ビジネスゲームは本当に効果があるのか?
近年、企業内でビジネスゲームを活用する動きが広まっていますが、一部の人事担当者からは「ビジネスゲームは本当に効果があるのか?」といった疑念の声も聞かれます。本コラムでは、ビジネスゲームの効果やそのメリットについて探っていきます。
ビジネスゲームの効果
ビジネスゲームは、シミュレーションや役割演技を通じて実践的なビジネススキルを身につける手法です。座学型の研修とは異なり、参加者が自ら考え、行動し、結果を体験することで学びを得ます。その効果は以下のようなものが挙げられます。
パフォーマンスの向上
ビジネスゲームは現実のビジネスシナリオを再現し、参加者が実際の業務に近い状況を体験します。これにより、職場に戻った際にスムーズに学習内容を転用させることができるため即時的効果が期待できます。
チームビルディング
ビジネスゲームの多くは、受講者が協力して課題に取り組む機会を提供します。必然的にメンバー同士のコミュニケーションや協働能力の向上が促され、チームワークの強化が期待できます。
フィードバックと振り返りの機会
ビジネスゲームでは、受講者が自身の行動と結果を振り返る機会が与えられます。多くの場合、ゲームの中盤または終了後にチーム内で、できたこととできなかったことを整理する時間が設けられます。振り返りをすることで学びが深まり、自己成長や改善意識を高めることができるのです。
さらに、受講者のニーズや興味関心、期待される役割に沿ったものを選択することで、ビジネスゲームの効果を最大限に引き出すことができます。
「ゲームが盛り上がって良かった」「楽しかった」で終わらせては研修としての意味がありません。育成の目的が達成できたか、受講後にパフォーマンスがどれだけ向上したかを測定し、必要に応じてフォローアップの仕組みも取り入れるなど、戦略的に活用するとことで、さらに効果が上がるでしょう。
しかしながら、ビジネスゲームには限界も存在します。ゲームはあくまでシミュレーションであり、現実のビジネス環境とは異なります。実際のビジネスにおいては、さまざまな要素や影響が絡み合い、複雑な状況が生じます。そのため、ゲーム内での経験や学びをそのまま実践に活かすことは難しい場合もあることを忘れてはなりません。
答えのない課題に挑戦するビジネスゲーム
弊社ヒップスターゲートで、最も人気のある研修の一つが「ビジネスゲームDo★Do★Do」です。受講者は仮想企業「株式会社ドゥーイング」の社員となり、知育ロボットの企画開発から販売までのビジネスを体験します。
ビジネスマナー、報・連・相、議事録作成など、業務スキルの発揮場面や、人事異動、特命任務、金融危機など、予想をはるかに超える課題が降りかかります。チームメンバーと議論と工夫を重ね、上層部の販売許可を得て市場に出すまでの過程は、実際の企業活動そのもの。その研修ストーリーのなかで、個人能力の発揮の仕方、チームワーク(チームビルディング)、情報共有、コスト、利益、時間の大切さ等、様々に体感することができます。
普段、若手社員が感じることの難しい、企業活動のダイナミズムを凝縮して体験できるので、企業人、組織人として何をすべきかが分かりやすく、深い内省が特徴です。興味があれば、ぜひ詳細をご確認ください。
まとめ
総合的に考えると、ビジネスゲームは効果的な学習手法であると言えます。受講者が実践的なスキルや知識を身につけることができ、そこから深い洞察を得ることもできます。また、モチベーションの向上やチームビルディングにも寄与します。ただし、ゲームの設計や参加者の意識・取り組み方に留意し、実践的な活用を心掛けることが重要です。ビジネスゲームは、学びの一環として有効に活用されるべきツールであり、受講者の成長や組織の発展に寄与する可能性を秘めていますが、目的を見失えば文字通り「単なる遊び」で終わってしまう危険性もあることを押さえておきましょう。
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年間200冊の読書量に裏打ちされた豊富な知識で、お客様の課題を解決に導く
2017年より株式会社ヒップスターゲートに参画。前職での人事経験を活かしてお客様への提案活動に邁進。現在は営業部門責任者として、オンライン研修の営業、社内勉強会の普及、後進育成に心血を注いでいる。
遠藤 孝幸(エンドウ タカユキ) 株式会社ヒップスターゲート セールスマネジャー
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