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ストレスチェックの回答率を上げるために必要な3つのこと

とある調査ではストレスチェックの義務化に対応済みの企業は全体の2%で、70%近い企業が現在は情報収集中とのことです。

制度の法律的な面に関しては昨年の夏ごろから様々なセミナーや勉強会などが開催されていましたので、多くの方がなんとなくの全体像はわかっていらっしゃるかと思いますが、具体的な進め方や進めるうえでの注意点となるとわからない点も多いのではないでしょうか。
弊社でもストレスチェックのサービス(りーふBiz : http://jinjibu.jp/service/detl/10763/)をご提供させていただいておりますが、よくいただく質問は「回答率はどれくらいになるのか?うちの社員は回答しないのではないかと不安だ。」というご意見です。

そこで、本日のコラムではストレスチェックの回答率を上げるために必要なポイントを3つに絞ってお伝えいたします。

 

1.長すぎず短すぎずの適切な回答期間の設定

 

まず回答期間をどれくらいの長さにするのかという点も大切なポイントです。
設問数は厚生労働省推奨の57設問を用いるとすれば、設問に対する回答時間そのものは操作することができません。
ただ、回答期間は自由に設定できます。特定の一日を指定して、全員がその日のうちに回答するという方針にすることもできますし、半年くらいの間にいつ回答しても良いという形式にすることも可能です。
回答期間が短すぎると、回答率が低くなるというのはみなさんのイメージ通りだと思います。
例えば、対象の従業員数が多ければ多いほど、有給休暇、病欠などで出社していない方がいる可能性は高くなります。また、部署によって繁忙期が異なるような場合であれば、繁忙期の部署だけが回答率が低いという可能性も考えられます。
では、半年とか一年とか長ければ長いほど良いのかというとそういうわけでもありません。
人間は不思議なもので、「いつでもいいよ」と言われるといつまで経っても行動に移しません。結果的に回答率も低くなると思います。また、回答期間が長すぎると全社や部署毎などの集団的分析を行う際に、正確な値が取りづらくなります。A部署は1月のストレス状態、B部署は6月のストレス状態というのでは比較も難しいですし、対策もとりにくくなります。

弊社では2週間~3週間程度の回答期間とすることを推奨しています。
これまですべてのお客様が2~3週間の回答期間でしたが、回答率は最高で98%、最低でも78%ほどでした。また、単純比較はできませんが、社員満足度調査に関しても2~3週間の回答期間で実施することがほとんどですが、回答率は平均で95%を越えています。

 


2.実施時期を固定する

つぎに大切なのは回答する時期をいつにするのかという点です。ストレスチェックは最低でも年に一回実施する必要がありますので、一年のうちのどの時期にするのかがポイントになります。
時期はできる限り固定した方がいいでしょう。初年度は仕方ないにしても、2年目以降は「今年もそろそろストレスチェックの時期だね」と社員が言いだすくらいに毎年の恒例行事化してしまうことをお勧めします。可能であれば健康診断と時期を合わせると「健康診断&ストレスチェックの時期」と社員のみなさんの意識に残りやすいと思います。
会社によって健康診断は提携の病院で自由な時期に受診してもらっているという場合には、年度の健康診断の案内を出す時期と合わせても良いかと思います。

 


3.使用目的と、同意なしに閲覧されないことの周知

最後に、使用目的について朝礼などの場でしつこく伝えることです。ストレスチェックの結果は本人の同意なしに人事担当者などが見ることはできませんので、その点も伝える必要があります。「ストレスの高い奴を叩くためにやるのではない」ということを社員の方々に理解してもらう努力が必要です。
メールの文面に記載しても、ほとんどの場合は読み飛ばしてしまいます。ですので、朝礼などがある会社は朝礼の場で実施期間中は繰り返し伝えることが大切です。朝礼がない会社の場合には、人事の方が部署会議の冒頭3分だけ時間をもらって説明して回るという会社もありました。


ストレスチェックをやりっ放しではなく、会社にとってメリットのあるものにするためには、高い回答率の正確なデータは不可欠です。ストレスチェックを内製化するにしても、外部委託するにしても、回答率を高めるための工夫は重要です。

 


1月18日には、これらのストレスチェックの実務のためのポイントをご紹介する無料セミナーを開催致します。
ストレスチェックの法律についてはわかったけど、実務上のポイントが知りたいという方は是非ご参加ください。

日時 : 1月18日(月)14時~15時30分
場所 : 人形町区民館
詳細 : http://jinjibu.jp/seminar/detl/33779/

  • モチベーション・組織活性化
  • 安全衛生・メンタルヘルス
  • 人材採用
  • リーダーシップ
  • その他

早期離職対策・社員定着率向上コンサルタント

「早期離職白書」の作者であり、若手社員と育成担当者への研修・セミナーを全国で実施している。
また、2015年10月よりストレスチェックサービス「りーふBiz」をリリースし、現在はメンタルヘルスケアサービスも展開中。

井上 洋市朗(イノウエ ヨウイチロウ) 株式会社カイラボ 代表取締役

井上 洋市朗
対応エリア 全国
所在地 千代田区

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