学級経営と組織開発の共通点 ~マネジメントのヒント~
管理職の役割として部下の育成と自部署の組織強化は常にテーマになりますが、この部下育成と組織強化を学校教育の「生徒指導」と「学級経営」に置き換えてみると、管理職が自部署の中で何をすべきかがイメージしやすくなります。
例えば、管理職が自部署の部下をどのように育成すればよいかを考えるときに、管理職自身を「学級担任」として置き換えてイメージしてみるとよいです。
その中で、例えば担当する35人の生徒の中にどの生徒が不登校の問題を抱えていて、どの生徒が学級委員にふさわしいかなど、学級担任という位置づけでイメージすることで、誰に対してどんなケアや声かけが必要かが見えやすくなります。
これを学校教育では、「生徒管理」といいますが、担任が生徒1人ひとりの成長を願い、強みを見出しながら働きかける姿は、企業内の管理職の部下育成と共通する部分が多々あります。
また、一方で、担任が生徒一人ひとりを育成する傍ら、学級を上手く運営していくために働きかけるアプローチを「学級経営」と言います。
この学級経営は、例えばクラスの中のAグループとBグループの仲が悪いといった状況や、いじめにあう生徒が出てくる状況などが生じたときに、クラス全体の雰囲気に対して担任が働きかけるアプローチを言います。
一般的にクラスの雰囲気が明るいや暗いといった言葉はよく聞きますが、明るいクラスの中で起きている生徒同士が協力しあうという関係性は、自然とできるものではなく、クラスの担任の継続的な働きかけによって醸成されてくるものです。
特に学級経営が上手な担任は、生徒同士の関係性に常に注意を払い、何気ない生徒同士の変化に気づき、問題が発生する前に対処しています。
この対処法は、個々の生徒指導だけでなく、クラス全体で話し合うなどの対話が奏功します。このことは管理職の自部署へのアプローチにも適用が可能で、学校の先生がクラスの雰囲気を良くし、安心安全の場を生徒とともにつくりながら、成長を図っていくあり方に通じます。
学校の先生がおこなっている「生徒指導」と「学級経営」は、企業の管理職が組織の生産性を高めるための「人材育成」と「組織開発」の関係性に似ており、マネジメントに悩む管理職のちょっとしたヒントになるかもしれません。
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細谷幸裕(ホソヤユキヒロ) 株式会社 市進コンサルティング 代表取締役
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