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【ヨミ】フレックスタイムセイ フレックスタイム制

フレックスタイム制とは、労働基準法第32条の3にもとづく変形労働時間制のひとつ。「清算期間」と呼ばれる一定の単位期間(労使が1ヵ月以内の期間で定める)に働くべき総時間数だけを決めておいて、毎日の始業・終業時刻や終業時間の管理は、各社員の自由裁量に任せる勤務制度です。
(2009/12/25掲載)

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フレックスタイム制のケーススタディ

ブームから一転、不況下で休・廃止へ
実施している企業は全体の1割未満

「朝は7時から10時までに出社、午後は3時から7時までの間に退社、午前10時から午後3時までをコアタイムとする」――このように、フレックスタイム制は1日の就業時間を、全員が必ず勤務しなければならない時間帯(コアタイム)と、その範囲内ならいつ出退勤してもいい時間帯(フレキシブルタイム)とに分けて実施するのが一般的です。

時間外労働は、1日単位や1週間単位では発生しません。清算期間内の労働時間を通算して法定労働時間の総枠を超過した分が時間外労働となり、残業代の支払い対象となります。ただし早朝・深夜や法定休日の労働については、フレックスタイム制とは別に換算して割増賃金を支給する必要があります。

日本におけるフレックスタイム制は、1987年の労働基準法改正により、翌年4月から正式導入されました。当時はまさにバブル期の真っ只中。「時短」「ゆとりの創造」「余暇の充実」といった時代の要請が、制度導入の背景に強く働いていたことは言うまでもありません。実際、法制化の直後から90年代前半にかけて、大手企業を中心に急速に普及していきました。しかし中堅・中小企業への導入はなかなか進まず、それどころか、率先してフレックス制を導入してきた大手企業においても、ここ数年は制度の見直しや休止・廃止に転じる動きが目立っています。富士通やシャープ(2002年に廃止)、キヤノン(03年)、三洋電機(05年)、NEC、リコー(09年)といった有名企業も例外ではありません。

企業側としては深刻な経営環境の悪化をうけて、残業代やオフィス光熱費などのコストを削減するのがフレックス制廃止の最大のねらい。全員が同時に出社することで職場のマネジメントとコミュニケーションを徹底し、仕事の効率化をはかることが優先されているのです。

厚生労働省が発表した「平成21年就労条件総合調査結果」によると、2009年時点でフレックスタイム制を採用している企業の割合は、従業員1,000人以上の企業でも31.9%、企業全体ではわずか6.1%でした。

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