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失敗を強みに変える │ リーダーシップの鍵はレジリエンス

リーダーは日々の業務の中で、沢山の判断を下し、様々なプレッシャーに向き合っていることでしょう。

その中で「失敗」という言葉が頭をよぎることもあるのでは?

この言葉は、頭の中で思うだけでもモチベーションを下げてしまい、行動を抑制してしまうことがあります。

しかし、これらも捉え方によっては、ネガティブな意味合いをポジティブに換え、モチベーションアップに切り替えることもできるのです。

今回は、多くのリーダーがネガティブなイメージを抱きがちな「失敗」について、新しい視点で捉えながら、リーダーシップにおける強みへと変えていくお話です。

そして、このプロセスに欠かせない「レジリエンス(回復力)」についても解説していきます。

 

リーダーが失敗を成長の機会と捉え、次の成功につなげるためには?

リーダーとメンバーを元気づける「失敗」の力とレジリエンス。

失敗はプロセスの一部であり、成功への道筋なのです。

 

自己開示

リーダーとして成功を目指す中で、失敗を避けたい気持ちは当然です。
しかし、心理学的には失敗を隠すことが、メンバーからの信頼を損なう一因となり得ると言われています。

逆に、リーダーが失敗を率直に認めることで、部下や同僚との信頼関係が強化されるのです。

この「自己開示」と呼ばれる行為は、リーダーが自分のミスを隠さずに公開し、改善策を共に考えることで生まれます。

「ここは私が間違えたから、一緒に解決策を探そう」と言えるリーダーは、人間味が伝わり、チームに「この人となら一緒にやっていける」という安心感を与えるのです。

失敗を笑い話に変える瞬間が自信につながる

失敗は、その瞬間には落ち込んだり、クヨクヨするものです。
しかし、時間が経つと「あの時は大変だった!」と笑い話にできる瞬間が訪れます。
この瞬間こそ、リーダーとしての自信が芽生える時なのです。

失敗を笑い話に変えるには、リカバリーして、試行錯誤しながらゴールに向かって全力で挑む姿勢が必要です。

失敗は悪いことばかりではなく、挑戦し続ける中での学びの機会と言えます。

失敗から生まれたチームの絆

ある企業のリーダーが、新規プロジェクトに全力を注いでいました。

しかし、プロジェクトは予期せぬ問題に直面し、重大な遅延が発生。
メンバーたちは士気を失いかけていましたが、リーダーは言いました。

「この失敗は私の責任だ。だが、ここから一緒にどう立て直すかを考えよう。みんなの力を借りたい。」

その言葉にチームは奮起し、問題解決に取り組み、最終的にはプロジェクトを成功に導きました。
振り返りの場で、メンバーたちは「大変だったけど、あの経験があったからこそ、今のチームワークがある」と笑い合いました。

この笑い話に変わった瞬間が、リーダーの自信とチームの絆を強化したのです。

 

レジリエンスとは?

ここで「レジリエンス」という重要な概念をご紹介します。

レジリエンスとは、困難や失敗に直面した時に、それを乗り越える力、つまり回復力です。
レジリエンスの高い人は、失敗してもすぐに立ち直り、さらに強くなれる特性を持っています。

私が行っている次世代リーダー研修でも、レジリエンスを高めるワークを導入しています。

レジリエンスが高まると、失敗を恐れなくなり、失敗をしても諦めないメンタルモデルが形成されます。

これによって、リーダーは困難に直面しても落ち込まず、前向きに解決策を見つけようとする力を養うことができるのです。

レジリエンスを高めるメリット

レジリエンスを高めることで、リーダーとしてのパフォーマンスも向上します。
以下に、そのメリットを紹介します。

失敗を恐れなくなる

レジリエンスが高まると、失敗を単なる一時的な挫折と捉えることができ、新しいことに挑戦することを恐れなくなります。

最後まで諦めない強さ

失敗をしても、途中で諦めることなく最後まで挑戦し続ける力が身につきます。
リーダーがこの姿勢を見せることで、部下にも同じメンタルが育まれます。

チーム全体へのポジティブな影響

リーダーのレジリエンスが高いと、チーム全体が困難に直面した時でもポジティブに物事を捉え、力を合わせて乗り越えようとする文化が生まれます。

 

NLPの視点で捉える失敗の価値

NLP(神経言語プログラミング)には、「リフレーミング」という技法があります。
これは、物事を別の視点から捉え直すことで、その意味を変える考え方です。

例えば、リーダーが大切なプレゼンテーションでミスをしてしまい、結果的に契約が成立しなかったとします。

この瞬間、失敗に対してネガティブに考えるのが普通ですが、リフレーミングを活用すると「この失敗を通じて、今後のプレゼンの準備や対応方法を改めるきっかけを得た」というふうに捉え直すことができます。

こうして、失敗を「学びの機会」として再解釈することで、より前向きに次の挑戦に取り組むことができるのです。

 

アンカーリング

「アンカーリング」という言葉の語源は船の「錨(いかり)」から来ています。

錨が船を一定の場所に固定するように、NLPではアンカーを特定の感情や状態を安定させるための心理的な「スイッチ」として用います。

ポジティブな感情や経験に基づくアンカーを作ることで、困難な状況に直面した時でも、それを思い出すことで、自信や安心感を再び取り戻すことができます。

たとえば、過去に成功したプレゼンテーションの経験がアンカーとして機能します。次にプレッシャーのかかる場面で、その時の自信や達成感を思い出すことで、緊張や不安が和らぎ、より効果的に対応することができます。
アンカーリングは、自分の中にある「成功した時の感情」や「ポジティブな体験」を心理的に固定し(アンカーし)、必要な時にその感覚を呼び起こすための強力なツールです。

 

実践的アプローチ

レジリエンスを高めるためには、失敗をオープンに認め、チームと共に解決策を模索することが大切です。

また、失敗に対して新たな視点を持ち、ポジティブに捉え直す習慣を持ちましょう。
そして、困難に直面した時には、過去の成功体験を思い出し、次の挑戦に向けて前進してください。これが、リーダーとして成長するための重要なステップとなります。

 

今回のテーマは「失敗」でしたが、失敗はリーダーシップを強化し、信頼関係を築く重要な要素です。

そして、失敗から素早く立ち直るためには、レジリエンスとリフレーミング、アンカーリングの力が不可欠です。
レジリエンスを高めることで、あなた自身が成長し、部下や後輩を元気づける力も強化されます。

挑戦し続け、失敗を学びに変えていくリーダーであり続けましょう。

 

1.「失敗が成功への扉を開く時」

失敗を恐れるな。
そこにこそ、あなたとチームの本当の成長が待っている。

2.「レジリエンスの力—立ち上がり続ける者が勝つ」

どんな困難も、乗り越えた先に新しい自分がいる。
失敗は終わりではなく、あなたとメンバーを強くするための一歩だ。

3.「挑戦し続けるリーダーへ~心にアンカーを打ち、未来へ舵を取れ~」

成功も失敗も、あなたの経験が次の挑戦の糧となる。
心に刻んだ成功体験を頼りに、前を向いて進み続けよう。

 

失敗はプロセスの一部であり、成功の反対ではなく、成功への道筋。

あなたの失敗談で、メンバーと一緒に笑い転げてみませんか?

  • モチベーション・組織活性化
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問題/課題解決を現場目線から見つめ、クライアントが気付いている原因はもちろん、その背景にある奥深い原因やメンタルモデルも意識させ、問題/課題改善モチベーションを高めます。
その先の未来には、改善レジリエンスの高い人材が活躍します。

坂田 和則(サカタ カズノリ) マネジメントコンサルティング2部 部長 改善ファシリテーター・マスタートレーナー

坂田 和則
対応エリア 全国
所在地 港区

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