なぜ、「ワークライフバランス」が嫌われるのか?
こんにちわ!
非正規社員活用戦略コンサルタントの高木です。
さて、新年が明け、あいさつ回りが落ち着きますと、
新しい仕事にチャレンジしてみようと考えられている方も
多いと思います。
当事務所では、非正規社員活用戦略の分野でNo,1となるため、
ホームページの改修や新しい名刺の作成などにも
チャレンジしております。
その中で、今回は企業経営者や幹部や
中間管理職にとって不人気な人事施策である
「ワークライフバランス」について書かせていただければと存じます。
ちなみに、当事務所で提唱している「百選必勝の人事戦略」では、
ワークライフバランスを戦略軸の一つとしております。
しかし、この「ワークライフバランス」について触れると
企業経営者や幹部、中間管理職の方が
非常にアレルギー反応があることはひしひしと感じます。
たとえ、会社の社長がこの必要性を理解していて、
社長の発案でワークライフバランスを推進しようとしても
経営幹部を含む部下の反発に遭うことさえあるのです。
では、なぜ「ワークライフバランス」が嫌われるのか?
恐らくその最大の理由は、
部下が「仕事を拒否する口実になる」から、ではないでしょうか?
私も、過去には人事の責任者をしておりましたので、
実はこの気持ち、非常にわかります。
しかし、前回コラムで書かせていただきました
「制約社員」が増える環境下では、
ワークライフバランスを無視すると
いずれは会社(上司を含む)が求める働き方ができる人材が
いなくなってしまうということが現実です。
繰り返しとはなりますが、
現在、そして将来の人事労務管理において
「ワークライフバランス」を考慮することは必ず必要なのです。
それでは、どのようにすれば
企業上層部を含む社内全体に
「ワークライフバランス」に対する理解がひろがるのか?
それは、この施策のメリットと
施策を講じなかった時のデメリットを考えると良いと思います。
まず、ワークライフバランスに対するアレルギーの根源になっている
ワークライフバランスの考え方の下では、
”必ず”仕事と家庭を両立させなければならない、という考え方を
一度外してみましょう。
ワークライフバランスは全職業生活を通じて
”常に”仕事と家庭のバランスを取らなければならない
というものではありません。
特に、入社して間もない若いときには
数年間は仕事を覚えるために
ワーク10:ライフ0に近い働き方が求められ、
社員の成長を考えると、この考え方は決して誤りではありません。
このように考えると、
ワークライフバランスへのアレルギーが大きくやわらぎます。
さらに、ワークライフバランスの導入は
”以下の3つのメリットがある会社を守るための施策”と考えると
スムーズに理解が進むと思います。
1、ダラダラ残業防止策である
労働基準法上では、サービス残業という概念はなく、
今後”残業代請求代行サービス”が普及することを考えると、
ダラダラ残業を防止して不要な人件費を削減することは
会社にとっての急務である。
2、モチベーション向上のための施策である
社員が家族のため、趣味のため、
自己啓発のためなどの時間を捻出するために、
高い成果を出し、仕事を早く切り上げるという意識がつけば、
労働生産性とモチベーションが上がり、
組織風土がやる気に満ちたものとなる。
3、健康維持、過労死、うつ病防止の施策である
長時間残業は今問題になっている
過労死、うつ病などの主要要因となっているため、
ワークライフバランスの導入を推進することにより
無駄な残業時間が減り、
社員の健康維持、労働トラブル防止に役立つものとなる。
いかがでしょうか?
ワークライフバランスは単に仕事をさぼることや
仕事量を減らすということではなく、
個々人の労働生産性を上げていくこともセットで考えることで
貴社の人件費削減やモチベーションの向上、
更には業績向上につなげるための施策でもあるのです。
社内にはたくさんの人がおり、
その人ごとに考え方があります。
しかし、仕事の時間が長ければ頑張っているという考え方は
もはや昭和の時代の遺産でしかありません。
短い時間でいかに高い生産性を上げることが必要であるという
考え方を身に着け、社内に浸透させることが
ワークライフバランスの第一歩であり、
社員が高いモチベーションで働くための重要施策となります。
- モチベーション・組織活性化
- 法改正対策・助成金
- 労務・賃金
- 人事考課・目標管理
- マネジメント
- チームビルディング
強い人事とは、すなわち強い経営である。
当事務所はパート・アルバイト・派遣社員・請負など、
雇用形態の多様化時代に対応した人事制度設計コンサルティングサービスや
就業規則作成サービスをはじめ、
貴社の業績向上を実現させる人事戦略の実践的ノウハウを提供しております。
高木 修一(タカギ シュウイチ) オーダーメイド労務管理事務所 所長 特定社会保険労務士
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