DE&I視点から考える新しい自律的キャリアとは
キーワードは「ライフ」と「キャリア」の両立
上場企業などを対象に人的資本の情報開示が義務化されました。2023年3月期の開示対応を終え、2024年3月期以降の人的資本経営本格化に向けて、今まさに同業他社の動向や先進企業の取り組みについて情報収集を行っている人事ご担当者の方も多いのではないでしょうか。
人的資本の情報開示では「男女間賃金格差」「女性管理職比率」「男性育休取得率」などの開示が必須となっていますが、比較可能性が高く、取り組み方によって企業の価値向上を大きく左右するのが「ダイバーシティ」であることに誰も異論はないでしょう。
最近の傾向として男性育休の取得率が上がってはいるものの、男性・女性を問わずまだまだ「仕事と家庭の両立」に課題を抱えている層も多いのではないでしょうか。
一方でダイバーシティの推進により、「正規雇用の社員が長時間働くこと」は、必ずしも働き方の前提ではなくなっており、なかには育児や介護、通院といった様々な制約を、もはやマイノリティとは言わなくなった企業も増えています。
そのような流れから、キャリアに対する考え方も変化しています。これまでは仕事中心の視点で考えていたのに対し、働き方の多様化に伴って、これからは一人ひとりの状況や価値観に合わせた「ライフとキャリアの両立」といった観点が重要になってきているのです。
両立支援のために必要なこと
そのために求められるのが、
①会社が「ライフとキャリアの両立」を支援できる環境を整えること
②当事者である層が自律的にキャリアを考えること
の両輪と言われています。
私たちが自律的にキャリアを考えるためには、これまでとは違うアプローチでキャリアと向き合う必要があります。そのアプローチのポイントとして挙げられるのが、キャリアに関わる無意識な思い込み、いわゆる「アンコンシャス・バイアス」の払拭です。
キャリアに関わるアンコンシャス・バイアスとは、まず、「管理職」に対する「働き方」や「役割」のイメージ、そしてこれから迎えるライフイベントに対する先入観や思い込みを挙げることができます。これらのアンコンシャス・バイアスを取り払うことで、今後のキャリアの可能性を広げ、選択肢を増やすことができます。
自分自身の経験、周囲の人やメディアからの情報、職場の文化や考え方などが蓄積していくうちに、誰もが無意識の思い込みを抱えるようになります。無意識なのでコントロールすることが難しく、我知らず思考や行動に影響します。
このバイアスを完全になくすことはできませんが、次の三つの点を意識することで対処することができます。
一つ目は、まずバイアスの存在を知ることです。そして、アンコシャスバイアスはインプットの影響が非常に大きいので、意識的にインプットを変えることが二つ目です。三つ目は、色々な人と話したり相談したりすることです。交流範囲を広げて様々な人と話しをすることで、自分の考えを客観的に認識できたり他の人の考えを受け入れやすくなったりします。
アンコンシャス・バイアスは思った以上にキャリアの選択肢を狭めている可能性があります。自律的なキャリアを考えるための土台として、フラットに物事を見る視点を持つことが求められるのです。
自分らしいキャリアを自律的に構築していくために
自分らしいキャリアを構築するのに重要なポイントは、時代の激しい変化に埋もれないレジリエンス力と、より明確な「自分軸」です。自分軸の明確化においては、ライフとキャリアの両立という視点を組み込むことで輪郭が鮮明になり深度が増します。
そしてライフトランジションをキャリアの停滞期ではなく、成長するタイミングとして捉えることも重要です。しっかりと受け止め、レジリエントすることによってキャリア自律へとつながっていきます。
職場や働き方のDE&Iが進むなか、私たちのキャリアも多様な選択肢をもちはじめました。役職や自分自身の可能性に対する偏った思い込みを是正することで、まだまだチャレンジングで豊かなキャリアを構築することができます。今一度、視野を広めて柔軟な考え方と精神力を身につけ、フラットにご自身のキャリアを見つめ直してみませんか。
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