「人材開発のプロ養成講座」富士通Gr最先端の内定者教育
今年の「人材開発のプロ養成講座2013年夏」のテーマは、
“即戦力人材” 採用/教育。
それに先立ち、講座内でご紹介する事例の一部をゲストスピーカーへのインタビューとしてご紹介していきます。
ゲストスピーカー(2):
株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ 人材開発部 高橋浩也氏
インタビュアー(1):
株式会社エイチ・アール・ディー研究所 吉岡太郎
- 本日はお忙しいところありがとうございます。高橋さんは、昨年の日経ビジネスセミナー「人材開発のプロ養成講座2012秋」に引き続きご登壇、ということで再びお世話になります。
- 昨年はお話しすることができなかった、内定者へのアプローチについてでしたね。
- ええ。昨年は富士通グループの最先端の新入社員導入研修ということでご紹介いただき、今回ご登壇いただくビームスさんはじめ、多くの企業の「手本」となっていただいたわけですが、さらにその秘密をお教えいただけると・・・。
- 「手本」と言われると気恥ずかしい気がしますが、どちらかと言えば「踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる 迷わず行けよ 行けばわかるさ」ということで。
- アントニオ猪木ですか・・・(笑) さて、一般的に、ITに携わる企業の内定者へのアプローチというと、特に技術系の取り組みが主になりますね。秋には、国家資格試験もありますし、そこで「合格」を目指す、みたいなことでしょうか?
- まあ、それも一つの選択肢ですが、それ以上に、「自分の目標」を考えさせ、「そのための計画」そして「実践」を重んじています。
- いわゆる「PDCA」ですね。
- そうです。
- 大学でも、キャリア教育というのがずいぶんポビュラーになってきて、「自分のキャリア」について考えさせる機会を多く作るようになってきました。
- 「キャリア教育」というとちょっと漠然としてしまいますが、IT業界は変化が早く、しかも最新の技術について“誰かが教えてくれる”という状態ではなくなってきました。そんな中で、“自分は今、何を為すべきか”を常に考えられる人材が必要ではないかと考えているんです。
- もう少し具体的に教えてください。
- 弊社では、配属されてある程度、技術が身に付いてくると様々なプロジェクトに参加しなければならなくなります。しかも、お客様から見れば“その分のお金を払っている”わけですから、本当に「戦力」としての人材でなくてはならない。
- それだけに、「最低限」の技術は学生時代に身に付けて欲しい、というわけですね。
- いえ、ちょっと違うんです。正確に言うと、最低限の技術は入社してからの新入社員導入研修で時間をかけて身につける機会があります。でも、その期間というのは、何ヶ月も同じような境遇の仲間がいて、“自分は”というのを考えさせるのには、ちょっと向いていない面もあるんです。
- 学生時代のほうが、“自分”というのに向き合うチャンスだと?
- ええ。特に、真の意味で「自分が決めた」何かに限界まで挑戦できる最後の機会、かもしれません。
- でも、“ゆとり教育世代”などという言葉もあるくらいで、現実には「ほどほど」しか挑戦しないのではないのですか?
- まあ、確かに、クラブ活動でも、ゼミでも、学校外でのボランティアなどの活動でも、最初、こちらへの個別の提出求めたタイミングでは「ほどほど」自分がちょっと背伸びすればラクラク達成できるような目標を設定してきますよ。
- やっぱり(笑)
- しかし、それをあるタイミングでオープンにするんです。“ゆとり教育世代”とは言え、本当に頑張るヤツはいる。これ、ちょっと面白いんですけど、自分たちの仲間の中にそういうのが一人いると、「あれ、自分はこれでよかったのかな?」と疑問に思い始める。そこで、こちらから問いかけるわけです。「君の目標はそれでいいんだ? ホントに? ふうん・・・」
- なんか、イヤらしいですね。
- 否定はしません。でも、問いかけられて、はじめて考えるんです。自分は「そこまで」でいいのか、もっと行けるのではないか、もっと行かなくてはいけないのではないか、と。
- 禅問答のようです。
- まあ、実際は、そんなに深くなくて、「えっ? じゃあ、考え直してきてもいいですか?」くらいなんですけどね。
- でも、それでようやく、自分の決めた、自分の「行けるところまで」の目標になっていく。
- 実際、配属されたら自分で問うしかないんです。自分の今の技術力で戦力になっているのか、どこまでできれば、役に立てるのか、そのためにはどんな勉強をしていけばよいのか。誰も教えてくれない、と言うか、誰も教えられない。先輩だって同じ立場なんですから。
- 昨年、ご紹介いただいた、新人研修での取り組みは、その延長線上にあったわけですね。
- はい。詰め込みで「最低限の」技術教育はいくらでもできます。国家試験の合格率だってそちらのほうがいいかもしれない。いえ、多分いいでしょう。でも、資格試験なんて「ここまでやればOK」というのをはじめから示すようなもので、学校のテストと変わらない。それで合格して「範囲を教えてくれればオレ達ちゃんとやりますよ」みたいな人材を育ててしまったら、ウラを返せば「教えてもらえなかったら、やれないのは当然ですよね」になってしまう恐れがないか、と考えるわけです。
- なんだか、やっぱり深い話になってきました。それでは、内定時代に学生がどんな目標を立て、どのように修正していくのか、その道すじを教えていただけますか?
・・・続きは会場で。
概要はここまでです。実際の具体的な取り組みは8月19日、人材開発のプロ養成講座2013夏、会場にて詳しくお話しいただく予定です。
講座の詳細/お申込みは→ http://jinjibu.jp/seminar/detl/22342/
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吉岡 太郎(ヨシオカ タロウ) 株式会社エイチ・アール・ディー研究所 取締役
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