第１章 人事制度の構築の前提となる現状分析と課題の抽出の方法

第１章は、大きく２つの要素で構成されます。
第一に人事制度の見直し、構築に向けた時代背景の認識、人事制度を構成する要素などの人事制度全体像の解説を行います。
第二に、人事制度の整備を進めていくための、現状分析、課題の抽出方法について、解説を進めます。
具体的には、総額人件費分析の行ない方、基本給、所定内賃金、月例賃金、賞与、年収などの同業との比較、社内格差の適切性などの分析方法、外部データの入手方法などを解説します。

第２章 「半ジョブ型」の役職・等級・基本給・諸手当の設定方法

第２章は全4 章の講座の中でも非常に重要度の高い講義になります。
第一に人事制度の骨格にあたる等級制度、役職の設定、見直しについて解説します。最近では、ジョブ型雇用、複線型人事コースの設定などの流れがありますので、その最新状況にも対応できる職務役割基準の等級制度、人事コースの設定方法を解説します。
第二に人事制度の中で最も難しい賃金体系の構築方法について解説を進めてきます。
諸手当の見直し方、モデル年収、モデル月例賃金の設計方法、基本給表の作成方法、評価別昇給金額の設定方法、新制度への移行方法など、他社ではほとんど教えてくれない部分について、徹底的に解説していきます。

第３章 第二の賃金となる賞与・退職金制度の見直し方

第３章では、第二の賃金と言われる賞与と退職金制度に関する講義を行います。
賞与制度については、最初に算定基礎を基本給とするか、基本給プラス役職手当とするか、基本給とは関係のない算定基礎とするかを決定します。
そのうえで、評価別の金額にどのように格差をつけるか、月数方式、係数方式、金額方式などから選択します。
また、ポイント制賞与を採用する場合には、どのように原資を配分するかという算定式の設定が重要になります。これらの選択肢、手法についてどのような企業にどのような方式がふさわしいかを解説します。
退職金制度については、現在制度改定時の主流となっているのがポイント制退職金です。
制度改定を行っていない多くの企業では、基本給連動型退職金となっており、賃金水準の上昇に伴い退職金の水準も上がってしまい将来債務への不安を抱えている企業が増えています。
本章では、ポイント制退職金制度の設計方法、基本給連動型退職金制度からどのように新制度に移行したらよいか、実務も交えて解説していきます。

第４章 自社独自の人事評価制度の作り方・成功する人事制度運用のポイント

第４章では、人事評価制度の設計方法と人事制度運用開始にあたっての最終準備について解説します。
人事評価制度のポイントは、いかに自社の考え方を評価制度に落し込むかということになります。自社が期待する人材像、行動基準を明確にして、人事評価表で表現するにはどうしたらよいか、職能型の人事評価、コンピテンシー型の人事評価の具体的な設計方法を解説します。
また、目標管理制度導入のポイント、職務基準反映型の人事評価表の作成方法についても解説していきます。
最後に、新人事制度の運用を開始するにあたり、社員にどのように新制度を説明したらよいか、人事評価者の評価基準をどのようにそろえていったらよいか、人事評価者研修の実施方法などを解説します。