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「研修転移」の実現 に向けたプログラムデザイン

企業における研修の本来の目的と研修転移

企業において「研修を行う本来の目的」とは何だろうか。

研修それぞれに実施する目的はあるし、その問いに対する答えも人により異なる点もあるだろう。誤解を恐れずに言うならば、研修の本来の目的とは、「業績向上・目標達成に向けた戦略の実行性を高めるために、従業員の学習と実践、行動変容を図ること」である。当然その過程で「受講者の成長」も期待できるわけだが、第一義は「組織成果の向上、つまり業績向上・目標達成に資すること」と言える。「4:2:4 の法則(研修効果に影響を与える要素割合)」で有名なロバート・ブリンカーホフ教授らは、研修の目的は「組織が戦略を実行し、目標を達成する支援をすること」であるとし、研修のゴール(目標)は、「お金を生み出すことではなく、組織が事業目標と戦略を達成するのを手助けする従業員の能力向上である」と主張している。

果たして研修の実態はどうだろうか。「学んだことを、現場で実践し、成果につなげる研修」よりも「やりっぱなし、その場だけ、聴いているだけなどで終わる研修」のほうが残念ながら多いのではないだろうか。もちろん、そのような実態になっているとしても、多数の人事・研修担当者はそれでよしとは考えていないはずである。少なくとも私がこれまで接してきた方たちは、そのような状況を少しずつ工夫、改善をしていくことで研修の本来の目的に近づけていくことが大事だと考え、取り組まれている。

受講者が研修で学んだことを、職場で実践し、成果につなげていくことを「研修転移」と言うが、研修を本来の目的に近づけていくためには研修転移を促すことが求められる。もちろん「べき論・理想論」を言ってもかなわないことが多々あるのが現実なので、できるところから少しずつでも改善していくことが大事である。

本稿では、「研修転移」を促す基本を確認したうえで、研修転移を図った事例をご紹介する。

研修転移の促進方法

研修転移を促すには、当たり前のことだが「現場、特に受講者の上司の関わり」が重要になる。したがって、よほどのトップダウンでない限り、あるいは研修関連業務に精通した人材が豊富な一部の大企業でない限り、一気に改善することはそう簡単なことではない。だが、決して安易な妥協や前例踏襲に陥らなければ必ず良い方向に進展するはずである。

研修転移を促す主な方法として、立教大学の中原教授らが著した「『研修転移』の理論と実践」の冒頭で示している4つを簡単にご紹介しておく。

1. 研修参加者の上司を研修の場内部に巻き込む
2.インターバル型研修(研修⇒現場実践⇒研修での実践結果検討)
3.現場での課題解決を研修内部で行う方法―アクションラーニング
4.(デジタルメディアなどを活用した)予習、復習、リマインド

上記のほかには、戦略実行や現場ニーズなどに応じたカリキュラム設計、受講者そのものの特性や意欲、講師のインストラクショナルスタイルなども研修転移を促進する要因と言える。

先ほど「できるところから少しずつでも改善していくことが大事」と述べた。何かアイデアは思いつくだろうか。何から手をつけるべきかお悩みの方にアドバイスをするならば、学んだことを職場で活用することを見越した研修をデザインすること、特に「受講前後を含めた研修デザイン」をすることをお勧めしたい。残念ながら、「研修とは対面・オンラインに関わらず集合している時間だけ」という認識が研修企画側、受講側に多く散見される。事前・事後の学習(課題)、受講前後の上司の関わり、職場でのサポートや活用状況の把握などがそもそも組み込まれていないデザインになっている研修が多いと感じている。そもそも1日2日のその場限りの研修になっていることが多いのである。これでは研修転移どころか、研修とは「単なるイベント」「通過儀礼」「リフレッシュ機会」などと勘違いされやすいのも当然であろう。先に示した4つの転移促進策はまさに「受講前後を含めた研修デザイン」に他ならないと言えよう。つまり、研修の受講時間だけでなく、研修に臨む際の準備から、終了後の振り返りまでの一連の流れで、求める行動変容・職務成果の向上につなげるための仕組みをデザインすることである。そうすれば研修をその場限りのイベントではなく、実務とつながったものとして位置づけることができる。

受講者の、100%が学んだことを現場で実践し、70%以上が良い結果につなげた研修事例

受講前後を含めた研修デザインの実例を簡単だがご紹介する。

事例企業は数千人規模の小売業である。ここで実施している2つの階層別研修(監督者クラス、初級管理者クラス、各90名程度、昇格後研修の位置づけ)の枠組みが以下の図のとおりである。先に示した4つの転移促進策は、すべて取り入れたものになっている。

この企業は10年前まではどちらも2日間の集合研修を実施していた。事前課題(テキス熟読や通信教育)や事後課題(職場でのアクションプランづくり)は取り入れていたが、その場限りになりやすかったはずである(データが残っていないので何とも言えない)。2014年の研修から、事前学習(反転学習)~研修本編~事後学習(実践)~フォロー研修というインターバル型、アクションラーニングの流れに変更した。途中新型コロナの影響があり、集合研修はオンライン1日だけという時期もあったが、2022年から対面研修を復活させ、フォロー研修はオンラインで実施した。

なお、このプログラムでは、研修本編前の事前課題、研修受講後の受講報告書、月度のアクションプランの取り組み結果報告などの課題の提出回数が多くなる。これらに伴う受講者の提出業務や事務局の提出状況管理などの負荷を減らし、研修運営を円滑に行うために、弊社が提供しているクラウド型教育支援システム「STeP(ステップ)」を導入していただいた。

Zoomを使ったフォロー研修時にZoomの投票機能を使い、いくつかのアンケートを行った。結果概要は、以下のとおりである。

  • どちらのクラスも90%以上が自分の変化・成長を実感した
  • どちらのクラスも80%以上が部下(多くはパート社員)が変わった(意識・スキル・行動の変容)
  • 職場の売り場や雰囲気、関係性、業績、スピード、ミスの低減など職場が変化したものは、監督者クラスが75%、初級管理者クラスが82%だった
  • どちらのクラスも100%が研修本編で学んだことを活用した
  • 活用した方のうち良い結果が出たのは監督者クラスが77%、初級管理者クラスが72%だった(活用したがまだ結果が出ていないという方、途中で異動があり、結果が確認できない方などが2―3割いた)

 

なお、フォロー研修では、変化物語(研修本編受講前と後での受講者自身および周囲の変化)を全員から話してもらい、具体的な取り組みや言動、成功(変化)の要因、障害・障害克服方法などを講師が対話形式で掘り下げた。そして、グループに分かれて各自が取り組んだアクションプランの取り組み結果(部下育成・代行者育成、売上・利益率・在庫高などの数値改善、業務改善など)について発表・質疑をし、全体でグループ代表の事例を共有した。

成果としては、売上・利益などの数値面の改善・達成を果たした方ももちろんいたが、これは外的要因もあるので単純に研修の効果とは言えない点もある。ただし、話を聴く限りは、研修の学びを活かして自身の言動を変えたり、部下・関係者への関わり方を変えたりしたことによるものが多いのは事実である。そして、ほぼ確実に研修成果と言えることは、「部下(多くはパートタイマー)の仕事への姿勢・行動が消極的・受動的だったものが積極的・能動的になった。スキルが上がった」というものが圧倒的に多かったことである。なお、どちらのクラスでも多く聞かれたフレーズは「自分が変われば、周りが変わることを実感した」である。

今回の結果を導いた要因はたくさんあると考えるが、2014年からインターバル型、アクションラーニングの流れに変えたことは大きいと考える。そして「毎年少しずつでも改善に取り組まれたきた」この企業、そして歴代の人材育成担当者の努力の賜物と言えよう。

研修転移の結果を人的資本開示の独自指標に

約4,000社の大手企業では2023年3月期の有価証券報告書から、人的資本に関する情報開示の義務化がスタートした。

人的資本の情報開示項目には、「比較可能性」と「独自性」の2つの観点がある。「比較可能性」は、投資家などが、業界や業種を問わず企業間比較をするための観点である。もう1つの「独自性」は、企業固有の経営戦略やビジネスモデルに沿った人的資本への投資、人材戦略の実践状況を評価するための観点である。この「独自性」を示す指標は、投資家などが重要視するものであり、各社の工夫が求められるものである。代表的なものが研修やスキル向上のプログラムなどと言える。「◇◇研修に〇〇時間取り組んでいます」も1つの指標だが、「◇◇研修に取り組んだ結果、これだけの人が実践し、これほどの成果を挙げた」と言える研修転移結果もぜひ独自指標に入れていただきたいと願っている。

ある小売企業での階層別研修の枠組み(2階層とも基本は同じ) (筆者作成)

参考文献

堤宇一・木村覚・早川 勝夫・柳美里・和田修一 『教育効果測定の実践―企業の実例をひも解く』 日科技連出版社(2012)
鈴木克明 『研修設計マニュアル: 人材育成のためのインストラクショナルデザイン』 北大路書房(2015)
中原淳・島村公俊・鈴木英智佳・関根雅泰 『研修開発入門「研修転移」の理論と実践』ダイヤモンド社(2018)
中原淳・関根雅泰・島村公俊・林博之『「研修評価」の教科書』ダイヤモンド社(2022)

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