談ください。
このコラムを書いたプロフェッショナル
澁沢 舞
株式会社ホープン 次長
営業・制作経験と人事目線を武器に採用・研修・社内広報をホープンはトータルでサポート。採用・教育・社内施策を実現し「人事の悩み」を企画力とクリエイティブで解決。採用担当のリアルも踏まえながらお客様の課題を解決すべく専門チームを作り提案します。

澁沢 舞
株式会社ホープン 次長
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得意分野 | 人材採用、コミュニケーション |
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所在地 | 世田谷区 |
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