花粉症が会社にもたらす労働損失
今年はスギ花粉の飛散量がかなり多いそうです。
コロナの影響でマスク着用が習慣化され、それによって症状が軽減されている
ケースもあるかとは思いますが、それでも花粉症に悩まされている方は多い
でしょう。かくいう私も、花粉症です。夏よ、来い。
さて、花粉症の患者数は日本においては3人に1人とも、2人に1人とも
言われいます。いずれにせよ、国民病といっても良いかもしれません。
ただ、この花粉症。
個人だけの問題ではありません。
人が会社を休む(欠勤)状態を「アブセンティーイズム」と言います。
一方、会社に出ている(出勤)ものの生産性が低下している状態を
「プレゼンティーイズム」と言います。
このプレゼンティーイズムは、前述した花粉症による生産性の低下だけ
ではなく、慢性疲労症候群、うつ病、腰痛・頭痛によってなどが含まれています。
アブセンティーイズム(欠勤)による労働損失。
プレゼンティーイズムによる労働損失。
どちらの方がどのくらい大きいでしょう?
実は、プレゼンティーイズムの方が2倍の損失を出すと
言われており、1人あたり50万円以上の損失があると試算
している研究結果もあります。
一番問題なのは、アブセンティーイズム(欠勤)につていては
「本人が休んでいる」ため、人事もその状態を把握することができ、
休んでいる期間については、有給扱い・病欠扱いにするなど、対応
することができます。
一方、プレゼンティーイズムは「出勤」しているため、生産性が低下
している状態を把握することは至難の業です。
(そのため、このプレゼンティーイズムは軽視されがちです)
しかし、給料は個人の生産性(パフォーマンスの発揮)の高低に
関わりなく支給されるため、いつの間にか組織にとって大きな
損失が生じている状態になりかねません。
また、若い世代はアブセンティーイズムよりもプレゼンティーイズムに
よる損失割合が高く、プレゼンティーイズムが改善されずに長期化する
とアブセンティーイズムに変わることもあります。
いずれにせよ、「たかが花粉症」と思われる個人的な事象が、
組織においても大きな影響を及ぼすということを、人事を含め
経営も把握しなければなりません。
この問題を解消するためには、会社側が従業員の健康を
促し、支援し、状態を管理することが求められます。
そのため、健康診断の実施だけではなく、日ごろの仕事の
環境整備を整えることを推奨します。
(いわゆる健康経営の導入)
最後に。
人は健康な状態でなければ、良い仕事はできません。
モチベーションも高くなりません。
それは、仕事に対して集中できないからです。
当然ながら、本人の意識が最も大切なのですが、会社としても
その環境づくりを支援することが、求められているのでは
ないでしょうか。
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飯島 宗裕(イイジマ ムネヒロ) 一般社団法人日本研修コーディネーター協会 代表理事/人材育成コンサルタント・日本酒コンサルタント
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