リーダーシップとは何か
多くの企業は、市場の成長性とは関係なく、収益性さえ伸びていればリーダーの取り組みを高く評価し、メディアもその企業の取り組みを成功事例としてとりあげます。しかしながら、一旦収益性が低下し、業績が悪くなれば、社員だけではなく株主をはじめメディアもリーダーをたたき始め批判家になることがあります。
これは、新型コロナの影響下の今、新型コロナ対策がうまくいかない国でも同じことが起こっています。国が経済的に恵まれていて、自分に影響がないときにはリーダーを評価し(あるいは無視―笑)、一旦自分たちに害が及ぶと、国のリーダー、自治体のリーダー、組織のリーダー、あげくのはてには配偶者をも批判をし始めます。
そんなとき、問題解決者(問題解決の考え方を学ぶひとたち)はどのように行動すべきか。やはり、批判家ではなく、変革者、つまり、どんな時代であれ、より良い状況を目指して考え、行動するリーダーになってほしいのです。批判ではなく、状況を良くするために、うまく行かないことの根本原因を見極め行動する、それこそが本当の問題解決者であり、行動するリーダーであると思います。
では、今、企業で求められる“本当のリーダー”はどのような人なのでしょうか? 役員の人でしょうか?声の大きい人でしょうか。部下にもっと頑張れと、尻をたたいて指示してきた人でしょうか。あるいは高学歴の人で経験のある人なのでしょうか。きっとそのような切り口ではないと思います。
経験則が使えない今の時代は、自らの頭を使って企業が業績を上げることができない“根本原因(重要課題)”を発見することが出来る人なのです。そして、重要課題を発見することが出来るので、具体的解決提案を行い、多くの人たちを巻込んで、成果実現に向けて邁進できる人財でしかないのです。この人たちは、経験とは関係のない若い人たちかもしれないし、女性であるかもしれないのです。実際に私の知る多くの企業でそのような人たちが成果をあげているのです。
企業に必要なリーダーとは、
① 新たな成長を達成するための施策(戦略)を考え出す
② 戦略を実行するために、人を巻き込む
③ 挑戦意欲をもって仲間と一緒に取り組み続ける
ことが出来るのが、真のリーダーだと思います。
企業が成長するためには、対象とする顧客市場を決定したうえで、その顧客獲得のためにバリューチェーン*(競争力の源泉)を強化することが不可欠。もちろん対象とする顧客市場は規模があることと成長していることが条件になります。いくら自社の競争力を強化してシェアを伸ばしたとしても対象とする市場が成長していないと、売上は伸びないからです。
だからどの市場セグメントで戦うのかを決めることは大事なのです。成長を達成するためには、海外を含め戦うべき市場セグメントを見極めることや、その市場の顧客を徹底的に理解すること、そして自社がそれらの顧客を獲得するための方法を考え出し、全社員が一丸となって取り組むことが必要になります。
管理職は会社が選びます。真のリーダーは、会社が選ぶのでしょうか?違うのです。真のリーダーは周りにいる人たちが選ぶのです。
つまり肩書と部下の関係ではなく、真のリーダーには“一緒についていきたい”と考えるフォロワーが沢山いることになるのです。そのリーダーと捉えられている人たちには人間力があると同時に問題解決のアプローチを十分に理解し、実行力があり、困難にもめげないで成果を実現する人たちなのです。
そのような素養を持った人たちは沢山いるのですが、自分にそのような潜在的な能力があることに気が付かないし、ましてどのようにすればそんな人に成れるのかもわからないのです。真のリーダーとは天賦の才能ではなく、磨き方を学び実行することで得られるものであるところも面白いと思います。
齋藤顕一
- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- リーダーシップ
- マネジメント
- ロジカルシンキング・課題解決
問題解決の学びは知識の蓄積ではありません。考え方やアプローチを理解した上で、現場で実践し、試行錯誤して身につけることが大事になります。
成長への強い意志と意欲、そしてより良い企業や組織にしたいという情熱を持った人たちに問題解決力を身につけてもらい、みなさんと一緒に企業や組織の業績を高めたいと考えています。
齋藤 顕一(サイトウ ケンイチ) 株式会社フォアサイト・アンド・カンパニー 代表取締役
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