グローバル化の鍵は語学より仕事の進め方
単純化こそ国際化の第一歩
今、日本中の企業の人事担当者が直面している最大の問題、それは企業活動のグローバル展開に伴う人材や人事関連諸制度のグローバル化かと思います。しかしながら、その実現のためには各社とも克服しなければならない課題も多く、人事担当者の共通の悩みの種となっています。
従来の国際化と現在の国際化の違い
従来の国際化が、本社のコア部門とはセパレートされた分離型の国際化に対し、現在進捗している国際化とは、本社機能それ自体の国際化です。特に日本本社で、日本人以外の職員、例えば中国人やアメリカ人等が一緒に働くようになった現在、従来の日本人の根回し等、メタファーが支配する仕事の進め方では問題も多く、人事制度、賃金制度、評価制度に関し、日本本社においてもグローバル・プラットフォームともいうべき制度へ移行させる必要があるということです。この現状は各社ほぼ同様で、グローバル化を考える上で、グローバルリーダーの育成以上に大切で急務な問題になっています。
人材の育成より急務な本社組織風土改革
ここ数年、アジア市場をターゲットに考える企業等を中心に、大規模な外国籍学生の採用が続いています。既に参加されている企業様も多いかと思いますが、現在では北京や上海で開催される採用イベントに参加する企業も増加の一途を辿っており、北京大学等、優秀な学生の採用は熾烈を極めている状況です。
語学より仕事の進め方
グローバル展開を進める上で、今、多くの企業で共通認識となりつつあることとは、語学より仕事の進め方の方が遥かに大切だということです。特に伝統ある企業の場合、根回しや社風といったメタファーが支配しているのが一般で、そうした事柄が、企業内の国際化、つまりはダイバーシティー化の大きな阻害要因となっているのが実情です。事実、こうした仕事の進め方が原因で、外国籍の社員を受け入れた組織では、組織パフォーマンスが低下したり、軋轢が生じ始めており、こうした点を改善しなければ、優秀な外国人スタッフが定着せず、結果として国際競争から脱落するのは必須です。
次号に続く
- モチベーション・組織活性化
- リーダーシップ
- コミュニケーション
- 営業・接客・CS
- ビジネスマナー・基礎
日本におけるビジネスマナー・CS研修の草分け
全国のシンクタンクを中心に、4000回以上の登壇を誇るビジネスマナー・CS対応教育の第一人者。現状を踏まえたカリキュラムが、課題解決・業績アップを望む多くの企業より絶大の支持を得る。関連書籍も40冊を超える。
古谷 治子(フルヤ ハルコ) マネジメントサポートグループ代表
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