『オンライン・アサーティブ・コミュニケーション』
本コラムは当社ブログ(2020年11月6日掲載)を編集したものです。
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リモートワークが「当たり前」になり、
日頃のコミュニケーションにも大きな変化が出てきました。
情報が伝わりにくいリモートのコミュニケーションでは、
スクリーン越しの相手に対して、
どうすれば「伝わる」コミュニケーションができるのか?
がますます問われています。
その答えのヒントが、「アサーティブ」にあるのではないでしょうか。
第239回のグローバル人材育成研究会では、
当社パートナー講師の小林氏にご登壇いただき、
「ビジネスにおいて相手との生産的な関係を築く
『オンライン・アサーティブ・コミュニケーション』」 を実施しました。
目次
- ◆「ニューノーマル」で必要となったコミュニケーションの在り方とは?
- ◆アサーティブとは?
- ◆「BEが変わると、DOが変わる」ー 人はどんな時にアサーティブになるのか?
- ◆「アサーティブ」な自分となるために、日々できることは?
◆「ニューノーマル」で必要となったコミュニケーションの在り方とは?
セミナー前半では、当社代表の福田より
「ニューノーマル」で求められるコミュニケーションスキルのトレンド
をご紹介いたしました。
・他者と協働するための「コミュニケーションスキル」の要素とは?
・コミュニケーションスキルトレーニングがオンライン化を境に注目される理由
リモートワークによりテキスト情報やスクリーン越しでの
コミュニケーションが中心となった昨今、加速する「情報の分断化」。
分断化された情報に「つながり」を生み、時代の流れを読みながら
他者との協働を促進できる「主体的」な人材が求められています。
そのカギとなるのが「コミュニケーションスキル」です。
一口に「コミュニケーションスキル」といっても多くの側面があるため、
自分に必要なスキルを特定し、それを伸ばしていくことが近道となります。
アメリカでは、コミュニケーションスキルは誰でも簡単に取得できるよう
丁寧にフレームワーク化され、ビジネスプロフェッショナルは必ず
トレーニングを受けています。
これは、多様な人種で混在される社会的背景から
「明確に言葉にできなければ分かり合えない」という概念が強いためです。
一方、「空気を読む」ことに長けた日本人には、
これまでスキルが強く問われる機会は多くありませんでしたが、
オンライン化が進み、急速にローコンテクストに自信をもって対応できる
スキルが問われるようになってきました。
そこで、研究会後半では、当社パートナー講師の小林氏より、
今求められる主体的な人材に必要なカギとなる「アサーティブネス」
についてご紹介いただきました。
多くの人がコロナによって閉塞感を感じている中、
『アサーテイブネスを見つける旅にでるつもりで』という
小林林講師の言葉からセッションがスタート。
さっそくチャットをふんだんに使った双方向で勢いのある時間となり、
ポジテイブな空気に包まれました。
ここでは、セッションでのエッセンスをご紹介します。
◆アサーティブとは?
「主体的」「アサーティブ」とは、どういう意味を持つのでしょうか?辞書を開いてみると「アサーティブ」の定義は以下のようになっています。
「正当性などを自信を持って主張する、断言する」
「自分の権利を主張する」
しかし、ここで学ぶ「アサーティブ」=一方的に自分の意見を強く主張する、ということではありません。
「自分も相手も尊重する」 「主体的に関わる」
そして、時には、「相手に伝わるように、確固たる『信念』『勇気』をもって伝える」これが重要な要素です。
他人の顔色を見てばかりのPassive(消極的、受け身)でもなく、
一方的に主張をするAggressive(強引・攻撃的)でもなく、
「お互いを尊重し、Win-Winの関係を築く」Assertive(尊重、選択、信頼、主体性)が、自らを突き動かし、人を動かす力、となるのです。
◆「BEが変わると、DOが変わる」ー 人はどんな時にアサーティブになるのか?
前向きなとき、安心しているとき、自分に自信があるときー。人は
意識しなくても気持ちのよいコミュニケーションを取ることができます。
しかし、近しい人との関係や、ビジネスシーンにおいて難しい局面に
直面した時にこそ、よりよい関係構築をして結果を出すために、
アサーティブを意識する必要があります。
昨今、「ローコンテクスト」なオンラインコミュニケーションで、
どうすれば「相手に届き、相手を動かす」ことができるのか、については、これまでたくさんの”Do(Skill)”にフォーカスがされてきました。
しかし困難に直面したり、人と本気で関わろうとした時には、
その場のDoだけでは解決できないことがあります。そして、
アサーティブに向き合うことは「信頼」を紡いでいくことにつながります。
◆「アサーティブ」な自分となるために、日々できることは?
忙しい毎日の中、私たちはつい目の前のことに流されてしまいがちです。
そんな中、時に立ち止まって、自分は何を大切に生きているのか、
自分と向き合って考え、意識することの大切さを小林講師は伝えています。これは、自分の軸をもつこと、とも言い換えられます。
そして、自分の考え、大切にしていることを相手に受け取ってもらうには、自分の気持ちを素直に伝えることと同じくらい、
ロジカルに的確に伝えることも必要となります。
そのため、小林講師は、自分の在り方に向き合う「アサーテイブネス」だけでなく、わかりやすくロジカルに伝える為のロジカルコミュニケーション、プレゼンテーション、デイべートのプログラムもご専門とされ、「Be」と「Do」双方を高めることができると、大変ご好評いただいております。
自分は、どんな人間として生きていくのか。
ありたい自分を描き、それに近づくためにも、
・「大事なことは、時に毅然とした態度で、相手と向き合い、しっかりと伝える覚悟」を持つ
・アグレッシブやパッシブだけでなく「アサーティブ」という第三の在り方を選べる自分をセルフコントロールしていく
ことが重要なのではないでしょうか。
参加者のみなさまからは、
「新たな視点を得た」「自分と向き合う重要性を理解した」
「元気を取り戻した」など、多くのポジテイブなお声が上がる中、
あっという間に時間が経過。
「このままワイン片手にアサーティブ談義をしたい・・!」
という雰囲気の中、やむなく終了となりました。
小林講師、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
- 経営戦略・経営管理
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「グローバル&自立型人材育成」をミッションとし、プログラムの企画・開発・コーディネートを手掛け、講師としても活躍!
海外のトップビジネススクール(HBS・LBS・IMD等)、国内外のトップトレーナー(HRDコンサルタント、コミュニケーション・異文化・語学スペシャリスト等)との協働で、400社以上の企業向け人材育成に携わっている。
福田 聡子(フクダ サトコ) グローバル・エデュケーションアンドトレーニング・コンサルタンツ株式会社 代表取締役社長
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