育児休暇の有効活用 <子の自律と親の自律>
1.育児休暇のイメージ
・みなさんの会社では「育児休暇を取得すること」は、どのようなイメージでしょうか? 育児休暇を取る人のイメージは、視点が広がる貴重な時期だ。キャリアの遠回りだ。周囲への負担が大きく迷惑かも。職場復帰が大変かもなどでしょうか? 一方、周囲の社員のイメージは、全面的に協力しよう。自分の残業が増えるな。戻ってきた後も大変かもなど、いろいろなイメージがあると思います。全てが正しく、現実だと考えています。
・私は、育児休暇のイメージは「社員(親)が一回り大きく成長できる機会で、会社にも貢献できる期間」と考えています。なぜ成長できる機会なのか? それは「育児休暇は、自分(親)を律する力(心と技術)を得るかけがえのない貴重な期間」だからです。
2.子どもに自律を促しながら、親も自律する
・子どもは親の思い通りにはなりません。自己中心です。思ったままに行動します。親とは価値観が大きく異なります。親にとっては(皆、昔は子どもだったのですが)、子どもはまったく未知の生物です。そして、親は子どもに対して絶対権力者で、子どもはその強い影響下にいます。本当の意味で、生殺与奪権を握っています。その絶大な権力に胡坐をかいて、子どもの意見や主張をまったく聞かず、尊重もせず、強制的にどんな指示でも命令でも親の都合の良いようにすることができます。子どもを支配下に置くことは簡単なのです。
・だからこそ、親は自分で自分を律する必要があります。絶対権力者だからといって、自分の思い通りに好き勝手にやっていい訳はありません。そうすると、親の顔色ばかり見る子どもになります。自律した子どもにするには、権力者は自分を律して、子どもを慮り、子どもの(無茶苦茶な)意見や主張を尊重する必要があります。下の者を自由にノビノビとさせることにより、下の者の可能性は大きく広がり、その真価を発揮することができるのです。子どもの自律の前に、まず親が自律をする必要があります。
3.育児休暇の有効活用
・育児休暇の期間は、自分で自分を律する力(自律心)を磨ける貴重な環境が整っているのです。これを見逃す手はありません。一度身に付けた自律心は、会社でも発揮することができます。上司は部下や後輩に対して、(家庭ほどではありませんが)大きな権力を握っています。部下の可能性を信じて関わることで、やっかいだと思っていた部下がスゴイ部下に変わっていきます。
・育児休暇の期間で、思い通りにならない相手や意見の違う相手との関わり方を理解できるでしょう。権力を握りながらも、相手を尊重しながら耳を傾け、相手の能力を引き出し、同時に自分の意見を伝えることができるようになるでしょう。この期間は多様性を享受する礎となる力、人の上に立つ者としての自律心を得ることができます。
・みなさんの会社では「育児休暇を取得すること」は、どのようなイメージでしょうか?「MBA休暇もいいけど、育児休暇もいいね!」このようなイメージになれば、家庭でも会社でもストレスが解消され、楽しい毎日になると考えています。
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現場での活用をイメージしてもらいながら講義をします!
コミュニケーションが苦手だった私だからこそ、コミュニケーションの学習をしました。交流分析、行動科学、コーチング、モチベーションなどの観点からコミュニケーションを紹介します。
飯森 祐(イイモリ ユウ) 株式会社グローステップ 代表取締役
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