質問力をどう上げるか
前回、ファシリテーターには「質問」が必要であると書きました。
今回は「質問力を上げるコツ」を、3つの質問から考えてみます。
【質問1】あなたは、どのくらい「質問の種類」を持っていますか?
質問をきっかけにして「モヤモヤ」を晴らしイメージを共有する、そのために発言で明らかになっていない隠れた部分を質問で明らかにしていきます。
しかし、「明らかになっていない部分」が話の内容によって違うように、どんな場面でも当てはまる万能な質問があるわけではありません。
そこで、「質問の種類」を増やすことが質問力を上げるための基本路線となります。
質問の引き出しを増やし、場面に合わせた質問を出せるように準備するのです。
【質問2】「質問の種類」を増やすにはどうしたらいいでしょうか?
質問の種類を増やすために、まずは「たくさん質問を作る努力をすること」が大切なのは言うまでもありませんが、ただたくさんの質問を作るだけでは不十分です。
質問はコミュニケーションの手段ですから、実際に質問をした時に相手がどのように受け取るのか、そしてどのような答えが返ってくるのかを確認することが重要です。
自分が聞きたいことについて答えてもらえているでしょうか?
答えが自分の想定と違ったなら、どのような質問であれば相手が答えやすかったでしょうか?
この「実際に質問をする→答えを確認する」のサイクルを繰り返すことで、良い質問、実際に使える質問の種類を増やしていきます。
また、質問を自分自身で考えることはもちろん重要ですが、自分の視点だけでは見えてこないものもあります。
そこで、ぜひ「他の人はどんな質問を作っているか」を観察してみてください。
自分の周りに「質問の名手」がいるでしょうか?
自分が読んだ本にはどんな質問が書かれているでしょうか?
こういった点を参考に、「他者の視点」からも質問の種類を増やしていきます。
たくさんの質問に触れ、たくさんの質問を経験することが、質問力を上げる最大のコツです。
その中で、使える良質な質問を増やしていきましょう。
【質問3】どんな態度で質問をしたらいいでしょうか?
質問に答えてもらうためには、ただ質問を投げかけるだけではなく、相手が答えやすくする工夫も必要です。
皆さんが質問に答える立場だとして、例えば一度にいくつもの質問を投げかけられたらどうでしょうか?
考える時間が与えられず、立て続けに質問をされたら?
質問の方向がバラバラで話が行き来していたら?
質問に答えても、何のリアクションもなかったら?
答えたことにいちいち「でも…」と否定や反論がきたら?
「質問に答えてもらう」ことも質問力の重要な要素です。
相手のことを考えて質問し、ひとりよがりなコミュニケーションにならないように注意してください。
【今回のポイント】
他者の視点も参考にしながら、自分が使える「質問の種類」を増やす
相手が答えやすくなるために、どんな工夫ができるか考える
- モチベーション・組織活性化
- コーチング・ファシリテーション
- チームビルディング
- コミュニケーション
- ロジカルシンキング・課題解決
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